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koori noyuusha wa koi ni naku
口語文っていうのかな?大昔に読んでたティーンズ文庫を思い出させる文章でした。それが苦手!って口コミも少し見かけましたが、気持ちは分からんでもない!
ただ、そこさえ苦にならなければとても面白いです。
幼馴染ものであると思うんですが、幼い頃のどこまでも純度(透度)の高い想いが、残酷な運命に歪められてしまう。
消えた者と残された者とに分けられて、だからこそ互いが互いを傷つけた事に苦しむ姿が良きでした。前半部分の、そういった贖罪の気持ちや慟哭が読み手の感情をグサグサ刺してくるのが読んでとても楽しかった。
後半部分は落差がすごい程の甘々展開でしたが、前半が辛い分だけ後半の甘さに口角が緩む緩む…
いやー、魔法のそんな斬新な使い方があるんすねー。笑
って、変な意味で感心しました!
残酷な設定や歪んでしまった勇者様に対して、受がどこまでも強いです。
芯が強い。どんな圧力にも歪まないんじゃないのかな?って思わせるような強さが良かった。
全体的に対比がくっきりとしていて、それがまたこの作品の良さだと思います。
辛い描写も多々ありましたが、優しく満たされるラストで心から「読んで良かった!」と思える一冊でした。
——大切な人を失った勇者が復讐を誓い、無事ラスボス討伐に成功しましたとさ。めでたし、めでたし——
は、よく見る展開ですが、現実には勇者の背負う宿命や、大切な人を失った心の傷は途轍も無く深い訳で……。
そんな深い傷を負った勇者は、本当に幸せになれるのか?をテーマに、魔王討伐のその後を描いた作品です。
一人称視点で全体的にライトな語り口ですが、内容はなかなかにシリアス。
ライリーが背負う「勇者」の宿命が辛く、最愛の幼馴染・アレンを喪った悲しさや、日々が虚ろいでいく様子がヒシヒシと伝わってきて胸が締め付けられました。
仇である魔族への復讐に身を投じ、「天使のようだ」と言われていたライリーが無表情で感情の欠落した“氷の勇者”になっていく過程が本当に辛い。
魔王討伐後、アレンが眠る故郷へ戻り自ら死を選択するライリー。
そんなライリーが偶然にもアレンの生まれ変わりである少年・イリヤと出会い、運命が変わり始めます。
そんな訳で、イリヤへの執着度合いが半端ない……!!!
ライリーの知らないイリヤの過去に嫉妬したり、2度と失わないよう片時も側から離れなかったり、誰も知らない場所にイリヤを閉じ込めたいと願ったり……
もう、立派なヤンデレです!!!!不謹慎ながら、不安で必死なライリーに萌えてしまった…(すみません)
【トラウマからの執着系ヤンデレ攻め】大好き
自分が死んだせいで、ライリーを追い込んだ事に悩むイリヤ(アレン)ですが、イリヤの陽だまりのような温かさでライリーの凍てついた心がゆっくり溶けていく様子に胸が熱くなりました。
前半はシリアスで重めですが、後半はライリーの過保護な溺愛っぷりで甘々!
ライリーのタガが外れ、欲望のままイリヤを求める野獣感が堪りません。
そして、普段は大人びたイリヤも年相応に純粋無垢でライリーに翻弄されてしまうギャップが可愛い…!
中見は同い年ですが、“28歳×16歳”の歳の差と体格差を存分に堪能できる濡れ場にキュンとしました♡
過酷な運命に晒された2人だからこそ、明るい未来を感じるラストに幸福感もひとしおです。
「めでたし、めでたし」のその先で、勇者が本当に幸せになる迄を、是非ご堪能ください。
※イラストは表紙のみで挿絵なし
俺のライリー!
元アレンことイリヤがとっても男前ですね!
ライリーを守って守り抜いて。
貧しくギリギリの暮らしの中で二人で寄り添い楽しく生きてきて。
ライリーの苦しみはどれほどのものだったか。あんなに優しかったライリーが氷の勇者になって…。
アレンが酒屋の次男イリヤとして転生して、アレンを名乗るライリーと再会出来て!
もう離さない!!!
少しずつ表情を取り戻していくライリー、何度もイリヤに救われるライリー、イリヤを自分のものにしたくて堪らないライリー。
そんなライリーの心を引っ張りあげてくれるイリヤ。
心も体もニコイチですね。あるべきところにやっと戻って。
ライリーがひとまわりも年上で体格差もすごくて勇者なのに、イリヤの前ではヘタレ?ワンコ?になってしまうのがとっても可愛かったです。
勇者は二人ですね。
ネタバレを含みます。
神のお告げ『金髪紅眼の勇者アレンがトボルの村の孤児院にいる』
地図にも載らない辺境の村トボル。
そこに居たのは10歳の「金髪紅眼のライリー」と「茶髪に茶色い瞳のアレン」の2人だった。
冬が厳しく貧しいけれど、平和な小さな村に突如現れた魔物。勇敢に立ち向かいライリーを守って死んだ12歳のアレンと、アレンに守られて自分自身の弱さへの後悔と魔物への憎しみしかないライリー。
ライリーはアレンの勇敢さを伝えたくて自らの名前を捨てアレンと名乗り「勇者アレン」が生まれてしまった…。
そんなライリーが28歳になり魔王達を倒した後、アレンの生まれ変わりと名乗るイリヤと出会い、
この物語は動き出します。
アレンを失った16年間、心が凍ったままのライリーをゆっくりと癒して溶かしていくにはどうすれば良いかを考える16歳のイリヤ。
イリヤ(アレン)が最高に男前な性格です!
ファンタジー系のRPGがお好きな方には、きっと突き刺さるお話しです。
どうか、あなたの目で、氷が溶ける時を読んで感じて頂きたい1冊です。
追伸 私はケネスさんがすごく好きになりました。
是非、2巡目はケネスさんの立場でもう1度読んで頂きたいです。
最後になりましたが、多大に加筆された文章が繊細にそして生々しく語ってきます。オススメです!
電子限定ですがストアでも高評価なのと、
タイトルに惹かれて拝読させて頂きました。
魔王を倒した勇敢な勇者様は、
なぜ勇者になったのか?
勇者が本当に守りたかったものとは?
勇者の幸せとは?
ちるちるのあらすじがちょっと変ですね^^;
ライリーと幼なじみのアレンは、貧しくも幸せな日々を過ごしていました。
ある日の神のお告げは、
『金髪紅眼の勇者アレンが、ドボルの村の孤児院にいる』
……というもの。
該当する少年・アレンは茶髪に茶眼をしており、
気の弱そうな少年・ライリーは金髪紅眼だったのです。
聖剣を引き抜け、魔法を使えるのはライリー。
アレンは聖剣に触れることはできるものの、
鞘から引き抜くことは出来ず……
勇者はライリーなのに、お告げの名はアレン……
そして、アレンが聖剣を握る意味とは?
〝金髪紅眼のアレン〟この言葉の意味を知った時、
あまりに辛い運命に震えました。
勇者を殺そうと村を襲った魔族に、一人立ち向かったアレン。
ライリーを守るために聖剣をにぎり戦いますが、
身体中を傷つけられ絶命します。
友のために戦ったアレンの勇敢さには胸が震えました。
ライリーはアレンの死と引き換えに、
氷のように冷たくてとてつもなく強い勇者になりました。
そして、アレンは死に、アレンの記憶を引き継ぐイリヤが誕生したのです……
アレンを失ったライリーは自分をアレンと名乗り、
復讐のためだけに魔物を退治します。
魔物をいたぶりながら殺すライリーは恐ろしくもあり、
悲しくもありました。
そして、魔王退治を成し遂げ凱旋したライリーはイリヤと出会い、
イリヤがアレンの生まれ変わりだと知るのです。
ここからやっとライリーが自分を取り戻し、
自身の幸せに向かって歩き出します。
イリヤと共に旅をし、愛を確かめ合います。
途中、イリヤが魔族に連れ去られるアクシデントを乗り越え、
故郷にたどり着くラストには胸が熱くなりました。
魔族と戦うところは、まるでファンタジー小説を読んでいるようなワクワクした気持ちになります。
ライリーのイリヤへの独占欲がとても強く、
イリヤに関わる全ての人に嫉妬する姿には萌えました^^
冒険ファンタジーとBLの融合にドキドキワクワクし、
イリヤが明るく前向きなところには救われました。
イリヤ目線で語られるストーリーはコミカルで楽しかったです。
本編の後には番外編がたっぷりあり、
幸せな2人を覗き見する事ができ大満足でした!