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両想いになってから佐々原のそばにずっといる律だけど、今度はそれが彼にとって悩みの種になってるよね。好きなら対等でいたい、彼の横に並べる人でありたい。 そこで律が彼の世話の空いた時間にシェフといて働きたいと思い1つの店を訪れるのですが…そこは過去の男が経営するお店だった。 それに対しての佐々原の嫉妬。 お互いすごく大事なのに肝心なとこで不安になったりしてる。 だけど最後はお互い別の場所にいても「好きって気持ちに」があるから大丈夫だよね。
菱沢さんの小説家シリーズの2巻です。
1巻がおもしろかったので続きも読みました。文章やお話の流れが丁寧で好きです。あと、主人公律の悩んでいることや思っていることが無理なく共感できる気がします。
今回はラブラブなのに二人きりで家に閉じこもる生活に不安を感じた律が、またコックとして外で働きたいと思うようになるお話です。
ずっと二人でこもっていたからといって佐々原が嫌になることはないけど、別々の時間を持ってもやっぱり好き、むしろそれでも一緒にいたいと思える関係になりたいと言うのは納得できます。
しかし、そこで登場する律の昔の男。前作で明確にかかれてなかったけど本当に男運が悪いですね。
大人しそうにみえてとても過去の性生活が奔放で、むしろ大人しいからこそ寂しがりで誰かに抱いてもらわないといられなかったのかなあと。
でもシリアスな展開にはなりきらなくて安心感のある内容になっていました。
本当はこの二人、とても萌える!というカップルではないのですが、すごく丁寧な恋愛観念に感動しました。
今日も好きだとか、生きてる人間の中で1番好きだとか、あなた意外はこの先も好きにならないとか、お互いがこの人だけというのがよく伝わります。
世界で1番特別な二人というわけではなく、ただ1番好きと思える運命の相手は誰にでもいて、運よく巡り会えただけだということが押し付けがましくなく、ささやかに描かかれています。
とてもとても後味がよかったのでこの幕引きがよいと思ったのですが、まだ続きがあるようなのでそちらも読みたいと思います。
小説家シリーズ2作目です
相変らず甘々な生活、でもそこに生じた小さな違和感・・・
専業主婦みたいな日々に違和感を覚えるのはやっぱり男の人だからかなと思いました。
女なら、結婚して専業主婦になるのもアリ
だけど律は今までコックとしてお客さんに料理を作っていた身。
克巳とその彼女ちーちゃんに相談して、今の状態はよくないと気付いて
律は仕事探し~
求人募集していたレストランに向かうと
そこには昔の男、土屋がいた。
そして土屋にここで働いてほしいとたのまれる。
土屋がいるからと律は悩んで、そしてその旨を修司に話した。
「バイトはいいが、そいつとはもう会うな」
修司さんは本当に律を好きだとうかがえるこの嫉妬めいたセリフ!
この作品の二人はどこか冷めているような感じで、
お話も淡々と書かれているのでこういうセリフにきゅーーーんと来ましたw
それから、土屋とも連絡を取らず、バイト探しもやめた律。
そんなとき土屋から人手がたりないから1日手伝ってほしいと電話が・・・
一日だけと念をおして、律は承諾した。
そして、仕事が難なく終わり、二人で食事にでかけ、
帰ろうとしたところで修司が現れた
遅かったから心配したという修司に、
律はフェアじゃないと言ってしまう。それに対して修司は
「公正じゃないのはわかっている。ただ俺は、これでもおまえのことで頭がいっぱいなんだよ」
小説家の束縛キターーーーーーーー!!
私的にこの言葉が一番グッときましたねw
どれだけ修司が律を思っているかがこの一言で伝わりました。。。
本当、彼しか自分にいないと思いあってるカップルだなー^^
嫉妬心からくるものでは多分なくて、
修司が律しかいらないと思うからこその束縛。
そこにはまたもや過去のトラウマが絡んでいますが、
最後、律が土屋のところで働くのを許すあたりは
修司もだいぶ良くなったということなのかなと思いますw