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お前の〈導き〉は私だ。誰にも渡すものか……両片思いの溺愛BL!
kemono ni yorite kemono to kasu
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
二度目ましての作者様です。
書き方は情景描写や感情描写ともに良いバランスでとても分かりやすく読みやすかったです。
イラストのサマミヤアカザ先生のイラストはとても美麗で眼福でした。
育ての親で寡黙な神官の獅子の獣人攻×養い子で素直になれない神学生受というカプです。
お話は人と獣人が暮らす国。
獣人と只人との融和の象徴として神聖な存在の斎宮。
ユノ(受)は育ての親であるアルド(攻)へ親愛以上の感情を抱え神学校へと入学を決意する。
だがアルドに反対されるがなんとか説得し無事に入学する事ができ神官を目指す。
アルドの少しでも役に立つために神官を志して勉学に励んでいたユノだったが卒業を控えたある日この国の斎宮候補になったと告げられ……という感じで始まります。
すみません。
以下激辛口です。
リュカオンの末裔を読みとても好みの溺愛攻に不憫で健気受の作者様だったのでこちらの作品も楽しみに購入したのですが……。
受のユノの性格がちょっと受け入れられず……
確かにアルドも言葉足らずだとは思いますが兎に角ユノが自己完結型で対話の拒否が酷い。
その上でアルドのせいだとばかり思い込んで少しはアルドも苦しめば良いと感じたりするのや自分の周囲に誤解を与えかねないような事を口にしてそれの理由をきちんと説明しないのがもう本当に無理。
箱入りとかいう問題じゃない。
まるで悲劇のヒロインという立場に酔いしれて自分だけが不幸のどん底にまで落ちているかのごとく、しかもその不幸にどっぷりと浸かりきっている様が痛い当て馬のようで全然可愛くない。
しかも終盤までアルドとユノの会話拒否による壮大な擦れ違いが続くのでまだこれ続くの?とうんざりしてしまいました。
終盤色々と事件が起こりますがいや、それで解決するのは無理があるし流石にそれでめでたしめでたしはあり得ないんじゃないの?
お咎めも無しなの?!と思ってしまいました。
番外編ではラブラブな2人が描かれていますがやっぱりユノの性格が好きになれないし可愛いと思えない。
壮大な世界観でしつこく拗れ続ける2人をただ眺めるだけといった印象で終わってしまいました。
表紙買い。前半攻めにぷんぷん怒ってしまって「読めない!」と思いましたが、後半盛り返し萌2という感じでしたので萌にしました。すれ違いでツライのは大丈夫!という方でしたら良いのでは。二段組の本編240Pほど+あとがき。
8才の時に母を亡くし、神官のアルドに引き取られたユノ。15才の頃にアルドへの恋心に気付いたものの、アルドは亡くなったユノの母が好きだったらしいと知り、早く独り立ちしたいと神学校へ進学。めでたく間もなく卒業というころに、突然、国王陛下が訪れ「斎宮候補に」と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
イーサ(受けの神学校での友人)、イネス(攻めをライバル視している神官)、レニエ(受け侍女)、セイナ(受け母、故人)、攻め家族少々ぐらいかな。
++ ちょっと特殊だった設定について。
只人(耳シッポなし人間)と獣人(耳シッポあり、種類は色々、攻めさんは獅子)がいる国なのですが、その只人と獣人の架け橋となる存在として「斎宮」というものがいます。斎宮は只人から「導き」という者によって獣の耳シッポ付きに変化する必要があるという設定、勿論やることは導きから体液をもらうということ!
++攻め受けについて
受けは片想いに苦しむ美人健気ちゃんという印象だったのですが、最後の最後にきりっと攻めを守ろうとしていたので好印象で読み終わることができました。
攻めは最初無表情なので、感情ないんかい、こいつは。とムカついてしまったんです。それがだんだん受けに強烈執着しているおっさんということが分かってきて、そこからやっと安心して読めるようになりましたが。
二人の片想い、すれ違い部分が長いんです。やることはさっさとやりだしているので、色事シーンはたっぷりあるものの、想いが通じ合っていないために、ゲロ甘とは感じられなかったんです。耳しっぽの成長を促すべく、攻めさんはぺろぺろ舐めたりするんですが、受けは導きの義務としてやってくれているというように感じているので、甘くないんですよねえ・・うっかりするとゲロ吐くでというぐらい甘いシーンのはずなのに。
なので、すれ違っているけどヤルことはヤッてるぜ!というお話が大好物な方には堪らないのでは、と思ったお話でした。攻めが「私の四つ耳・・」と執着している様子、最後の方は良かったんですけどね。
表情には出さないけど受けを絶対逃さないマンの攻めです!溺愛!
裏からあの手この手で受けを逃すまいと策略を巡らせています。終盤で実はそうでしたって展開ではなく序盤から受け攻め両視点で進むので攻めの気持ちも最初からドーンと開示されています。分かりやすく受けが溺愛されるお話が大好きなので楽しめました。
あと個人的萌ポイントは天涯孤独になった受けを攻めが引き取り育てるってところですね。紫の上系のお話も大好きなんです!ただ攻めが受けを好きなった理由がちょっと弱いかな…。尻尾触られて欲情?それだけ?結局は肉欲なの!?いや多分受けにされたからこそ欲情したって言う話だとは思いますがそれまでのエピソードが薄いのでイマイチ説得力に欠けるかなと感じました。
うわ、じれったい!
読みながら思わずそんな言葉が口に出てしまいそうでした。
水樹ミア先生の一風変わったファンタジーもの。
神子や神官というワードが並ぶと一見難しそうにも見えますが、全く小難しくなく、むしろとても読みやすいです。
こちらの作品、サマミヤアカザ先生の麗しいカバーイラストでも分かる通りのケモミミものです。
ただですね、ちょっと他のケモミミ作品とは設定が変わっていて面白いんですよ。
じれったい両片想いのすれ違いがお好きな方、拗らせた美丈夫童貞攻めにピンと来た方におすすめです。
物語の舞台は我空の国トワ・ルーナ国。
只人(ただびと)といういわゆる人間と、獣の耳と尻尾を持つ獣人が暮らす国です。
かつて2つの種族はお互いに相容れず争っていて、それを嘆いた神が関係の融和を願った結果、獣と人それぞれ4つの耳と獣の尾を持った只人が誕生した。
以来、只人でありながら2つの種族の特徴を併せ持った平和の象徴「斎宮(さいぐう)」の存在と、信仰されているノワ神の教えによって平和が保たれているというもの。
今作の主人公・ユノは、黒猫の獣人である母親と2人で暮らしていた只人の少年。
まだ幼い頃に愛する母が亡くなって以来、母の知人で獅子族獣人の神官である、アルドという青年に引き取られ育てられることになります。
育て親のようなアルドに密かに想いを寄せながらも、彼が男性には興味がなさそうなこと、もしかしたらユノの母親を想っていたのでは?と思い込んでしまい、叶わぬ想いならばせめてアルドと近い立場になりたいと神学校へ進み、神官になるため日々勉学に励んでいます。
そんなある日。突然国王が現れ、ユノが王家の血を引く者であること、斎宮候補となったことを告げられ…と続きます。
人でありながら獣でもある、四つ耳を持つ平和の象徴・斎宮。
斎宮となる為には身体を作りかえなければならないのです。
その方法はというと「導き」と呼ばれる選ばれた男性の獣人が、只人にとっては劇薬の秘薬を飲み、その身に秘薬の効果をためたまま、満月の夜ごとに斎宮候補の体内へ体液を注ぎ入れるというもの。
後天的ケモミミとでもいいますか。
設定がちょっと斬新ですよね。面白かったです。
当たり前なのですけれど、突然王族と斎宮候補になってしまったユノは激しく戸惑うんです。
冷たい態度のアルドに反発をし、とっさに導き役をアルドにと言ってしまったところ、なんと快諾されてしまう。
てっきり受けのユノ視点だけだと思っていたので、好きな相手に義務的に抱かれるのってつらいよね…なんて思いながら読んでいたのですが、こちら両視点ものとなっていまして。
攻めのアルド視点を読むと、まあ〜じれったい!
ユノ視点ではどこか冷たさを感じるアルド。
いやいや、ものすごい努力によって表情筋を管理しているポーカーフェイスでした。
なんというか、超拗らせた執着溺愛攻めなんですよ。
ユノのことが愛しくて仕方がないんです。
神学校へ行きたいと突然言い出したユノに対して、これはきっと自分からの恋情に気付いてしまい、離れたくなったに違いないと誤解をしているという…
違うのよ。あなたの事が好きだけれど、叶いそうにもないと思っていたのよ…なんて教えてあげたくなっちゃう。
お互いに両片想いかつ、綺麗なくらい誤解をしたままずっとすれ違っているんです。
このじれったさは両視点ものの醍醐味ですね。
ユノは、アルドはきっと出世のために義務で嫌々自分を抱いているんだと思っているものの、実際はというと、欲してやまなかったユノの身体を文字通り自身の手で作りかえられることに歓喜しているんです。
ずっとこの子に触れたかった!みたいな。
ユノ視点では、心が伴わない行為の切なさと揺れ動くアルドへの恋心の間で「これ以上期待しないように」と、触らないでなんてアルドに言ってしまうユノに焦れ。
アルド視点では、そんなユノの頑なな態度を見て、どんなに疎んじても儀式の間は自分のものだと、この儀式が終わらないようにわざと耳と尻尾の成長を遅らせようと秘薬の量を調節しては、早く自分のものにしたいと想いを巡らせている様子に焦れ。
もう、じれったさの極みですよ。
儀式を重ねる毎に、ちょっとしたやりとりが恋人同士のような甘いものになっていくんです。
アルドの執着に仄暗さも感じるのですが、どんどん我慢が出来なくなっていって愛情ダダ漏れなのがまた堪らない。
でもお互いに誤解をしたままという…
2人が両想いだと判明する辺りは、他所でやっておくれというくらいのバカップルの痴話喧嘩っぷりを発揮するので、ぜひこちらは本編をご覧になっていただきたいな。
健気そうに見えて、実は攻めを無意識にブンブン振り回している受けがお好きな方もぜひ。
ところで、個人的にちょっと萌えたのが歳の差ものなのに初めて同士だったところ。
神職に就いていた事もあって、どちらも清い身体同士なんですよね。
特にアルド!夢精をしたことはあっても、自慰行為もしたことがないというから驚きです。
種族的な事情もあるようですが、つまり、初めて欲情をして、自分の意思で行為に及んで…と、本当にまっさらな状態のまま、愛おしくてたまらないユノの身体に体液を注いで作りかえたと。
だからあんなに余裕がなさそうだったのか…と思ったり、ユノですらしたことのある自慰をしたことがないのか…そうか…と、なんだか新しい扉を開いた気がしました。
誤解、思い込み、すれ違い、溺愛、執着。
5拍子揃ったムズムズ感をたっぷりと楽しめる1冊でした。
アルドのお兄ちゃんのキャラクターがとても気になるのですが、スピンオフがあったりしないかなあ。
受けのユノと攻めのアルドの両視点で進むので、早々に両片思いのお話だと分かります。
そしてお互いに自分の思いが知れたら嫌われると誤解しているので、終盤までずっとすれ違いが続きます。
ユノの母親が亡くなって神官のアルドに引き取られたのは幼い時で、アルドに恋していると気が付いたのは13歳です。
でもアルドに告白していた男性が振られていたの見てしまったのと、屋敷の使用人がアルドはユノの母親に片思いしていたと噂していたので自分は振り向いてもらえないと思い込んでいます。
一方でアルドがユノに対して情動を覚えたのはもっと幼い頃らしく、成人したら結婚するつもりで外界から遠ざけて大切にしてました。12歳も下だから成長するのをずっと待つつもりだったんですね、、、
片思いが辛いユノは神官になって地方に赴任されればアルドへの気持ちも薄れると思い、全寮制の神学校へ進学をします。
そして卒業直前にユノが先王の子だと判明して斎宮聖下候補に選ばれてしまいます。
斎宮聖下とは只人(人間)と獣人との融和の象徴で王族から選ばれて、只人なのに獣人の神官の「導き」とつがう儀式によって獣耳と尻尾が生えてきて、四つの耳を持つ事から四つ耳とも呼ばれています。
ユノは自分に事前に説明も無く、現王と神官長に話したアルドに怒りを覚えるのです。これはのちにとても仕方がない理由があった事が判明するのですが、ユノはそれから王宮で斎宮聖下候補として庇護されるようになります。
ユノはアルドが好きだから抱かれるのは嬉しいけど、アルドは義務だから虚しいと複雑な気持ちなんですね。
そして級友だったイーサが本神殿に配属になり王宮のユノの元に来て神殿内での派閥争いを話した事から、アルドが自分を出世の為に利用しているのではと疑ってしまうんです。そして敵対している只人の神官に擦り寄られてたりして、かなりハラハラしました。
アルドが大切にしてたから世間知らずで純粋なので、かなりユノに対してイライラします。
でも最後にはユノの行動でかなりスカッとしたので最後まで読んで良かったです。
この2人ギクシャクしながらもユノを斎宮聖下にする為に満月に儀式をするので、身体を繋げるんです。ユノに生えて来た耳や尻尾を毛づくろいするアルドの執着ぶりに萌えます。
そしてユノが寝た後に本当の気持ちを伝えるアルドが切ないです。
ユノの耳と尻尾がかなり成長して来て最後の儀式の日に事件が起こります。この事件はお互いを思いあったすれ違いを只人の神官に利用されてしまうんですが、お互いを思い合う故に悪い方に事が進みそうになってドキドキしながら夢中で読みました。
ユノの活躍で解決するんですが、是非読んで欲しいので詳しい事は伏せておきます。
ただ2人が思いを伝え合うのを聞いていた3人の心情を知りたかったです。www
2人が両思いになってからユノがアルドの自慰事情を聞くんですが、これがかなりビックリしてしまいました。www
そこを読むとアルドへの印象がかなり変わると思います。歳の差執着攻めの鏡だと思いました。
また裁定の儀式で判明すたユノの耳と尻尾が黒足猫だったんですが、画像を検索するのも楽しかったです。