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mizu ni nemuru koi
作家さんの新作発表
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テーマが再会愛ということで、9年前に好き合っていたのに別れてしまったカップルが再会するところから話が始まります。攻めが受けを誤解したまま別れていたので、最初は「昔裏切ったんだから体を差し出せ」ってな感じで痛い関係の始まりだったんですが、受けの方も嫌いになって別れたわけではないのでそんな関係でも再びお互いに求めあい惹かれあっていってしまう二人。切ないお話なのに結構エロが濃い所もおすすめです。
9年前は攻めの母親に、現在になってからは受けの妹にそれはもう激しく二人は邪魔をされます。前者は精神的におかしい人でしたが、後者はまともで思いやりもある人間だったので優しい受け様は攻めを愛してるんだけど家族のことも大事で本当に苦しみます。こんなに愛し合っている二人なのに、これでもかという位周りに邪魔されるのが本当に可哀想でした。でも現実的に考えたらこれくらい反対されるのが普通だと思う。あんまりすんなり家族に理解はされないんじゃないかな。受けは高校生の時に攻めのお母さんに酷い目に合わされたので、攻めもあれくらい妹にきつく言われたのはおあいこでかえって良かったと思います。
そして受けの出した決断。別れるわけではないけど、家族を捨て切れず遠距離恋愛をはじめます。その一時的な駅での別れのシーンがまたいいんだ。駅で別れのシーンのあるBLはドラマチックで映画的で名作が多いと思います。
離れてみて受けは自分が攻めにどんなに愛されているか、自分もどんなに彼を愛しているか思い知り、全てを捨てても彼についていく決心がつくのです。電話で話していた攻めの一言で受けにスイッチが入るシーンがまた良かったです。何事もほんのきっかけなんですね。ストーリーが丁寧に作りこまれてて最後まで飽きさせないお話でした。名シーンがとても多いです。切符のエピソードもよかったなあ・・泣けました。攻めは最初は嫌な奴かと思いましたが本当にいい奴でした。器の大きい男です。しかもエリートで顔もいいなんて・・受けは心配が絶えないと思いますがこれだけベタ惚れされてるからきっと大丈夫です。
イラストも美麗でお話にとても合っていたと思います。
水に眠る恋は、全部で3つの章からなります。
1章目が本編であり、タイトルと同じ「水に眠る恋」です。
出会いから9年後の再会愛。お互い思いあっているのに、すれ違うという王道ストーリーです。
ここでは攻めの母親が見識の高いキツイ女性で、二人の間を引き裂こうとします。受けはその母親からお金を受け取り、攻めの前から消えるのですが、事実とはかなり違っておりました。でも攻めはそのことをずっと根に持っていたため、最初の出会いはきつかったです。攻めが受けを抱くときは実際痛みを感じたほどです。あぁ、何という鬼畜攻め、辛い、と思いました(>_<) 全編を通じて受け視点が多かったこの作品。ですが途中攻め視点もあり、そのお蔭で攻めの冷酷なイメージが薄れました。それどころか、溢れるほどの受けへの愛を知ることが出来、とても良かったです。
攻めから受けへの過去の誤解が解けて、二人の心が寄り添い、通じ合うまでの描写が本当に素晴らしかったです。
2章目が「幸福の在処」です。
受けとその家族との衝突がメインです。家族を取るか恋人を取るかの選択を迫られます。葛藤し、苦しみ抜いたあと選んだのは、愛する攻めとの悲しい二度目の別れ。でも最後にようやく決断した攻めとの未来。ここに辿り着くまでがホントもどかしく苦しかったです(*´Д`)
やっぱり家族の反対というのは、同性愛者にとって、他の何ものよりも厳しい試練なのだと改めて思い知りました。あとがきで可南先生も「いっそ昼メロ調を目指したい」と仰ってましたが、こうした家族との軋轢に悩む受けの姿を、小説を通して知ることが出来て本当に良かったです。勉強になりました。彼方を立てれば此方が立たず、と諺にもありますが、全ての人を喜ばせ納得させるのは難しいし、あり得ないことなのだと分かりましたorz
3章目が「運命の人」です。
受けの妹の結婚式から始まります。この妹が2章目で受けと攻めの間を引き裂こうとした張本人ですが、兄である受けをとても大事に思っていることが伝わってくるため、キツイとは思いましたが酷い子とまでは思いませんでした。大団円でした(*^ワ^*)
何れも攻めが久住廉で、受けが上原尚哉であることは間違いなく、とても長い道のりを経たけれど、美しい愛の物語でした。皆様もまだお読みになったことがないというのでしたら、是非、お手に取って読まれてみてはいかがですか。私は沢山涙しましたし、最高に良い作品に出合えたなと胸を熱くしております。有難うございました。
高校時代に人知れず触れ合った久住と尚哉。
それは久住の母親と、家庭環境から終わりを告げる。そして9年後、二人は再会するわけですが、久住を裏切り目の前から消えた尚哉はあの時を忘れられず。
もう、二人の気持ちと表に出る言葉や態度がすれ違い、周りの環境(主に尚哉の母や妹)もあって、また離れそうになります。
しかし、尚哉がずっと大切にしていた、裏切りの結果である切符を久住は見つけてしまいます。その時、久住は尚哉の気が付きます。都合のいい解釈かも知れないと思いながらも、尚哉と対峙します。
その時、切符は手を離れ落ちていくのですが、歩道橋から身を乗り出すほどに必死で取ろうとする尚哉、「もう、久住との思い出なんてこれしかないんだ」というセリフにグッときました。
そして「好きなやつ」としっかり言葉にして伝える久住。
もうね、やっとですよ、コレで二人は幸せになれるんだ、と思いました。
が、まだまだ彼らには試練が…
そう、尚哉の妹さんという強敵が。尚哉は優しく家族を捨てるなんて簡単には出来ない。だからこそ久住と離れるべきか、と思うんですが、そこは久住も学習しています!俺はもう、手放す気はない、とキッパリ言うし、最後には「間違えるなよ、俺の幸せは周囲が決めるもんじゃない。お前でもない」と力強い〜!
久住が男前すぎてくらっくらしました。
私が読んだのは旧版ですが、文庫が出ていて書き下ろしが追加されているんですね。
文庫版も読みたくなりました。
高校の頃、誰とも親しく話をしない金持ちの息子・久住と、
ちょっとしたきっかけで仲良くなり、自分だけに見せる態度が嬉しかった尚哉。
二人とも友情以上の気持ちを持っていて、
二人だけで出かける約束をした日、尚哉は久住に連絡もせず、
家庭の事情で引っ越してしまいます。
9年後、仕事先の病院で外科医になった久住と再会し、
最初は当たり障りのない、過去には何もなかったかのように接する久住でしたが、
尚哉が上司を庇おうとすると途端に豹変し、
尚哉の体を要求します。あの頃の償いをしろ、と。
わりと王道と言ってもいいかもしれないストーリーですが、
可南さんは初読みで、更に円陣闇丸さんの素晴らしい挿絵が+αとなり
切なさで胸がぎゅいぎゅい音をたてました!!
当時の誤解も解け、お互いの気持ちも交じり合って…という時に
今度は尚哉の妹が許してくれません。
キッツイ妹さんだな…と思いましたが、
小さい頃実の父親にも裏切られた為、
兄には自分と母親を見捨てないで欲しかったんです。
家族って、血で繋がっているだけじゃなくて、
過去も現在も未来も、距離は多少離れていたとしても
ずっと縁は切れない人間ですから、
決して無下には出来ないわけです…。
自分の幸せばかりを優先させてはいけないと思い悩む尚哉。
でも、そんなツライ日々も乗り越え、久住と共に生きてゆけるラスト。
ほっと嬉しくなりつつ、それでもすれ違っていた時の切なさが
胸の大半を占めるのでありました。
元同級生、再会もの、大人の切ないラブストーリーをご所望であれば、
是非こちらの作品をおススメ致します!
…本当に、円陣さんて色気ありまくりの男性を描かれるなぁ…。
すごく得した気分になります。
評価に違わず良い作品でした。
王道的な「過去のすれ違いからの再会」からはじまる今作ですが、かなり家族というものに重きを置いている作品だと思います。
すれ違う原因となったと言える久住の母親の存在や、見捨てることや見捨てられることへの恐怖を尚哉たち家族に植え付けた尚哉の父親の存在、そして尚哉の母親と妹の存在。それぞれがとても重要な作用を主人公たちの心や行動に及ぼしています。
家族だからこそ大切で、でも家族だからこそ時に傷つけあってしまう。そこに愛する同性の恋人という存在が絡まれば、事態はより複雑に……。二人が愛し合っていればそれでいい、では終わらない一筋縄ではいかない恋愛が描かれています。
また、家族と恋人との間で揺れるジレンマも読みどころではあるのですが、久住と尚哉の甘くて苦い過去や、再会してからの胸が苦しくなるようなすれ違い、想いが通じ合ってからの甘い時間、こういった恋愛部分が本当に良かった。読んでいると胸が痛くなったり、胸がいっぱいになったりしました。
二人が互いを強く求めあっていて、人生でたった一つだけの恋をどうにかしようと悩み苦しんでいて……。とても切なかったです。そのぶん、ラストでは熱いものがこみ上げてきました。二人の道はまだまだ続くのだとしても、「ようやくここまで辿り着けたんだな」とそんなふうに感じられました。
読んで良かったです。
円陣闇丸先生の挿絵も雰囲気に合っていて素敵でした。
切ない作品を読みたい、でもハッピーエンドがいい。そういった方は地雷がないようでしたら是非読んでみて下さい。おすすめです。
※余談注意
余談ですが、個人的にこの作品のイメソンにはglobeの「DEPARTURES」を頭に浮かべてました。季節は違うんですけどね。切ない感じとかがぴったりだなと……。
最後に好き勝手書いちゃってすみません。ほんとに余談ですね!
高校生だった9年前、想い合っていながらも、何も告げずにある日突然姿を消した受、尚哉と、何も知らずに置いて行かれた攻、久住の再会もの。
もうね、せつなくてせつなくて、胸がぎゅんぎゅんしました。
砂を胃袋にでも詰められたみたいに苦しかったです。
王道も王道なすれ違いなんですが、このすれ違いっぷりが9年という歳月を跨いで展開されるのがたまらないです。
呼んでてずーっとやきもきします。
結局、すれ違いのまま別れを選ぶんですが、そのあたりから完全に涙腺崩壊まっしぐら。
結構壮大なお話でして、読むのに胆力が入りましたが良作でした。
機会があれば、またこの作家さんの作品を読んでみたいと思います。
ドラマチックなシーンでの見せ方がうまくて、映画でも観てるようでした。
攻めと受けが再会して学生時代(恋人になって別れるまで)を回想しつつ互いの誤解が解け、復縁するまでが前半。
復縁し恋人になるも、受けの母の症状が一時的に悪化したり、父が家族を捨てていったトラウマで、妹が長野の病院へ移る攻めに着いて行こうとする受けと衝突し、和解するまでが後半。
前半は、攻めと受けの視点が交互に描かれてたので、どちらの心情にも共感できて切なさでいっぱいで、キュンキュンしましたし、再びくっついた時は2人とも末長く幸せになってくれと思い、涙が出ました。
後半は攻めと受けが復縁し傷も癒え、これからラブラブな日々が描かれるのかなって思ったのですが、妹と受けが中心に描かれてたのが残念だなって思いました。家族からも容赦なく責められる受けが不憫で少し萌えましたが、まあ現実はそう甘くないですよね。リアリティという言葉はあまり好きじゃないですが、現実味がありました。
SSも妹の結婚式が中心で残念でした。せめてSSが攻めと受け中心のその後の幸せな日常が描かれてたら間違いなく神評価だったと思います。
再会モノです。
久住(攻)と尚哉(受)の過去の経緯、再会し誤解と擦れ違いの末にわかりあえるまで。
そして激しい反対にあい、周りを傷つけてしまう自分達の恋と、それでも捨てられない想いの間で迷う彼らの恋の行方のお話。
どんなにお互いが想い合っていても、男と男であるがゆえにその恋は周囲から阻まれてしまいます。
9年前、尚哉は、様々な事情から、身を切られるほど苦しみながらも久住との別れを選び久住の前から黙って姿を消しました。
久住を愛したまま彼から離れざるを得なかった尚哉の心には9年前と変わらない想いがありましたが、久住の方は自分にとって唯一の存在だった尚哉に捨てられた痛みは激しく、再会した尚哉には裏切りへの怒りと憎しみの全てをぶつけるように接してきます。
9年経ってさえ今だに怒りを抱いたままの久住の姿に、自分への深い愛情を、そしてそれを裏切ったことがどれほど久住を傷つけたかを思い知る尚哉。
久住の想いを全て受け止めようと、尚哉は久住の言うことを受け入れます。
久住の心の中にも怒りや憎しみの底に、いまだに冷めない尚哉への想いがあります。お互いに愛し合っているのに、二人にはお互いの心が見えません。尚哉はどんな理由にせよ久住を捨ててしまった罪悪感を抱き、久住は自分を捨てた尚哉への執着に苦しむ。
尚哉がなぜ自分を捨てていったのか、久住は真実を知ったとき、苦しめてしまった尚哉に再びの別れを告げてしまいます。
視点が入れ替わるのでお互いの想いが切なくて切なくて。あやうく泣いてしまいそうでした。
二人が再び恋人としてつきあうようになったあとも、尚哉の妹・結花(ゆいか)の激しい反対にあいます。「禁忌の恋」に対する結花の反発は半端ではありません。
結花の非難は全て尚哉への愛情からのものですが、かなりキツいです。。
何よりも大切で失くしたくない、魂の一部のような恋をしていても、その恋が誰かを傷つけてしまうとしたらどうしたらいいのか。その誰かが、これもまた大切な家族であったりしたら。
けれどその恋を諦めたらきっと魂の一部である恋人を再び傷つけてしまいます。
ここでもまた尚哉の苦しい思いに泣かされそうに…。
何度も大きな壁に阻まれ遠回りして、それでも久住を選び再び再会するシーンは胸に沁みて、「運命」という言葉が浮かんできます。
結びのショートストーリーのタイトル「運命の人」というのは、このお話全体にも共通して感じられる言葉でした。
心理描写も丁寧で濃いのでかなり読み応えがあり、じっくりと読むのにいいと思います。
辛いですけど、読後感は良いです。
円陣闇丸さんのイラストもステキでした。
可南さらささんは何作か読んだことがあって、結構好きな作家さんかも。のわりには好きな作家さんを挙げろと言われるとお名前が出てこない自分のなかで不思議な位置にいる作家さんです。・・・読んだ作品数が少ないからかな?これで多分3冊目くらい。
「刹那の恋」とかすごく切なく心が締め付けられるような感想をもったものです。
今回もすごく切なかった。
再会ものです。
受けが高校のときの裏切りを代償に関係を強要されるんです。でもその裏切りには理由があって・・・っていう、まあ、、、お話の流れはよくある感じな気がします。
攻めの久住さんがすごく色っぽいです。(円陣さんのイラストの効果もあるかも)
高校の時の回想のぶっきらぼうな感じでも、処世術を身に着けてにこやかにすることを覚えても、目が気持ちを語るタイプ。激情を胸に秘めつつにこやかに笑ったりして、、、その後に気持ちを開放して牙を剥くんですよ。その押さえ切れない感じがすごくにじみ出ていた。は~、ツボった。
激情に任せて抱いたのに次の日には優しくしたり、高校時代にぶっきらぼうながらも心を許した相手には笑顔を見せてくれたり、受けが裏切った事情を知って後悔したり、それでもう自由にしてあげようと決別を切り出したり。なんかデジャブ?!な展開なのに、、、
これがまた良いんだ!!
お互いが譲り合いというか、相手のことを思って決別を決めて受け入れるだけど、そこが切なくてねぇ~。裏切りのことがあるから受けは気持ちを言えないけど、一緒に居られることを幸福に感じね。攻めが飽きるまでって言った関係だけど、もう二度と会いないと思っていた人との日々は幸せだったんだよね。
回想の高校時代と再会してからの関係を清算することになって別れるところと、攻めが受けの本当の気持ちに気づいて来てくれるところが泣けた。特にお互いの気持ちを確かめ合うクライマックスは本を読みながらあわあわ手が動いてました。
久住の気持ちを固めたときの潔さと、告白をされて呆然としてる受けが困っていると思って譲歩案を上目遣いでいうところとかも可愛く素敵でした。
いつもは受けに感情移入して可愛いとか萌とか言うことが多いのに、今回は珍しく攻め萌です。視点入れ替え制だったのも原因かな。受けが攻めにときめいているのが移ってしまったかも。
私がもうひとつ気に入ってたのが、えっちシーン!色っぽいの!!
直接話法とかでは全然ないんだけど、妙にきらめきときめきを感じてしまいました。節度があるからかな?清楚な感じがします。べっちょりしていないの。(すごく観念的だ^^;)
相変わらず円陣さんのイラストに萌えてしまう。今回のも良かったです。口絵が美しいにゃー。
気持ちを確かめ合ってからも、家族との関係でひとやまありますが、久住が上原をすごく大事にしているのが伝わってきます。相手に気を使わせないで気を使えるヒトって素敵です。いい男だわ。
気持ちの整理が付かないまま文章を書いてしまって、読みにくい記事になってしまいました。
ふたりの恋する気持ちが切なかった
攻めの久住が情熱かだけど優しい大人で萌えた
円陣さんのイラストが美しかった
・・・色っぽかった
要はこれだけです。
可南さん、これからもちょっとチェックしてみようかな。
「リーマンの健気受」と言われて真っ先に思い出す作品です。BL小説を読み始めたばかりの頃、円陣闇丸さんの美しい表紙イラストに惹かれて読んだせいか、評価は「萌」ですが強く印象に残っています。「水に眠る恋」というタイトルが秀逸!
とても切ないお話で、特に高校生時代の思い出の描写が綺麗でドキドキしました。現在の久住は最初は傲慢で嫌な男ですが、その生い立ちや思春期に抱えていた苦悩が分かると、すごく傷ついたことが分かり胸が苦しいほどでした。まあ…大人になってからの行動が頂けないことに変わりはありませんが。上原はもっと久住を信じて、再会して早々に色々なことを打ち明ければよかったのに、と少しもどかしく感じました。
本編のあとの後日談がたっぷり読めるので、痛々しさから甘々まで楽しめる一冊だと思います。