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丸ごと1冊表題作です。
ストーリーを動かしていく三人ともリーマンで仕事上の付き合いになるのですが、仕事ものというより恋愛重視です。もっと働け!と思ったくらい。
綾野辺(受け)の目線で進んでいきます。
同僚の片桐に好きだと告げられた夜、ホテルのトイレで見知らぬ男に強姦されます。後日、その男は仕事の取引相手・御荘(攻め)だと分かります。驚く綾野辺より、片桐が先に席を立ち部屋を出て行きます。片桐と御荘は過去に因縁があるようで、綾野辺が片桐の恋人だと誤解したまま御荘は再び綾野辺を襲い…。
後日、御荘の誘いに応じて、片桐は御荘が押さえた綾野辺の身体に触れてしまい、二人は綾野辺の逆鱗に触れます。(短いですがこの辺ちょっとだけ3Pっぽいので、苦手な方はご注意ください。)
片桐も御荘も無視をする綾野辺。
そんな中、綾野辺は母の再婚相手とホテルのロビーで会い、亡くなった実父の借金を返済している事を知られ、返済額は自分が払ったからとお金を渡されます。
義父の優しさに涙を浮かべる綾野辺を遠くから見て、売春をしていると誤解した御荘に部屋に拉致されます。お金をばら撒いたり、殴ったりとひとしきり騒いだ後で誤解をとき、二人は両思いになります。
「優しい男」である片桐より、「激しい男」の御荘を、「本能」で選んだ綾野辺、という内容でした。
御荘サイドからしますと、半年も想っていた綾野辺と、ようやく仕事をきっかけに親しくなれると思った矢先に、片桐にキスされている場面を見てカッとなったようですが、だからってレイプが正当化されるわけでないですし、その後も勝手に誤解してカッとなって行動することが多く、衝動的で子供っぽくて、彼が営業本部長で会社は大丈夫なのかと心配になりました。
綾野辺サイドの酷い男になぜ惹かれてしまうのかは何となく納得できたのですが、御荘も片桐もガキっぽくてどうにも魅力を感じませんでした。
片桐もさほど優しい男という印象にはなりませんでした。
どうにも中途半端な読後でした。