お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
rakuen kenzou keikaku
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
なんだろうこの喪失感は。ページを閉じたとき、胸に穴が空いてる気がした。
二巻は一巻よりも過去の話です。一巻より格段に面白かった。
アパートのメンツは同じです。
主人公は響川。
借金を抱えて、自分をいじめるように無茶苦茶に働いてる。それを志田が助けようとする。
この二巻のラスト、志田の悔しさに共鳴して、思わず泣いた。絞り出すような志田のセリフのひとつひとつに、しびれた。
切ないです。
あ、あと、峰岸が超キモいんだけど…ゾッとしてサブイボ出ました。
次のカプのエピソードの方がおもしろいの法則発動。
第1巻のメインカプ蝶野・三木編では、アパートと芸術系大学生の楽しさがメインで、ほとんど一般小説レベル、かろうじて匂い系止まりだったけど、この第2巻はメインカプが志田と響川に代わり、お話も少し時間が戻って、いよいよ本格BLに。
頑なに自分をいじめるように生きている響川と、何とかして彼の力になりたい志田が、峰岸という大人の男が響川に関わったことをきっかけに、お互いの心を封印したまま、不毛な身体の関係だけにはまり込んでしまう、切なさ全開のお話が展開していきます。
はたして、志田に、響川に、救いの日はあるのか、
気を持たせつつ次巻に話は続く。
同時収録は、アパート誕生当時の話。
屋敷視点です。
一作目で血を吐いて倒れた「パレス・シャングリラ五反田」の住人。
事情があり極貧で、作者からは「シンデレラ」と呼ばれる
苦労人・響川が、今回の主人公です。
そして青春小説風だった前作よりも、BL色が濃くなってきました。
繊細な美貌の響川は、奨学金とバイトで大学に通う苦学生。
ぎりぎりの生活の中で誰とも触れ合わずに孤高を守り、
自ら「幸せ」から目を背けて暮らしている風です。
そんな響川が気になり、絵のモデルを持ちかけるのが、
高校の同級生で同じ大学に通い、同じアパートに住む志田。
志田の優しさや労わりに戸惑い、どうしていいのか分からない響川。
そんな響川に同居込みの援助を申し出る会社役員の峰岸。
峰岸の存在を知って志田が取った行動と、
響川の「機械みたいになりたい」という諦め。
志田と響川がもう可哀想で、痛々しくて……見ていられませんでした。
響川が何故、そこまで幸せに背を向けるのか?お金にこだわるのか??
そういったことがモヤモヤ~っと謎のまま、次回へ続きます。
同時収録の『さよならを教えたい―夏』。
「パレス・シャングリラ五反田」誕生秘話。時代は80年代でしょうか?
10月にアパートの住人たちで花火をする場面が印象的でした。
「夏が逝った匂い」に、胸がギュッと締め付けられて……
登場人物たちが「いま、このひとときは必ず過去になる」と、
心のどこかで自覚し、時間が止まらないことを切なく思っているのが
なんとなく感じられるのです。読んでいるこちらも凄くセンチメンタルな気分になって、
ホロリとしてしまいました。
「楽園建造」って言葉の意味が、なんだかこっちのカップルの方がしっくり来ました。
1巻で分けあり住人だった響川と志田のお話。大学も行って、生活費も稼がないと…というのは1巻の三木と同じですが、こっちの方がもっとどろどろして苦しい展開です。
三木は苦しんだりトラウマがあってもどこか「温かみ」のある悩みだったんで安心感を持ってられたんですが、響川は何でこんな辛い目にあっているのか、終着点はどうなるのか…そのへんがまだ明かされていないので続きが気になります。
それにしても今回脇役として蝶野を見るとなんだかまとも…。
前回に引き続き、書き下ろしの「さよならを教えたい」
これがもう気になって気になって、これだけ先に全巻分読んじゃいたいくらいです。
五反田ってどういう場所か分からないんですが…
「五反田の揺れるアパートが好きだった」って件がとっても好きです。
なんとなくこのお話は昭和の香りがして(平成のお話ですが)電車が来るたびに揺れるアパートとか、お金がなくてボロアパートに溜まる学生とか…
この目に浮かぶような情景を文章でえがける事が本当に素敵だと思いました。