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前回はフランスの全寮制男子校での耽美なミステリーを新人ながら文庫本の厚さ2センチ位のボリュームで書かれていた北ミチノさんの作品。2作目が読めて嬉しいです。
今回は以前の投稿作を大幅に改稿した作品だそうで美大予備校生達の青春ライフ。作者もこのような美大予備校へ通っていた事があるとの事で、あまり知らない世界がリアルに描かれていて面白かったです。青春と言っても予備校なので浪人生と現役生が入り混じり、ライバルだけど仲間でもある友人達とお互いに高みを目指して成長していく、という部分は一般の青春小説みたいでした。
しかし同じ学校で1人だけ画家レベルに飛び抜けた才能を持つ高校生・準星に主人公の浪人生・陽斗は憧れと嫉妬の複雑な感情を持ちながらもどうしようもなく惹かれていってしまうのです。そんな陽斗を側で熱い目で見つめていた親友・朋哉もいてA→B→Cの恋模様も切なかったです。好きな人と鉛筆や絵を交換する、というエピソードが美大予備校ならではで素敵でした。
でも恋愛模様より絵のことで悩み苦しむ若者達の方が色々心配でこの子達ちゃんと最後合格できるかしら?とハラハラしました。皆志望校も専攻も違うんだからそこまで1人の天才・準星を意識しすぎなくても、とも思いましたが。
陽斗の恋は叶いますが天才との恋はこの先も色々苦労しそうだな。親友・朋哉の潔い振られっぷりが良かったです。最初我慢してたのに陽斗の前で号泣しちゃうんだもの。彼はいい奴でイラストでも可愛かったので他作品で救済されてほしいな。受けとして(笑)
持てる者と持たざる者…
舞台は、美大入試のための予備校。
主人公は一浪してこの予備校に通う陽斗。
優しい性格の男の子で、絵を描くのが大好き、もっと上手く描きたいという意欲、絶対合格するんだという決意は本物なんだけど、講師の評価は「光るところがない」。
一方、同じ予備校の夜間部にすごい高校生が入ってきたという噂が駆け巡る。
その高校生・準星は、誰が見ても一目で圧倒される正に本物の「才能」を持っていて…
…と始まります。
誰もが遠巻きにしている準星に、単純に好奇心と絵への憧れのような気持ちで話しかける陽斗。少しずつ親しく話すようになっていきます。
私は絵や芸術は見るだけの門外漢ですが、そんな私でも準星の脇目もふらぬ製作へののめり込みや、激情をそのまま映すような画面であろうこと、尽きせぬ制作意欲、描けば描くほど湧いてくるインスピレーション、絵が絵を呼ぶという感じ…
そしてそんな天才的才能を目の当たりにして、自分達の平凡さを突きつけられる周囲の嫉妬ややっかみ、焦り、自己卑下、絶望…
その辺は理解できるし読んでいて引き込まれました。
しかし、羨望される準星の方も悩みも苦しみも葛藤もあるわけで。
本作はそこに加えて登場人物たちの家庭の問題、もう一人陽斗に恋心を寄せる友人、準星に激しく嫉妬しての攻撃も絡んで盛り沢山です。
また、陽斗の男度が少し低い気がするけれど…
準星は絵では誰もついてこれない孤高さを持っているけど、高校生/後輩としての年下わんこ的な素直さがあって、卑屈になりがちな陽斗を自然と持ち上げるというか立てるというか…
そんな2人の恋愛はとってもくすぐったい。
そして、男度低めに見えた陽斗は「聖母」という名の男前感を出してくる。
準星の想い、そしてはやる肉体を許し受け入れて、共に恋愛の次の段階へと登っていきます。
物語はハッピーエンド。でもまだまだ2人は若い!これから2人は、何より準星がどんな芸術家になっていくのか。そこが知りたい!
高久先生の挿絵目当てに購入。なんでもデビュー前の投稿作をがりがり書き直したお話とのこと。大学受験を控えた子たちの想いがちょうどシンクロして、面白かった!絵描きの心境のお話として覚えてそうだなと思ったので萌にしました。本編350ページ程、読み応えたっぷり。
おもちゃのデザイナーになりたくて上京、受験したものの、見事に全敗、美大受験のための予備校に通う陽斗(はると)。「ぱっと見、インパクトにかける」と酷評されながら、頑張っていたある日、夜間部にスゴイ高校生が入ってきたと聞き…と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
朋哉(受けの予備校仲間)、桜井(予備校講師)、西嶋、木村(予備校仲間)、攻め父など。朋哉がいい奴でした!
++良かったところ
なんでも先生自身も美大予備校に通われたご経験があるとのこと。だよなあ・・お話がすごくリアルに感じられたんです。
私、画伯でして、この絵のこの線がいいとか言われましてもですねえ・・・???というタイプなんですが、先生が細やかに書かれる各作品(登場人物たちの作品)の凄さ、ダメさなどを読むと、なんだか感動しちゃいます。攻めが「普通」という部分をどこかに置いてきたような天才肌なんですが、きっと周りにそういう方がおられたんでしょうね、とてもイキイキしていて、美大予備校に紛れ込んだような気持ちになりました。
お受験前の美大めざす子たちの葛藤部分におーと思って、ラブ面はどちらかというと青い爽やかなものに思います。朋哉が途中頑張って「俺にしとけ」なんて言ってくれた部分は「おお♡」とちょっと思ったんですけど、全体的に爽やか系。なんで、どろどろツユダクなんかをご要望の場合は、ちょっと違うかな。
美術関係のお話がお好きな方や、才能溢れる天才と周りで悩む凡人との葛藤なんかがお好きな方でしたら面白いと感じられる気がします!
今回は美大予備校夜間部の高校3生と昼間部の浪人生のお話です。
受様が親友や攻様と交流を通して恋と未来を掴むまで。
弟妹のいる受様は
子供達のおもちゃのデザイナーを目指しています。
通信で予備校に通い、美大を受験しますが、
本命の美大はもちろん滑り止めの多の大学も惨敗、
現実の非情さを思い知ります。
しかし夢を諦めきれない受様は親を説得して
都内の画塾であるコミ美(小湊美術学院)デザイン課に入学、
提携しているドミトリーで生活することとなります。
昨年の夏期講習で意気投合して
昨年の受験では涙をのんだ気の合う友人とともに
今年こそは合格をと絵筆を握る毎日を送っています。
コミ美は受様のような浪人生向けの昼間部の他に
現役である高校生向けの夜間部もあります。
コミ美の正面ホールの壁には
参考作品として生徒の作品が展示されています。
受様はその前を通るたびにあるデッサン画に
惹きつけられていました。
それは卓越した立体感、ずっしりした重量感、
無数の鉛筆の線が生み出す躍動感、
どれをとっても尋常ではない熱を感じさせます。
友人は夜間部の油彩課に入った現役高校生が
描いたものかもしれないと言い、
さらに受様を驚愕させます。
彼は性格も見た目もかなり独特で
入学早々注目の的で先生達ですら一目置く
名実ともにコミ美のスターだとまで言われます。
受様は友人の話に心をかき乱されつつも
どんな人が描いたのか興味を掻き立てたられます。
そんなある日、受様は
本館地下の画材店で見かけたひょろりとした
つなぎ姿の男性があの絵の作者ではと思います。
彼の醸し出す雰囲気が
参考作品のイメージそのままだったのです。
そして彼こそが今回の攻様になります♪
受様が意を決して話しかけると
ぎょっとした顔をしながらも受様の話に
付き合ってくれますが、話は弾みません。
友人は攻様は教室でも1人でスケッチブックに向かい
誰ともしゃべらないらしいと攻様と自分たちでは
人種違うから諦めるよう言いますが
受様はまた機会を見つけて話をしたいと思うのです。
受様は攻様が嫌がるなら近づかないつもりでしたが
攻様はとっつきにくいけれど来る者は拒まない性格らしく
会うたびに少しづつ親しくなっていきます。
しかしやがて桁違いの才能をもつ攻様と
自分の能力の違いを如実に感じるようになり・・・
美大受験のための予備校を舞台に
現役性であり天才肌の攻様と浪人生で努力型の受様の
交流を描いた青春ラブストーリーになります。
絵を描くために生まれてきたような天才肌の攻様と出会い、
最初はそのすごさに無邪気に焦れていた受様ですが
攻様の人柄を知っていくことで恋をし、
憧れが羨望から嫉妬、劣等感へと変わっていきます。
そしてそれは受様の自信を懐疑させることとなり
受様は疑心暗鬼に陥っていくのです。
そんな受様に受様に好意をもつ友人の恋も絡まって
受様の恋と受験がどういう結末になるのか
と楽しく読ませて頂きました。
人は自分を基準にして他人を測ります。
幸せで仲の良い家庭に育ったと思われた受様にも
語られない過去があります。
美術予備校らしく才能ある生徒への憧れや嫉妬、
そんな彼らより劣る自身への憤り、
そしてより高みを目指して努力する姿が
丁寧に描かれて厚み分の読み応えは有りましたが
恋愛部分での駆け引きや絡みは三角関係もどきなのに
受様が良くも悪くもブレなすぎてドキドキシーンが
少な過ぎたので「萌」評価としました。
BL読みとしては厚さがある分、
萌シーンや絡みシーンの多い事を期待しています。
リアルのための背景書き込みも大切だと思いますが
恋愛シーンに厚みが欲しかったです。
初めて読む作家さんでした。
美術の予備校に通う浪人生と、同じ予備校に通う才能溢れた現役受験生
寮から予備校に通う中、よく描けたと思った絵が「光るものがない」と酷評されてしまった浪人生の陽斗。予備校の中である作品に惹きつけられて圧倒されてしまう。その作品の主は自分より歳下の現役生で、変わり者だと有名らしいが…。
陽斗は、のほほんと朗らか。現役生の準星は、作品に立ち向かう熱がすごく高くて、周りからは変わり者、そして嫉妬から煙たがられる存在。
準星の作品に衝撃を受けた陽斗が、準星に話しかけた事から2人の交流は始まります。
芸術家の卵たちの、苦悩と嫉妬と焦り、憧れと恋と…
作品に向かう生徒たちの情熱と苦悩がひりひりと描かれています。
恋も、予備校でのやりとりを通してゆっくり育まれるのがよかった。
ひりひりした青春と、学生の恋が好きな人にオススメです。
才能の差・劣等感・ほろ苦い恋心
あらすじのキーワードに惹かれ購入しました。
……うん。……うん。……うん。
あらすじ通りなんですが、心にくるものがなかったです;
なんだろうな。攻めの描いた絵に絡む劣等感の描写が非常に非常に多いので絵の存在感ばかりが際立ち、肝心の攻め本人の印象がイマイチ薄い気がします。恋愛感情が湧くのも唐突感が否めませんでした。これ憧れや友情で良かったんじゃ…?と思えてくる。
個人的に受けのキャラクターが好みじゃなくて好意的に捉えらず、辛口感想になっているかもしれません。
きっと解釈不足もあると思います。すみません;
さてさて。
お話はあらすじにあるように、美術大入学を目指す子たちが集まる予備校を舞台に展開します。
攻め:準星は現役生の高3。圧倒的な才能の持ち主で周囲からは敬遠されがち。(というか妬み嫉みの対象にされて誰彼構わず嫌われまくっている…;)それを本人は知ってか知らずか気にするまでもなく、自分の描きたいモノをどんどんキャンバスに描く。性格は寡黙で素朴さを感じるかな。ごく普通の良い子です。
受け:陽斗は浪人生。自分の個性の無さや才能の無さに打ちのめされながらも必死で頑張っています。
陽斗は準星の絵に惹かれ、準星に興味を持ち、話しかけます。最初はぎこちない会話のやりとりで始まっていきますが、次第に2人は仲良くなります。準星の絵の話を聞いて陽斗もやる気が湧き、自分が思うように絵が描けるようになったり。良い刺激を貰いながら友人関係が築けていました。
しかしそんな日は長く続かず、思うように絵が描けず一旦躓いてしまった陽斗は、準星への劣等感ばかりが膨れ上がるようになるのですね。苦しくて堪らず少しずつ準星と距離を取って離れていきます。
けれど離れても準星の絵は嫌でも目に入るし、高く評価されまくっているのも耳に入る。
立場の違いを思い知らされる度に鬱々とした気持ちを抱えてーーーーと展開します。
陽斗は嫉妬を抱えて卑屈になっているだけでなく、
自分なりにもっと結果を出そうと必至で頑張っています。
(その頑張りは凡人の域じゃないので陽斗も充分すごい)
そこまで頑張っても準星にたどり着けない絶望感。
陽斗の苦しみはリアルなしんどさがあって応援したくなりました(;ω;)
普通の友情モノとしては充分なんですが、
BLとして読むと、劣等感と恋心が綯い交ぜになっている感じはあまり伝わりませんでした。
陽斗の言動から"準星が好き!"が見えないんですよね…。
言葉としてあるにはあるんですよ。
でも琴線に触れないというか、心が動かない。
準星側の視点がないので、
準星が陽斗が好き!と言い出したときも、え(゚Д゚)???
唐突すぎてグッとこない…(;ω;)グヌゥ
そういう意味で言えば、陽斗の友人が1番BLしてた気がします。
陽斗をいつも気遣って片想いしている様子や、準星に対し才能への嫉妬+恋のライバル意識も混ざって。
自分の醜さを認めながら前に進む人間臭さが良かった。
陽斗にフラれるシーンではもらい泣きしました。
(個人的に1番心が動いたのはココ)
文庫本にしては分厚い本なので、
家族関係などバックボーンもしっかり描かれています。
それぞれ皆、家族が大なり小なり影響しています。
けどエピソードが弱くてぼやけてる気がしないでもない…;
うー……
なんか陽斗の告白もちょっとなぁ…。
フラれないと知ってて告るのはあまり琴線にこない。
これ、準星側の視点で読んだら萌えた気がします。
一生懸命伝えようと頑張る準星が可愛かったです。
評価は萌え寄りです。
中立だと厳しめになっちゃうんですが、肝心のBL部分に物足りなさがあって中立にしました。
美大予備校が舞台の青春もの。
とは言っても、青春=爽やかさ全開というわけではなく、特定の専門的分野を学ぶ若者達だからこその悩みや葛藤が丁寧に描かれた作品だと思います。
なんと言ってもこちらの作品、心理描写が非常にリアル。
個人的な話となりますが、美術関係を少しかじった事がありまして、今作を読みながら「なんだこのリアルさは?」と驚いてしまったんですね。
本編読了後にあとがきを読んで、なるほどなと納得。
北ミチノ先生も美術分野の勉強を実際にされていたとのことで、経験したからこそのリアルさが痛いくらいに出ています。
上手くいかないもどかしさ、嫉妬や羨望、劣等感など、人間のどろどろとした部分というのかな。
誰にでもある感情の描き方がすごく上手いです。
美大予備校。その名の通り、美大という同じ場所を目指してあちこちから猛者が集まっているわけですから、「絵が上手い」なんて言われていた自分よりもはるかに上手い人間がごろごろいるんですよ。
その中でも天才と呼ばれるほどの異次元の才能を持つ、現役高校生の準星。
ただでさえ化物揃いの中で、さらに圧倒的な才能と出会ってしまった時、いったい人はどう感じるのか?
主人公である浪人生・陽斗視点で進むお話ではありますが、興味を持って準星に話しかける陽斗の姿も、羨望を通り越して嫌悪に近い感情を抱く1部の学生の姿も理解が出来るものでした。
これって、例えば学生時代の部活や勉強でも、専門的分野を学んでいる時でも、社会人であれば仕事でも、美術関係以外のどの分野でもあり得ることだと思うんですよ。
頑張って頑張って、出来うる限りの努力をしたけれど、それでも追い抜けないほどのもっともっとすごい存在がいたら?
気が抜けちゃいますよね。人によっては絶望すら感じるのかもしれないし、人は人だと割り切るのかもしれないし、なにくそとさらに上を目指すのかもしれない。
やりがいや楽しさを感じていたものが嫌になってしまったり、かと思えば、もっとやってみようと思ったり…
人生の中でそういう出来事って、きっと1度はあるのではないでしょうか?
そんな人間くささや感情の複雑さが全編にわたってぎっしりと詰まっていて、リアルな感情が押し寄せて来るような、とても読み応えのある作品でした。
でも、BL作品として見るとどうかな。
萌えた萌えないで言うのであれば、大変失礼ながら萌えはあまりなかったように思います。
うーん。複雑な感情の動きは読み応えがあったのですが、やや詰め込み過ぎに思える部分があったり。家族のお話は少し薄かった。
美大予備校に通う若者達が切磋琢磨する姿に、これはBLじゃなくても良いのではないか?と感じてしまったのが大きかったのかもしれません。
肝心のBL的な「恋」についてはやや唐突な気がします。
メイン2人よりもサブキャラクターの朋哉が1番親しみやすかったですし、私は彼が1番好きでしたね。
心理描写は萌萌寄りの萌、恋愛ものとしては中立でした。今回はこちらの評価で。
前作「好奇心は蝶を殺す」でも思ったのですが、肝心のボーイズラブの方に読者を惹きつける要素が薄いところが気になります。
通常世界観やストーリーがしっかりした中で、魅力的なキャラ同士が惹かれあっていく過程は更に物語を盛り上げる…はずなのですが、かえって萎えました。いっそうBL要素が無かった方が楽しめたかもしれません。
当方はBL要素が9対1の割合でも、その1のBL要素が印象に残るものであれば、OKな方なのですが、今回は6割くらいを占めるBL比重が話の面白さを逆に妨げているように感じました。
美大生を目指す人達の青春ものという面ではなかなかリアリティもあって面白いんですが、ボーイズラブの方が安易すぎて、萌えませんでした。。
天性の才能を持って人と交わらない孤高の奇人がいとも簡単に主人公に懐いていく姿は物足りなかったです。ちょっとチョロ過ぎなのでは???
どの人物にも読者が共感できる要素が薄かったです。
前作「好奇心は」の方はミステリー要素が強かったので楽しめましたが、こちらは日常描写が多いので正直退屈しました。
美大生ものも既に多くの作家さんが描かれているので差異化が必要なのですが、そういう面でも個性が薄く感じました。
美大を目指している人には参考になるのかもしれませんが、それ以外の人がエンタメとして楽しむには、惹きつけられる要素が少な目かも。
何かをテーマに掘り下げる能力は高い作家さんなので、このジャンルで一番大切なもの、BL面、のブラッシュアップを望みます。
この作品は、天才と凡才の葛藤がリアルなまでに描かれている作品で、芸術に一時でも身を置いていた人ならあるあるすぎて地面にめり込みたくなるかもしれません(私もその1人です 笑)
美大を目指す青年たちのひたむきなまでの努力や一喜一憂、嫉妬と羨望、迷走が瑞々しく描かれています。芸術を目指す人を題材にするとドロドロなシチュエーションになりがちですが、受けが一貫して心根が真っ直ぐなので終始爽やかな印象です。
恋愛面に関しては微妙な三角関係にときめきましたが、BLレーベルの中でもかなり薄味です。最後にほんの少しだけエッチな場面がありますが、失礼ながらやっつけ感が否めない……。いっそ振り切ってエッチは入れなくても良かったのではと思いました。
読了した感覚はBLではなく一般文芸に限りなく近かったので、申し訳ありませんが中立とさせていただきました。