楽園建造計画 1

rkuen kenzou keikaku

楽園建造計画 1
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神3
  • 萌×26
  • 萌7
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
7
得点
60
評価数
17
平均
3.6 / 5
神率
17.6%
著者
高遠琉加 

作家さんの新作発表
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イラスト
依田沙江美 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
シリーズ
楽園建造計画
発売日
価格
¥552(税抜)  
ISBN
9784576050829

あらすじ

桜陵大学経済学部二年の三木高穂は、わけあって学生課から紹介された格安アパート、パレス・シャングリラ五反田の住人になる。そこは一階がアトリエ、二階が住居という風変わりな構造で、住人のほとんどは桜大の芸術学部生。高穂の入居初日には歓迎鍋パーティーが催されたが、寮のようなノリの和気藹々ぶりに高穂は閉口気味。特に不動産業者巡りをしている途中で出会った写真学科二年の蝶野洸には、いきなり写真を撮られたり部屋に侵入されたりと、気分を害されっぱなし。ところが、その蝶野にバーのバイトに駆り出されて以来、彼が高穂の心の不可侵の部分に入り込み始めて…。武蔵野を舞台に繰り広げられる、同じ屋根の下の青春群像劇第一幕。書き下ろしは、もう一つの“理想郷”物語。

表題作楽園建造計画 1

蝶野洸・大学2年(写真学科)
三木高穂・大学2年(経済学部)

同時収録作品さよならを教えたい-春

屋敷了・高校生・美術部員
美延皐月

レビュー投稿数7

書き下ろしが神!

電子書籍版を購入。
挿し絵あり、あとがきあり。

4巻まで読んだまとめての感想です。
本作は独特な構成です。
二本立ての独立したストーリーが4巻まるごと使って描かれています。
全くの別作品という訳ではなく、ちゃんと最後に交わります。

時系列が前後しながら、しかも視点やカップルが代わりながらすすむので、エピソードがごちゃごちゃになり混乱してしまいました。
それぞれ別に読んだ方がすっきりするかもしれません。
つまり、表題作のみ4巻まで読み、巻末に収録されている「さよならを教えたい」だけ4巻まで読む。
そんな読み方をオススメします。

ただ、それだと「さよならを教えたい」の印象が強烈過ぎて、表題作がすっかり飛んでしまうという……(汗)。

メインカップルの恋の成就の前に途中で他のカップルの話が挟まり(2巻分)、そしてメインカップルに戻って終わりという表題作の構成が、私的にはイマイチでした。
興醒めするというか……。
あれ?こんなキャラだっけ?みたいな。
特に三木に違和感。
視点が違うのでキャラも違って当然なのでしょうが、私には全く違う人物に思えました。

評価に悩みましたが「さよならを教えたい」が 神だったので、平均して萌え×2評価で。

4

シャングリラは楽園

同じ屋根の下青春群像劇の第一幕。
同じ大学の、芸術系の学生ばかりが暮らす、元は社員寮だったアトリエ付きアパート。
大家さんは近くに住んではいるけれど、アパート内のことは住人達に任されている。
この、学生寮のようでいてもっと緩い空間の中に暮らす、個性豊かな芸術系の学生と、そこに、家賃の安さにだけ惹かれてうっかり迷い混んだ経済学部の学生が、いつしか・・な、お話。
とはいえ、本当に、いつしか・・な関係にたどり着くのよね?この二人。
と、心配になるくらい、主人公達の間には、まだそれらしい具体的な事はおこらない。

代わりといってはなんだが、書き下ろしの「さよならを教えたい」にはエチシーンが。
こちらは高校生のお話。

3

設定やストーリーが面白かった

以前に、ちるちるさんのオススメにあがっていたので、気になって購入しました。一巻で導入部分という事もあり、BLテイストはほぼ無かったですが、ストーリーがとても面白かったので、100%満足しました。

現実的な経済学部の学生(主人公)が、超個性的な芸術学部の学生の溜まり場のバンカラ寮に間違って入寮してしまったら・・という設定が良かったです。芸大や芸術学部って未知の世界なので、興味深いです。だんだんと主人公も彼等に影響されていくんだろうな。続きが楽しみです。

この小説の中で、よく映画や楽曲のタイトルに使われる「クロスロード」という言葉に触れられていて、心に残りました。リアル学生の時には毎日精一杯で余り意識しなかったのですが、学生時代は長い人生のうちほんのひと時で、もっとも多感な時間を同じ学校の仲間と過ごします。卒業後は別の道を歩み、別の新しい人間関係が出来て、一部の親しい友達以外は人生で交差する事が無くなる・・というのが当たり前の話ですが、少し切なくなります。一時の時間にクロスロードしたこの小説の寮生達はどうなっていくんでしょうか。彼等の楽園も永遠に続かないのが現実で・・。。

今巻は、本編が二話と書き下ろしサイドストーリーが収録されていました。本編は二話とボリュームは少なめですが、内容がコンパクトに纏まっていて、ダレる部分が無く楽しめました。
他の方もおっしゃっていますが、書き下ろしのサイドストーリーが短いながらも純文学風で印象深くて素晴らしかったです。本編と直接関係は無いけれど、本編と若干の因果関係や相関関係にあるんでしょうか。こちらのストーリーも気になります。この先生の文章は美しいんですが、表現や言い回しがはっきりしているので、情景がイメージし易いです。小説家という仕事が天職の方だなーと納得します。

3

ゆっくり読みたい作品

楽園建造計画というタイトルから、どんなお話かしら?と思っていたらアパートのお話でした。(作家買いだったので内容を見てなかった…)

寮でも下宿でもなくアパートなんですね。
でも雰囲気は一昔前の貧乏学生下宿に近いです。気楽な仲間が集まって、ファミリーのような生活、という設定は大好きです。そこに馴染まない子がいたり訳ありな子がいたり喧嘩したり病気したら看病しあったり…
お話としてはとても好感が持てました。

主人公の三木は母親の再婚を期にこのアパートに移り住みます。そこで何だか横柄な態度の蝶野と出会い、最初はけん制しながら暮らすんだけど、三木の心にある様々なトラウマを蝶野が彼なりに受け止めてくれ、次第に打ち解けていく…というもの。

三木が色々複雑なトラウマを持ちすぎな所がフィクションぽいといえばそうなのですが、三木の性格と蝶野の性格が何だか上手い具合の王道設定なので非常に楽しめました。
次回は主人公が変わるらしいですが、三木と蝶野もまだ始まってないような感じなのに、この2人最後までいくのかしら?

オマケで入っていた短編「さよならを教えたい」の方が続きが気になりました。4巻まで続いてるみたいですが、この2人は幸せになれるのか…
次回に期待します。

2

青春群像劇

格安アパート「パレス・シャングリラ五反田」に暮らす大学生達のお話。
住人達は皆、個性的で。何となく訳アリな様子。
そんな彼らの事情や恋愛が描かれて行く訳ですが。

今回はシリーズ第一作目。
まだ導入部分ですので、恋愛描写はほぼないです。
しかし学生が抱える葛藤や胸の内を丁寧に描いていて。
読んでいて胸の奥が熱くなるというか、切ないです。

アパートの住人は学部は違いますが全員、桜陵大学の生徒です。
風呂ナシ。トイレ・台所は共同。
皆で鍋パーティーをしたり、学園祭準備に奔走したり。
まるで学生寮のような感じで、その雑多で和気藹々とした雰囲気がもう!
極上の青春小説のようで、たまりません。
甘酸っぱくて懐かしい気持ちにさせられ、胸がきゅんとして。
悲しくもないのに郷愁を誘われて、目頭が熱くなることが多々。

こういう学生時代の切なさ・楽しさ・美しさは、
絶賛学生中な人たちにはちょっと判り難いと思うのです。
美しい季節は過ぎ去って初めて気づくものですから。
この作品は学生時代を遥か昔に終えた人が読むと、
かなりツボにハマるのではないかと思いました。

『さよならを教えたい-春』は、書き下ろし作品。
「パレス・シャングリラ五反田」の住人ではないですが。
大学生二人のお話………ファンタジックで切なさ全開です!
いずれこのお話は、本編と交差するのかな?

『さよなら~』も本編共々、続いていくようなので。
続きが楽しみな作品です。

4

ひりひり

やっぱ高遠さんの小説、好きです。
まず文章が好きだ。くどさがない。大事な場面もさらっと書いて、だからこそ余韻が残る、みたいな。
この第一巻は、恋愛的な要素はほぼないです。その前段階かな。
一つのアパートに住む六人が、これからどうなっていくのか楽しみです。
表題作以外に「さよならを教えたい」という短い物語(こっちも続いていく)が入ってましたが、これはズギューンと来ました。私のど真ん中ドストライクでした。
高遠さんにしか作れない、息苦しいセピアな空気感に酔いました。

3

これからに期待

『楽園建造計画』BLっぽさはほとんどなく、普通に大学生ものの
お話を読んでいるような感じでした。しかしその分、蝶野と三木が
密着したりしてる時はキュンと来ます。特に響川さんが病院に
運ばれた後の場面で、蝶野が幹を抱きしめるところは萌えた~。
…くそっ、電話がいいところで邪魔しやがって!(笑)
終わり方もBLっぽさがなかったので、これから二人がどう進展
していくのか楽しみです。

『さよならを教えたい-春』こちらの話はちゃんとBLで、短いけれど
濡れ場もありました。屋敷の俺様っぽさと皐月の危うい感じがいいですね。
ただちょっとファンタジーっぽいというかなんというか普通の学園もの
という感じではなく、かといって完全にありえない世界観というわけでも
なく……うーん、この雰囲気を文章にするのは難しいです。皐月に見えて
いた世界がこれからどう皐月自身に関係していくのか気になりました。

0

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