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pheromone tantei hitodenashi no shouzou
フェロモン探偵シリーズの電子オリジナル作品です。
本作では事件が起こるわけではなく、
人の情念の恐ろしさーー
みなたいなものを感じさせる作品となっております。
下宿先の壁・天井・床など、
至る所に映の絵を描いていた異常な男……
男はある日突然蒸発してしまったのですが、
雪也との会話で思い出したこの男が映の夢に現れてーー…
男が描く映の絵には、おぞましいほどの妖気が宿っています。
男は自分の描いた映の絵に魅せられ虜となり、
絵の中に取り込まれてしまったのです。
現実の映より絵の中の映を選んだ男の想いは、
永遠に一方通行です。
体温も匂いも触感もない、あるのは孤独と虚無だけ……
そんに中に居たくないと思う映は、
あらためて幸也の愛を確かめ実感したのだと思います。
基本的に甘々でお互いのことをベタ褒めする二人^^
映は、雪也も雪也とのセックスも象牙色で曙色だというんです。
とても暖かくて優しい色……
この表現だけで、映の雪也への想いが伝わってきます。
ホラーなイラストに反して糖度高めな雰囲気と思ったら、
ラストはちょっとゾクっとする終わり方^^;
自分が思っている自分と本当の自分は違うのかもしれないですね。
とはいえ、ワイルド著の『ドリアン・グレイの肖像』ほど破滅的ではなく、サラッと読める作品でした。
雪也の描いた映の似顔絵をぜひ見てみたかったです(笑)