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yume wa kirei ni shidokenaku
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
表紙に惹かれて初めて読んだBL小説。衝撃が凄かったです。
藍というキャラクターの魅力を読みすすめるごとに味わえます。
幼いながらの健気さ、懸命さ、純な所が愛らしく、最後は志澤の大人のずる賢さに果敢に向かう姿が、なんとも素敵でした。
一方の志澤も、リアリティのある大人の男で感情を押し殺して耐えてそうなところが個人的には萌え、最終的にそんな二人が少しずつわかりあえていく姿・歩み寄る姿がしっかりと描かれています。「恋愛」というよりは、「生き方」を考えらせられる内容で、BLでもこんなにしっかりしたものが読めるとは思ってもいませんでした。(恋愛がメインとばかり思っていたので)祖父や家を思う日本人のあるべき姿や、男として「守るべきもの」そういう人間臭さに、BLのドリームが合わさってとても素敵な作品です。
このシリーズ、ホントに好きなんです。まずキャラクターが好みなんですよ。志澤(攻)がよりヘタレて来て、またそれがよかったし(個人的好みで)。藍(受)も、健気には違いないんですが、結構気というか芯が強いですね。
メインCPのラブはもちろんですが、それ以外にもお互いの肉親の問題や、前巻から引き続く美術に関すること、そして藍の父・衛と福田との関係と、もうこれでもか、というくらいに盛り沢山で、でもどれも散漫になっていないんです。
その分濃すぎるというか、くどいと感じる方もいるかもしれませんが、私は目いっぱい堪能しましたね。もうどこをどう取ってもみっちり詰まってる、という感じでした。
しかし、福田は不気味過ぎますよ。もともと崎谷さんの作品は、いろんな意味で濃い脇キャラクターが多いですが、ここまで存在感のある脇ってどうなの・・・
志澤と藍の、肉親(父親)に対する想いの違いから、2人がすれ違って行くんですが、こういう根本的な価値観って、簡単には変わらない、というよりも結局自分にない感覚は、わからなくて当然だと思うんですよ。でも、知ってから理解しようと努力するのはまた別だし、それはやっぱり必要だと思うんですけどね。
しかし、なんと言っても衛の描いた母子像と、『20歳の藍へ』の手紙のエピソードが・・・!いやあ、素敵でした。
突然の祖父の死を機に、志澤グループの後継者・志澤知靖と暮らし始めた一之宮藍。
藍は、志澤たちの勧めもあり、集団生活に慣れるために、と、不登校になった子供たちが通うための塾に行き始める。
ところがそのせいで、志澤とすれ違い、遅くまで起きて志澤の帰りを待っていると「明日も学校なんだから早く寝ろ」と言われてしまう。
おまけに、恋人にしてもらったはずなのに志澤は、保護者としての態度を崩してくれずに、未だにそれらしい扱いをしてくれないことを藍は不安に思っていた。
一方、志澤は藍になみなみならぬ関心を寄せる美術商・福田のことを調べていた。
調べれば調べるほど、きな臭く、どす黒くなってく福田に、危機感を募らせる。
そんな福田が藍に接触してきたと知って、志澤は平静を装えなくなり……という話でした。
これ、ものすごくやばかったです。
一冊目を読んだ時も、藍の魅力に骨抜きになってしまったんですが、この本を読んで、本当に泣きそうになりました。
藍は、物心ついた時から両親はすでになく、祖父に育てられ、その祖父も急に亡くなってしまい、死後に備えていなかったため、一文無しになってしまっていたけれど、多少、形は歪であったにしろ、きちんと祖父に愛されて育てられてきていて。
でも、一方の志澤は、本当は実子であるのに、愛人との間にできた子供であるため、養子として父の戸籍に入っていて、そこに至るまでの間にも、母親が早くに亡くなり、引き取られた先では、虐待のような扱いをされてきたり、など散々で、生きている肉親であるはずの父との間にも何の愛情もなく、家族に対して疎ましさしか感じていない。
今回は、その差が致命的なすれ違いを生むことになったくだりがもう鳥肌ものでした。
藍がどうして肉親をそんなに想うのかわからなくて、志澤は、藍の父親の写真を「そんなもの」と言ってしまうんですが。
藍は今まで全然知らなかった父親の写真を「どうしてもほしい」と思っていて。
その気持ちが志澤にわかってもらえなかったことにショックを受ける……という。
好きな人に自分の大切にしてるものをわかってもらえないのって、本当につらいことだと思うんですよ。
そういう価値観の違いって案外大きなすれ違いの元になると思うんです。
でも、まさかそういう違いがあるなんて思わないから、ついつい安易な気持ちで口にしちゃって相手のことを傷つけてしまう。
そんなありがちな、でもとっても重要なことをさらっと紛れ込ませてくるからとってもドキッとさせられました。
ちゃんと自然な形で、それが埋め合わせられて、とてもほっとしました。
それともうひとつ。
藍の父親だった衛には実はとんでもない秘密があったんですが、それを「後悔していない」と言い切った藍の父親はすごい人だな……と思いました。
今までも、いい話を書いてらっしゃるなー……とは思っていたんですが、この話で完全に落ちました。この作者さんの話を集めたい! という気持ちにすごくすごくさせられました。
うわぁぁぁぁーん!!(TДT)感動しすぎるよ!特に最後!藍の父親からのタイムカプセル郵便!20歳の藍への手紙!もう泣かせるために書いたんでしょ崎谷さん!
今回は福田という美術商がキーパーソン。この男は亡くなった藍の父・一之宮衛におぞましいまでの執着を抱いているやつです。衛も画家だったようで、その絵を福田に見初められて関係が始まります。福田はもう老人と言える年なのに50代くらいにしか見えない化け物です。
福田は藍の父親・衛が少年だった頃、衛を自分の家に囲って抱いていたようですね。衛の父親・清嵐と引き離して。衛を愛していたのかと思えば、それは凄く歪みきった愛情でドロドロの執着しか見えない関係だったみたいです。
この福田が衛の息子である藍を、自分の「コレクション」として手に入れようと画策し始めたのが今回の作品内容です。それに気づいた志澤は藍を守ろうと動き出します。
とにかく福田は衛に執着しきっていて、衛の墓まで暴くほどです。これには引きました。怖いよ…。福田の狙いは『白鷺溺水』という藍の祖父が描いた幻の絵。この絵には少年だった頃の衛が描かれていて、福田はそれを手に入れたいみたいです。
なんだか福田の話ばっかしちゃいましたが、それほど強烈だったんです…。
志澤×藍は前に比べるとラブラブ度は増したかな…?でも2回目のHがなかなか無いので藍は不安になっちゃうんですね~。そんな時相談に乗ってくれるのが、志澤の後輩・弥刀紀章。彼はなかなか優秀な映画監督で、一応「攻め」。志澤とも何やら過去にあったようですが、それは後ほど。
その弥刀監督のファンである佐倉朋樹は、藍が通う学習塾の生徒で藍の友人。彼は無愛想で大人びていて怖い時もありますが藍にはなんだかんだ優しく、弥刀監督の前では子供みたいになってしまいます。弥刀が撮った映像が好きらしいです。めちゃめちゃ男らしいやつです佐倉朋樹は。
そんな二人も呼んでラストは藍の20歳の誕生日パーティーが。藍は志澤の祖父である志澤グループの会長にたいへん気に入られています。孫みたいに可愛がられてる。そしてパーティーの中で藍に最高の贈り物が。
それは亡くなった藍の父親・衛からの手紙と1枚の母子像の絵。藍が20歳になった時に届くよう送られたタイムカプセル郵便でした。
この手紙の内容が…うわぁぁぁぁぁー!!(TДT)泣けるーー!!もう無理ーー!!死の直前に未来の藍に向けて書かれた手紙なんてっ…(T_T)
泣きたい人はもうとにかく読んでください(´Д`)
せっかく両思いになったのに、なかなか手を出してこない志澤に不安になる藍。
そこに迫る福田の魔の手……まさかの藍の父と福田の関係だとか、少しずつ見えてきた志澤のへたれた所とか。
しっかりとした大人が実はだめだったりするとちょっとよろっとしてしまう。
そんなギャップ萌えでございます。
やっと本当の意味でパートナーになった二人には安心したけれども、肝心の福田との対決をまるっと残して待て次巻。
しかし化け物じみた福田が怖い。こんなん相手に二人は一体どうなってしまうのか。
続きが気になります。
白鷺シリーズ2
歳の差15歳というCP
志澤グループ後継者の智靖
日本画の巨匠の孫の藍
物語は、この巨匠の描いた白鷺溺水という1枚の絵を
キーワードに進むシリーズものです。
祖父、父、孫にまで災いとなる1枚の絵。
絵に描かれている人物が彼らに酷似しているから
絵と一緒に彼らも福田という執着されていくのです。
今回で見え隠れするのは藍の父のこと。
そして福田の異常なまでの執着に読者もビビります。
このシリーズ、1枚の日本画をめぐっての愛蔵劇を楽しむのはいいのですが
肝心の智靖と藍のCPの魅力が弱いと思う。
藍は、どこまでも純粋で身体は淫乱←崎谷さん十八番ですねw
智靖は、美しさや権力、財力を手にした攻め
なんか負ける気がしないんだよね福田にwww
福田はお稚児趣味で智靖はそれとは違うと反論するけど
・・・あんま違わないような気がしないでもない。
シリーズ物大好きです!
崎谷はるひ先生の作品なのでじっくりゆっくり読める作品だと
認識したうえで、かみしめるように読みました(;´Д`)
1日そこらでスラスラ読む物ではなくじっくりいきたいですね!
前作品でめでたく結ばれた2人です!
東京の生活もまだまだなじめないし、受け様は攻め様とすれ違い
それでも甘い時間を過ごしていくはず・・・
だったのですが、まだまだ問題山積みで
今後どうなるのかと思います(;^ω^)
けっこう難しいハードな内容だったりもするので
読んでいて苦しいですが、読み終えた後の感動が何とも言えない一冊となりました