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tenohira no hana
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
今作の鍵は「菖蒲鳥(ホトトギス)」の托卵。
前作の「掌の檻」のあとがきにあった「おでん屋 恐るべし」
・・宮緒先生の細かい法知識は、大学で法科を専攻していたから?やけに詳しい
・・と思ったら、あとがきにちゃんと取材をした、とあった。
椿と似た美貌、頭脳派サイコパスの菖蒲。
愛情が深い粘着気質の攻が布陣する執着地獄に、
お坊ちゃま気質の受の宇津木が、墜ちていく経緯がゾクゾクするほど面白い。
読者=第三者だから面白いけど、当人の立場なら、
知らぬ間に罠に落ちて気付いたら、とんでもなく恐怖だし、心が壊れると思う。
宮緒worldのどんでん返しが癖になる。
ゾワゾワしてとても面白かった。
執着攻めを欲している人にはぴったりな作品だと思うのですが、そこに受けを崇拝しているという要素が加わると、私はやはり苦手なのだなと再認識させられました。特に宮緒先生のそういう攻めは、スピンオフ元でも感じたけれど、リアリティがなくて。こういう作品に現実味を求めるのはナンセンスだとも思うけれど。
複雑な家庭環境に加え、和装にネイルをしている美貌の男というだけでも飲み込むのが精一杯なところに、受けへの執着が頑是ない幼稚園児みたいで萎えてしまいました。濡れ場で使う幼児言葉や、時折顔を出す取って付けたような関西弁に笑ってしまいそうになったり。BLにおける中性的なキャラがあまり得意でないため、余計目についたのかもしれません。そこに関しては完全に個人の好みの問題です。せめて言葉選びだけでももう少し年相応な感じだったらなぁと思いました。
今回も宮緒先生お得意?の安定の執着攻め。
掌の花は掌の檻のスピンオフ作なのですが、
これまた檻とは違った質の悪さで受けを囲う攻めです。
選択肢を相手に与えているようで実は与えていないんだけど
本人は自分が選んだことっていう意識だから
逃げるっていう選択肢すら持たぬまま
ズルズル抱え込まれてしまう闇。
綺麗な攻×体格のしっかりした受が大好物なので
座裏屋先生の挿絵は最高でした(^∇^)
特に後半の背面座位!!
確か小説の挿絵は基本編集さんがページ指定するみたいなことを何処かで見かけたことがあるんだけど、ほんと握手したい気持ち。
宮緒先生×座裏屋先生のタッグ、見事なエロスでした。
三行感想
> 攻めの心がない
> 受けが終始息切れしてる
> イケメン無罪✌三✌('ω')✌三✌大勝利✌三✌('ω')✌三✌
普通に感想
前作「掌の檻」が良かったのでそのまま買って読んでみました。
試し読みの感じでもポロッと京都弁が出てくる美人攻め最高だな!って感じだったので期待もありました。
が、あんまり前作攻めよりも可愛げがないように思えました。
好みの問題だと思いますが、前作攻めと今作攻めなら前作攻めの方がまだ可愛いかった。
いやよく考えたら受けと話す際はやたらとキャピキャピしてて前作よりも可愛い感じでしたけど…。何故でしょう。やっぱり好みの問題ですかね。
前作攻めよりも人の心が格段になさそうな点も問題かもしれません。
受けは前作にも出てきて、前作受けが前作攻めにゾッコンになるキッカケになった感じの人です。
正義の人という感じで、良い奴なんだと思います。(考えてみれば前作受けもなんやかんや結構良い奴)
ただ、話のほとんどで攻めの美貌と手にハァハァしてます。常に息切れしてる。
良い奴なのと、あと攻めの顔が良いのでなんだかんだ攻めを許します。
攻めはサイコパスです。
前作攻めが「なんかクスクス笑いながら蝶の羽むしってそうな奴だな」みたいなキャラだとしたら、今作受けは「受けの気を引くために、他人に命令して虫の死骸を自分の靴箱に詰めさせてそうな奴」です。
宮緒先生はたまにそういう攻めを書きますが、それにしても心がない。
周りがカスなのも関係して、サイコパスに磨きをかけてるような人です。というか周りがカスだからこそ、得してる。
受けの前で可愛こぶって、なにもかも自分の意のままに操って、「好き」というよりも「執着」の方が似合う攻めです。
受けに自分を選ばせて、受けに自分がいかに可哀想な生い立ちか分からせて、受けの言質をとって……みたいな策士。
多分受けは将来的に色々考える時があると思うんですが、攻めの可哀想な生い立ちや、自分が攻めを選んだという「責任感」みたいなもんで雁字搦めなんだろうな…と思いました。あと攻めの顔と手が好きですし。
色んな意味で安心できないCPです。
(最後らへんに受けが攻めを助けるシーンがあるんですが、攻めのモノローグ読んで「アッやっぱこいつ心ねぇわ…」って思いました)
まとめ
愛ってなんなんだ…?ラブとは……?みたいな漠然とした不安が胸中をかすめますが、
清々しいほど心がない攻めがお好きな方は是非。
あと攻めの美貌にハァハァしてる受けがお好きな方にもおすすめです。
「掌の檻」のスピンオフ。
椿雪也と数馬CPにお節介した宇都木さんのターンです。「掌の檻」から順番に読むことをお勧めします。
レビューも多いので感想だけ。
攻めの菖蒲(あやめ)が「掌の檻」の攻め・雪也のキャラとかぶってる。
そこが既視感につながって、惜しくてたまらない。
菖蒲の妖しい魅力や、宇都木を絡め取っていく手管はとても面白いはずだったのに、「掌の檻」が先にあるお陰でインパクトが薄くなってしまう。
かといって、こちらを先に読むのは根本的に違うでしょ?
なんで同じタイプを持ってきたんだろうと思ってしまう。
また終盤、宇都木が菖蒲の兄達に拉致られて殺される?の危機なんかは、もうリアリティなしで正直シラけた。
シラけつつも、これからどんな風に風呂敷をたたむのかを見納めるために読みました。
菖蒲が想像よりもずっとワルだったのはとても良かったと思う。
全てがわかった上で、宇都木は菖蒲との生活・愛を選ぶわけですが、宇都木ももっとワルに染まって、菖蒲の共犯者くらいまでハラをくくれば良かったんだけど、弁護士さんとしてはずっと善人で。
でもここが宇都木の美点であり、菖蒲が惹かれ続ける理由だと思うのでこれで良かったのかな…
中立寄りの「萌」で。
「掌の檻」のスピンオフと聞いて、絶対昏い話だろうなとと思って読みましたが、予想通りでしたね。
前作攻め様・雪也が何度か登場しますが、本作だけでも十分読める内容になっていると思います。
ただ、雪也の人となりがわかっていたほうがより怖さが増すような気がします。
既にたくさんのレビューがあるので感想だけ。
前作では事情も知らず数馬を「最低のヒモ男」と決めつけ、雪也のためにならないと別れさせようとしたり、それが無理と知ると数馬に直談判しに行ったりと、ある意味清廉潔白で光の下しか歩いたことがない弁護士・宇津木聡介(受け)。
高校時代にある事件で卒業前に学校を去った同級生・黒塚菖蒲(攻め)が依頼者として現れたことで10年かけて膨れ上がった過去が追いかけてくることになるのです。
最初からなんとなく昏い空気が流れる話でした。
前作のこともあるので何が本当なのか疑いながら読み進めましたが、菖蒲の聡介に対する想いだけは本物で、後は聡介を自分のものにするための駒に過ぎないというのが怖い。
それにしても凄い演技力です。
生まれたときから日陰者だった世界を生きてきた菖蒲にとって、清廉潔白で家族に愛される聡介はとても眩しく思えたのでしょうか。
自分の周りにある状況を最大限利用し、足りないものは自分で作り、「陽の当たるところしか歩いたことがないから行く先に大穴が開いていても気が付かない」とは聡介の叔父・賢次郎も言ですが、光の中を歩く聡介が全てを知って堕ちてくるのを待つ菖蒲はかなり怖いです。
今回明らかにされていないことも多々あるようなので、怖いもの見たさで何をやったのか知りたいと思いました。
聡介は本能では危険だというのがわかっていながら結局抵抗できず堕ちてしまいますが、菖蒲に聡介のフェチが知られてしまっている時点で聡介の負けは決まっていたのでしょう。
菖蒲の思惑通り聡介は堕ちてきますが、聡介に罪悪感を植え付け自分から離れられなくする作戦だけはうまくいきませんでした。
それで、自分を選んでくれたと納得しておとなしくしてくれるといいのですが、雪也や家族を使って、今度こそ完全自分だけのもならないかと画策しているところをみると安心できません。
雪也vs.菖蒲だけは地獄を見そうなので、なんとか共存してほしいものです。
菖蒲は檻で囲ってしまった雪也と違って、思い通りにしているとはいえ表向きは聡介に選ばせており、仕事も取り上げてなくてばりばり弁護士を続けさせているようですが、究極考えていることは菖蒲に依存しきり菖蒲の帰りをベッドで待ち続けるようになってくれるまで安心できないと思っているので、やり方は違っても最終的に数馬と同じ運命になるのかな
掌の檻のスピンオフ作品ですが、読まなくても話は通じると思いますが、最初に掌の檻を読んでいた方が二倍美味しいです
手を使った描写がとても多いですが、攻め様が手に関する職業をしていたりすることもあり、とても美人さんです
対する主人公は体育会系よりだけど頭脳明晰ですごく真っ直ぐな感じです
ちょっと不器用なところもあるけれど順風満帆に表街道を歩いてきた感じの人です
そんな感じの主人公が攻め様の掌に絡みとられるように堕ちていく様子をお楽しみください
「掌の檻」はとても好きだったので今回も読ませていただきました。
今回の攻めの重要パーツはなんといっても手。
繰り返し丁寧に表現される描写はとてもイメージがしやすく強烈な印象を残してくれるんですよね。
そんな菖蒲は魅惑的な妖魔のような美しさを持つ反面、背も高く力もあり決して中性的ではなく男としても魅力的な体をもっているのはいいですよね~。
そして巨根(笑)
雪也といい見た目からのイメージをぶっ壊す立派なものをつけている美しい攻めはなかなかに刺激的で好きです。
ただ受けの聡介がどうにもこうにも心にヒットしないビジュアルでして…完全に好みの問題なんですけどね。
「掌の檻」での数馬視点で思い出してもほら、その時から印象悪くて。
何度か名前があがる雪也のお相手数馬ですが、聡介の中では常に『最低のヒモ男』がテンプレなのには笑いました。
また会いたくなったから読み直したいです。
ストーリーとしては特にこれといって惹かれませんでした。
光属性の聡介が自らの意思で闇へとドッボンするお話ですが、手フェチなイメージがとにかく強すぎて…(笑)
私の中で光属性って結構聖なるイメージを抱きたくなってしまうんですよね。
それこそ無垢で純潔なかんじ。
だから菖蒲の手にムラムラきちゃってる時点で私の理想的な光イメージからは外れていて…だからこそ彼の変化というか選んだ道を十二分に楽しめなかったかなーと反省してます。
菖蒲に関しても雪也ほどのインパクトがなく…ついつい比べちゃってダメですね。
そのくらい「掌の檻」にはゾクゾクきたので是非こちらまだな方は宜しくお願いしゃす…とつい宣伝したくなってしまう。
あとがきによると「掌の檻」のスピンオフとのこと。そちらの攻め(雪也)が今回の受けの後輩として、少々出てきます。そちら未読でも読めると思いますが、雪也がちょろちょろ出てきますので読んでいた方が楽しそうだなと思いました。で、コールタールにからめとられたような読後感なので、中立にさせていただきました。お話はすごいし好きな人は猛烈に好きそうなんだけど、私は今一つハマりませんでした。先生ごめんなさい。本編250P弱+あとがき。
法曹一家に生まれ父の事務所で弁護士をしている聡介。同じ事務所の後輩雪也に失恋してしまって現在は仕事に没頭中。周りからも心配される状況だったある日、高校時代の同級生だった菖蒲が突然訪ねてきて・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
雪也(受けの後輩)、攻めの父、兄二人、受けの叔父(警備会社経営、面白いキャラ)ぐらいかな。
**より内容に触れる感想
受けがまっすぐな男らしい男に見えるのが、ちょっと萌えられない原因の一つではあるのですが。
それよりなんだかなあと思ったのが、光の見える方向で落ち着いたんではなくって、コールタールのようなどろどろ感の中に生きている攻めさんと、そのコールタールの中に飛び込んで、それでいいや、そこで生きてくといった感の終わり方だったので、読後感が今一つ。
いやなんでも綺麗に光あふれる世界が正解っとは言わないようにしたいのですが、どっちかっつーと、光あふれる世界の方が好きなので、清く正しく生きていた青年をドロドローと絡めとっていくのが、ちょっと悲しかったです。
そのどろどろ感がいいんじゃん!っていう方も絶対いるし、それは分かるので、どろどろお好きな方にはめっちゃおススメです。ダーク宮緒先生な一冊でした。
表紙とあらすじに惹かれ、掌の檻のスピンオフとの事でそちらを読了後に拝読しました。
掌の檻を読まなくても読めるとは思いますが、檻の方のカップルについてたびたび今作の主人公である宇津木が思い起こすシーンがあるので読んでからの方が楽しめると思います。
また、ほの暗さの比較で考えても花>檻だと思うので檻を楽しめればこちらも楽しめると思います。
主人公は前作檻の攻めである雪也の同僚であり先輩の宇津木。
前作を読んだ方はご存知の通り四角四面の真面目な性格。
ある日事務所にとある男性が宇津木を訪ねてきて、それは彼が高校時代に出会ったとても美しい同級生の菖蒲で…
宇津木と菖蒲は過去にお触りまでですが体の関係があり、その後事件があり疎遠になってしまいという流れで始まります。
はじめは前作と話の流れが似ていると思いましたが、だんだんと別物になっていくのがハラハラしました。
私は宮緒先生の作品が檻で初めてで今回で2冊目だったのですが、ほの暗い執着のお話がとても素晴らしいなと感じました。
菖蒲も雪也も受けへの執着が物凄いですが、雪也の方がだいぶ可愛げがありました。
菖蒲は異質な存在感があり身近にこんな人がいたらとても怖いタイプの人。
常人では彼とは相容れないかもしれません。
彼は人生自分の好きなように生きることができてきてしまった人間で、100%思いのままにならなかったのは宇津木だけかもしれないですね。
最後まで展開も二転三転していくので目が離せなかったです。
前作よりも個人的にはちょっと精神的にはきつめな内容だったなという印象を受けています。
しかし若干形は違うかもしれませんがお互いにちゃんと思い合っているのは分かるので面白かったです。
前作を楽しめた方には読んでみてほしい作品だと思いました。
最後に菖蒲が考えていた不穏な思考が実現されないことを祈ります。笑