ポッチ
hana furu ouji no konrei
コミコミスタジオさんで購入するといただける、おなじみの特典小冊子。yocoさんの描かれた表紙が大きいサイズで堪能できるのが嬉しい…。めっちゃ綺麗です。そして今作品の世界観の描き方が凄い!じっくり心ゆくまで堪能してしまいました。
サイズはA5サイズ、12Pで、タイトルは『花降る王妃のしあわせ生活』。
時系列は本編終了後。本編はリディル視点で描かれていましたが、この小冊子はグシオン視点のお話です。
本編含めてのネタバレがあります。ご注意ください。
フラドカフとの戦が終わり、愛しいリディルとの蜜月を楽しみたいグシオン。だが、現実はそう甘くない。戦後処理が長引いていて、忙しいのだ。だがしかし、少しの暇を見つけてはリディルのもとへと馳せ参じる。
リディルの部屋に赴く際に、女官に茶の用意をさせていたグシオンだが、リディルのもとへ行ってみるとリディルの足元は花だらけ。そうこうする間もなく、リディルはずっと指先から花を生み出し続けている。
リディルが花を出し続けてしまう理由。
それはグシオンに会えるのが嬉しすぎて、魔力を制御できなくなっていたからで…。
本編では魔力を持っていないという、その一点において切ない思いをし続けてきたリディルですが、グシオンと出会い、自分の能力を開放したリディルの姿を、こうもコミカルに、ほのぼのと読ませる尾上さんの手腕に脱帽します。
今だ不完全な魔法円、そして彼らを見守ってきたカルカの小話も差し込んで、ニヨニヨが止まらないめっちゃ可愛らしい小話が読めます。
これから買われる方にはぜひともゲットしていただきたい、とっても素敵な小冊子でした。
本編終了後のお話。
上下段組で本文は7Pほどのショートストーリーなのですが、本当に愛に溢れていてたまらなく良いので…!!
本編がお好きだった方はぜひ入手して欲しい小冊子です。
攻めであるグシオン視点で描かれる今作。
タイトル通り、しあわせで満ちています。
フラドカフ国との戦が終わってから、リディルと2人でゆっくりと過ごそうと思っていたものの、戦後処理が思いの外長引いてしまっていて、これまた心配になってしまうほど忙しい日々を送っている王と役職持ちの人々。
というのも、元々フラドカフ国というのは貧しい国で、グシオンが治めるイル・ジャーナ国に勝てば裕福な生活を送れると信じ込まされていたようで。
ここで困るのが戦勝国イル・ジャーナ。
国土の半分を領土として抱え込む事になったけれど、貧しいフラドカフ王家から金銭は望めるはずもなく…
フラドカフ国民同士の暴動を鎮圧し、食糧を配り、商人が行き交い出来るよう領土を整備しようと、日々対策に追われていると。
ここで分かるのが、やはりグシオンは国王として素晴らしい人間なのだということ。
もちろん側で支える人々の協力あってこそなのですけれど、彼は本当に良い王なのでしょうね。
そんな忙しい日々を送る中で、ようやく一息つけるとリディルの元へいそいそと向かうグシオンが可愛らしい。
やっと会うことが出来た愛しのリディルはと言うと、グシオンと会えるのが嬉しすぎて、部屋中を花で埋め尽くしてしまっていて。
それも、掻き分けなければならないほど次々と指先からぽろぽろとこぼれ出てしまう。
長く封じられていた魔力のコントロールが上手く出来ておらず、今まで以上に花が出てしまうとのことなのですが…
グシオンから指先に口づけられただけで、落ちる花びらがぼとぼとと音がするほど大きくなっていく。
いやいや、可愛すぎませんか…??
グシオンの指先にあった小さな傷を治癒するものの、コントロールが上手くいかずに、爪まで枝になりそうなくらいびろびろに伸ばしてしまう。
あわあわとするリディルが本当に可愛らしいんですよ。
ただこの異常現象、1人の時はなんともないということで…裏を返すとグシオンにときめく度に花が止められないほど溢れてしまうというもの。
こんなの、あなたが好きで仕方がないと言っているようなものじゃないですか。
あまりの可愛らしさにかける言葉を失いそうになるグシオンの気持ちが物凄く分かる。
これは言葉を失う可愛さですよね…
今まで封じられていた魔力が戻り、身体に障りはないのかと問うグシオンに「あなたを守れてあなたを喜ばすことが出来て、あなたにあげられるものが増えて嬉しい」と言うリディルが愛しくて愛しくてたまらなくなるグシオンなのでした。
なんて多幸感に満ちたお話なのでしょうか。
グシオン視点から見るリディルが可愛くて仕方がないですし、心からリディルを愛しく想っているのが伝わって来て、読んでいるこちらまであたたかくなってしまうんですよね。
ラストのカルカ視点がとっても良い終わり方なので、ぜひ読んでいただきたいな。
本編とはまた違った、甘さと花で溢れる素敵なショートストーリーでした!
皆様のレビューを見て、これはどうしてもコミコミさんの小冊子付きでゲットせねば、と数度の売り切れ再入荷を待ち続けてようやく購入できました。
結果、待った甲斐があったってものです。
本編終了後、すぐの時期のお話。
攻め様であるグシオン視点のお話+最後にちょっとグシオンの側近である、カルカ視点。
フラドカフとの戦後処理で忙しい日々を過ごすグシオン。
やっと、息抜きにリディルの過ごす居間へと訪れる。
と、部屋はリディルの指先からこぼれる花でいっぱい。
グシオンの訪れが嬉しくて魔力を制御できずにいる、なんてかわいくて嬉しい事を言うリディル。
そんなリディルが愛しくてたまらないグシオンが、リディルに口づける。
すると、部屋からあふれでる程の花が生まれでて、2人とも花もろとも一緒に部屋から押し出されちゃう。
花まみれになって、恐縮しまくりのリディルと、大笑いしてるグシオン。
そんな2人の姿に、喜ばしい事だ、と受け入れてるカルカ。
本編では、リディルに対して刺々しい態度が多かったカルカの、リディルやイドを認めるような気持ちを見せてもらうだけで嬉しい。
そうでしょうそうでしょう、と母心が湧くのです。
2人の楽しげで幸せなこれからを想像できる、本当に暖かな小冊子でした。
ラフドカフとの戦後処理で多忙なグシオンの心情が綴られていました。
彼が賢王であることとリディルを大事にしていることが書かれてて、本編を読み終わって寂しい気持ちが落ち着きました。
グシオンがリディルを可愛いって思っているのが微笑ましい。そして多忙なグシオンにようやく会える嬉しさで、指先から花を溢れさすリディルがとてもとても可愛いです。
尋常では無い量に恥ずかしがるリディルも、満更でも無い様子のグシオンも、決まり悪そうな女官も読んでいて楽しかったです。
カルカが部屋を訪ねて行った時の、花が扉から雪崩れてグシオンとリディルが這い出して来た描写に爆笑しました。
そしてカルカの思いにジンと来ました。
是非手に入れて読んで欲しいです。
国王夫妻が仲睦まじく末長く幸せに良き国政が続くだろうと思わせるショートストーリーで、花溢れる幸せな一場面です。
本編にもありましたがリディルの魔法が制御できず、手先から花が溢れてくるシーンが好きです。
それも、感情がダダ漏れで花の色や形状に現れてしまうところ。
多忙な中グシオンが会いにきてくれると思うと白く芳しい花、近づいてときめけば赤い花…と。
そして、王の側近カルカとリディルの側仕えイドという二人の活躍がいい仕事をすることでしょう。
真面目で口うるさく頑固、そして主人大好きという共通の思いでぶつかり合いながら最強の二人になりそうです。