「レーイチ、君さ。……見えているよね?」

竜と水面に光る街(上)

ryu to minamo ni hikaru machi

竜と水面に光る街(上)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×22
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
18
評価数
4
平均
4.5 / 5
神率
50%
著者
秋月ひかる 

作家さんの新作発表
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イラスト
男子K 
媒体
小説
出版社
雪月花文庫
レーベル
電子発売日
価格
ISBN

あらすじ

三十歳を目前にして突然仕事を辞めることになった礼一は、人生を見つめ直すべくオーストラリアのブリズベンを訪れた。
ただ静かに暮らしたいという願いは、だが宙を泳ぐ不思議なイルカに懐かれたがために脆くも崩れ去り、ハウスメイトのやや強引な勧誘によって、礼一は不本意ながらファンタジックな生活へと足を踏み入れることになる。

やがて、太古から引き継がれた彼の血は、個性豊かな隣人たちを巻き込みながら、思いも寄らない自らの運命へと——
……そして人生を180度変えるほどの出会いへと、礼一を導いていくのだった。

自らの運命を諦観する男と、自らの運命を知らずにいた青年が出会うことで幕を開ける、現代ファンタジー。

表題作竜と水面に光る街(上)

竜使い
日本人

レビュー投稿数1

こんなBLが読みたかった…!

 作品のタイトル通り竜や妖精など"空想上の生物"たちが存在する、オーストラリアの都市ブリスベンが舞台の現代ファンタジーです。

 ワーキングホリデーでオーストラリアを訪れた主人公の礼一が、様々な出会いを重ね自分の人生を取り戻して行く様は読んでいて思わず感動しました。作品全体のまるで翻訳小説のような雰囲気も実に魅力的です。
 これだけ聞くとまるで一般小説のようですが、この作品はそれだけではありません。有り難いことにしっかりとBL描写も盛り沢山です(成人向け描写もあります)。恋愛感情を含め多くの思いをまっすぐに向け合うキャラクター達の様子は、オタクとして萌えつつも、つい羨ましく感じる程でした。

 作者の方は実際にオーストラリアで過ごされた事があるそうで、恐らくそこで忘れ難い出会いや経験、感銘を受けたであろうことが作品にも遺憾無く発揮されています。作中にアメージンググレイスという言葉が出てきますが、きっと作者の方にとってオーストラリアでの日々がそう呼べるものだったのでしょう。

 本作はそんな作者の方の実感が非常に籠もった、血の通ったBL作品だと思います。
 世の中には "それをBLでする必要があるのか?" と思われる方がいるかもしれません。ですが私はこんなロマンスもファンタジーも全てがソウルフルなBL作品にずっと出会いたかったんです。
 BLはフィクションですが、同時に物語は人生でもあるので(笑)。

 自分のようにソウルフルなBLを求めている方にはぜひ読んでいただきたい一冊です!

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