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kami no seikon
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
シリーズで読んできて完結にたどり着きました。
2作目と趣向がガラっと変わってて!なかなか戸惑いました。
しかも、私のだけが落丁なのかと思い不安になったんですけど、
やはりイラストは少な目だったんですね(- -;
2作目までは、神が受だったんですけど、今回逆でした。
自分の好みだけでゆーと、2作までの流れのほうが好きでした。
しかも、これSFなので、不得意分野です…。
技術大国のノイエは、神が”機械人形”で、有能な科学技術者がその”管理者”となるという設定です。神がセルガ(攻)で管理者がレイ(受)なのですが、レイにはセルガに恨みがあるらしい…という不穏な冒頭(”フランケンシュタイン”みたい、と思ってしまった)から、徐々に全貌が明らかになる展開です。機械に”痛み”や”官能”を与えて復讐するとはいかに?
輝土やガラの神たちは生身だったのに対して、セルガは機械なので”感じる”ことが規格外だったのですが、レイの手で与えられた感覚回路と経験によって、徐々に覚醒していくのです。嬉しいとか、悲しいとか、幸せとか、辛いとかいう気持ちって、その人がそれまで過ごした環境や社会から経験したことから学習して得る反応だと思うんですよ。(だから学習能力がある機械は恋もできると思う。)セルガに命を与え、苦痛を与えるつもりで接するレイが、いつしか復讐に囚われて失っていた自分の心を取り戻していくのが面白いなと。また、彼らを取り巻く、機械人形たちや科学者たちの描写も魅力的で読み応えがあります。心がないはずの機械人形の言動にみえる人間味に対して、人間であるばずの科学者の心ない言動や冷酷さが対照的に描かれています。
機械のプログラミングを、人間のなかの常識と置き換え読んでました。(ので、しんどかったです。)凪良先生の”2119~”とか”ショートケーキ~”の近未来BL思い出しちゃいました。
期待の触手ですが、椅子→部屋ときて、水槽でした。
しかも、攻が…つか両方で…という想定外のプレイ。さすがです。
結局、ノイエは神制度を継続するんですけど、レイが愛するセルガとずっと一緒にいるために…と考えることが、やはり狂気の科学者だわ!と思ってしまいました。
『神の飼育―真白き神の恋―』→『神の落淫―黒豹国主と新たな神―』に続く、「神触手シリーズ」三冊目にして完結編。
神を擁する輝土・ガラそしてノイエの三か国は、お互いに神を擁することでけん制しあい、平和を保ってきた。が、輝土もガラも、さまざまな試練を経て「神」という制度を廃止した。三か国の中で現在唯一神を擁しているのが、今作品の舞台となるノイエ。
この三か国における「神」となる成り行きとか立ち位置はそれぞれ異なっていましたが、ノイエの神は機械人間。そして、国を統べ、神さえも従える「管理者」と呼ばれる人間がいます。その「管理者」であるレイは有能な科学者だけれど、神・セルガをとある理由から激しく憎んでいる。
国を統べるべき立場のレイが、自身の地位を利用してセルガを苦しめることだけに腐心している―。
という、なんともシリアス感満載な描写から物語はスタートします。
セルガは機械人間。
ということで、痛覚も快楽も、そしてあらゆる感情を持っていない。そんなセルガに、「人」と同じ感覚(痛みや、快楽や、哀しみetc.)を、レイは与え、そして育てていく。
なんのために。
そして感情を植え付けられ、育てられたセルガ気持ちの行方は。
序盤から物語の半分くらいまで、そんなレイの黒い気持ちに引きずられ暗澹たる気持ちになります。甘さは皆無。愛し合う気持ちも皆無。なのです。
レイは人間ですが、レイこそ、感情を捨てた機械人間のよう。
なぜ彼が「そう」なってしまったのか。
そしてレイとセルガの2人の間に愛情は育っていくのか。
その辺りを軸にストーリーは展開していきます。
正直、前半は萎え萎えな気持ちで読み進めました。
シリアスすぎる!
レイが非道すぎるんですよ。セルガを苦しめるためなら、どんなこともする。
なんですが。
レイは、根っこのところはすごくいい人なんです。
そして、レイによって育てられたセルガの感情が、皮肉にもセルガの恋愛感情も育ててしまう。
レイは孤独だったんですね。父親はおらず、祖父も母親も忙しく、欲しい愛情を受け取ることができなかった。そんなレイに愛情を教えたのもまた、セルガなんです。レイはセルガを苦しめるためにセルガの感情を育てますが、そのセルガに、レイの孤独な魂は救われていく。
その辺りから一気に萌えが急上昇しました。
「神触手シリーズ」は、どれも神という存在を贄にしています。
人の欲望とかブラックな部分を、神という存在を据えることで発散させているといってもいい。
前二作は、その薄幸な神はいずれも受けさんでしたが、今作品は攻めさんがその役割を担っている。その設定が非常に斬新で面白かったです。
まっさらさんで、何も知らないことをいいことに様々な屈辱的な行為をされ、そして捨て駒にされる。
けれど、そんな過酷な環境にあってなお、レイを守り愛しぬくセルガの一途さと愛情に胸が締め付けられました。
で、影の主人公・触手ですが。
個人的には今回の触手さんはめっちゃいい仕事した!と思っているのですが、もしかしたら好みが分かれるかな…。
ネタバレになっちゃうので詳細は書きませんが、攻めがあんなことやこんなことを致されてしまう展開が苦手な方は注意が必要かもです。
エロはエロなのです。めっちゃエロい。
が、この描写のキモはエロではない。触手から受けを守ろうとする攻めさんの愛情が、切なくも激しく萌えるのです。
あと、個人的にすごく良かったのが、レイのおじいちゃんと、当て馬さんに尽くす機械人間ちゃん。
レイのおじいちゃんの優しさと、孫を想う愛情の強さに落涙した。そして、そんなおじいちゃんの想いに応えようと奮闘するレイも。
当て馬さんに尽くす機械人間ちゃんもよかったです。
「人」としての感情を育てるのは、やっぱり愛情なんだなーって。
愛し、想い、慈しむからこそ、人は人として成り立つんだな、と。
「神触手シリーズ」は、シリーズものなのに絵師さんが異なります。座裏屋さん、Cielさんときて今作品は笠井さん。なんとも豪華な絵師さま揃いです。どの絵師さんもとても素敵でしたが、あれれ?今作品の挿絵はちょっぴり少なくない?
いや、絵師さんが笠井さんと聞くだけで買っちゃうくらい好きな絵師さまですが、そこがちょっと残念といえば残念でした。
最後のレイの選択にも落涙。
ずっと、ずーっと二人一緒に幸せでいてほしいな。
序盤、読み切れるか危惧するほど痛い展開ではありましたが、さすが沙野さん。
怒涛の展開に一気に飲み込まれ、最後の最後まで萌え滾る展開でした。
文句なく、神評価です。
触手3部作の最終巻。ノイエの神様は機械人形でした。機械人形vs触手、初めて読んだかも。シリアス、せつなさ多め+触手に加えて、今作は機械人形って何?という問いを投げかけられた心地でした。本編250P弱+あとがき。何が正しいのか分からないけれど、一つの案を提示されたように思ったこと、それに尊敬の念を禁じえないため神にしました。個人的に今回はテーマが重かったー
様々なコードにつながれた状態で目が覚めたセルガ。ノイエの神となって百年あまり、これまで何人かの管理者によりメンテナンスされてきましたが、今回管理者となったのは前管理者の孫であるレイ。近寄ってきたレイに異常ないかチェックされ「新たに苦痛と快楽を感知する機能を搭載した」と告げられます。「より完璧な神になるためには人間の感覚を知らなければならない」からだと言い、毎夜それを知る訓練を行うことになり・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
クラウス(管理者候補だった科学者)、マルク博士(レイの祖父)、イレーヌ(レイの母、故人)、ティエリ教授(特別高位博士、レイとクラウスの師)、リム、ルアン、ロン(神の世話をする機械人形)、リイ(クラウスに仕える機械人形)、リル(マルク博士に仕える機械人形)。二文字名前が多くてややツライ(´;ω;`)
**以下長文すいません
近い将来、私たちも迎えるであろう「機械人形との社会をどうするのか」という事に少し希望を抱かせてもらえる終わり方だった所にとても感じ入りました。機械人形が人を殺したらどうするの?等というヤツですね。何が正しいっていうのではなく、一つの形として提示していただいたように思います。
それから「人間は神を作れるのか?」という問いもあったのか?と、今回思いました(ようやく?)
全てを神である機械人形が裁いていたノイエ。機械人形だからこそ、今までの全ての判例、事実などを鑑みて裁断を下せるのだと思うのですが、それを神というのか?だったら人間が神を作れるの?等と考えて、そしたら今度は「じゃあ神ってなに?」って思ってしまって・・・と色々考えがまとまらなくなります。
機械人形であっても学習することにより「淋しい」や「怖い」や「嬉しい」を感じ取るようになれるのかもしれないと思えた事、そして最後にレイが決めた事(機械を取り入れセルガと長く生きる)も、嬉しいやら怖いやら、やっぱり一言では言い切れないです。リイがクラウスについていきたいの!!!と行動を起こすところは、ただただ嬉しかったんですけどね・・
最後に2点。
1.笠井先生の挿絵なんですが、私が数え間違えているのか、買った本が落丁なのか・・3枚しか発見できませんでした(涙)。ガッシュ文庫さんのご都合なのか、当初からその予定だったのか・・・。
2.触手ちゃん。2作目で出てきたあの触手ちゃんが当作でカムバック!
攻めを襲ってました、襲われる攻めを読んだのは初かも。
ああ良かったとすっきりしたり、笑ったり、号泣したりで終われるお話ではなかったのですが、とにかく色んな事に思いを馳せるお話でした。小説ってやっぱ色々あって凄いなあ、です。
……スゴイ。
「スゴイ」としか言いようがない、というのがこの3部作を読み終わっての感想です。
絶対に全部、それも順を追って読んだ方が良いと思いました。ストーリー自体はそれぞれ単独でも読めますが、読み終わった後にそれぞれの3つの国の在り方が重層的に絡まって、大きな世界観を持った話として浮かび上がってくる様な気がします。
このシリーズ、確実にBLなんだけど、間違いなくBがLしているお話なんですけれど(おまけに触手がナニしているという『チャレンジエロ』がある話でもありますが)片方では『人は何を大切にして生きていくべきか』延いては『人が集まって作る国というものはどういうものであるべきか』なんていう、実に壮大なテーマを扱っていると思ったのですよ。
『宗教』『商業としての性』『科学の発展』そして『戦争』という、一歩間違えばかなりヤバイ事になってしまうものを主軸に置きながら、説教臭くなく、押しつけがましくなく、高潔かつスリリングな娯楽作になっている……こんなアクロバットをしているのに破綻がないんです。
沙野さん自信が神なんじゃないかと思いましたよ。いや、ホントに。
今回はガッツリSFです。
カイエという機械の神を抱く国、ノイエの最高権力者はカイエの『管理者』が務めています。
前管理者が病に倒れた後、その後を継いだのは若き天才科学者、レイ。
ところが、レイはカイエに復讐することだけを考えて生きてきた人なんです。
レイは過去に禁忌のものとされていた苦痛回路をカイエに搭載しています。
何が起きても冷静な判断をすることしか出来ない機械に復讐するためには、カイエが苦痛を感じることがどうしても必要だからなんです。
レイに苦痛と快楽を代わる代わる与えられて、カイエはそれらがどういうものかを学習して行きます。
それと同時に、感情が生まれてしまうのですよ!
今までの管理者の元では、何度読んでも理解しなかった恋物語を読んで、その登場人物の気持ちが解る様になって行く……そしてカイエはレイに対しても『ある感情』を持ち始めます。
人間ですもの。レイもカイエの気持ちに共鳴して、今までカイエに対して抱いていた『憎しみ』の正体に気づいてしまいます。
ノイエでも『神』は、その国の人達にとって都合の悪いことを覆い隠すための犠牲となっています。
贄なんですね、神は。
ノイエの場合は、人を殺すことが罪とされているので、戦争や刑の執行は全て機械人形がやっています。
輝土とガラとの戦争で窮地に立たされたノイエは、レイの意志に反して、全ての責任をカイエに押しつけるため神制度の廃止を宣言しようとするのですが……
『ガッツリSF』と書いたのは、カイエが感情を持つまでの進化が、今話題のシンギュラリティとかディープラーニングとかをちょっとだけ(本当にちょっとですが)知っている身としては「あながち、荒唐無稽とは言えないなぁ」と思ったからです。
また、カイエの進化を目の当たりにしたレイが、人の感情についてより深く考え、理解する様になるというのも「今、現実に言われていることじゃないかーっ」と思いました。
こういう部分もなかなかスリリングなんですよ。
そして、何と言ってもLOVEの部分がね。
性愛も、恋愛も、そして肉親の愛も、同士愛も、おまけに博愛なんてものまで、てんこ盛りです。
これが切ないんだな。
全ての愛が、切なく美しく、そして仄かに哀しい。
そうなんですよ、当て馬クラウスの言動ですら、愛ってやはり、そこはかとなく哀しいものだと思わされるんです。
大傑作だと思います。
いちおし!
触手シリーズ三作目にして、完結です。
単品でも読めるのですが、他二作を読むと、より深く世界観を楽しめると思います。
で、こちら、「神」を信仰する事で平和を維持する「神制度」をとってきた三国。
その中の最後の一国で技術大国・ノイエが舞台となるんですね。
なんと、「神」は機械人形で、「管理者」は神への復讐を誓う技術者で。
苦痛も快楽も知らない無垢な神と、そんな神に復讐するためだけに、「人間の感覚」を与えた管理者。
二人の、そして機械人形に頼り利用し続けてきたノイエの、行き着く先はー?
と言ったお話になります。
いやこれ、単純に復讐ものだと思ってたら、もうめっちゃ深い。
そして切ない・・・!
二転三転してゆくストーリーもさる事ながら、互いを思い合い、自らを犠牲にしてまで相手の幸せを願う二人に、泣けちゃうじゃないかよ。
そして、予想外のオチに驚くと共に、感動しちゃうじゃないかよ!
ホント、ラストを飾るに相応しい、素晴らしい作品でした。
内容ですが、再起動したばかりの「神」・セルガ×優秀な科学技術者で管理者でもあるレイによる、触手シリーズ三作目になります。
技術大国ノイエで、国一番の技術者であり、「神」の管理者となったレイ。
本来、痛覚を持たない機械人形である「神」に、密かに開発した苦痛回路を搭載したんですね。
レイから初めての苦痛と快感を与えられ、人間としての感情を目覚めさせてゆくセルガ。
しかし、レイの狙いは復讐にあり、人間らしい感情を持ったセルガを苦しめて壊す事にあってー・・・と言うものです。
今作の見処ですが、まず二転三転してゆくストーリーにあるんじゃないでしょうか。
レイがこれほどまでにセルガを憎み、復讐を誓う理由。
最初こそ、無感情なセルガに管理者としての立場を利用し、無理矢理苦痛と快楽を与えるレイと、こう復讐ものでしか無いのです。
が、セルガが感情を覚えた事により、変化して行く二人の関係。
そこに、複雑に絡む、他者の思惑や嫉妬と言う暗い感情。
そして、国の歪んだ在り方。
セルガですが、最初は本当に機械なんですよね。
で、レイから毎日のように与えられる快感により、どんどん人として感情豊かになって行くー。
こう、レイを管理者としか認識していなかった彼が、寂しさや喜びを覚え、レイが苦しんでいれば痛みを感じる。
セルガは何かも覚えたてと、すごく無垢なんですよ。
だからこそ、とても純粋な気持ちをレイに向ける。
これ、そんなセルガの変化だけで無く、レイの変化もまた萌え処でして。
復讐すべく全てをそそいで来たのに、あまりに純粋で真っ直ぐな想いを向けられて戸惑う。
彼の苦しむ姿を見たく無いと言う、自身の感情の変化に気づくんですね。
そして、深く混乱する。
果たして、機械人形でしか無い彼に、心は、魂は存在するのか。
そして、命とは何なのかー。
と、自身の気持ちと向き合い、セルガを好きになった事を認めざるを得なくなるレイ。
セルガから求められるまま、身体を重ねてしまうんですね。
しかし、他の最高技術者であるティエリ教授や以前関係があったクラウスの思惑により、「神制度」の廃止が決まってしまうー。
更に、セルガを逃がす計画がバレ、二人は共に捕らえられて・・・と続きます。
こう、ここから怒涛の展開で一気に読ませてくれるのですが、とにかく切なくてですね。
痛覚があるのに、その「痛覚回路」のシステムを探るべく、手足を切断されて実験を繰り返されるセルガ。
そんな彼を救うべく、重大な決断をするレイ。
また、何がなんでもレイを殺させないと、自身で機能停止を選ぶセルガー。
もう、互いが互いの事しか考えてないんですよ。
自分が犠牲になる事で、相手を救おうとする二人が切なすぎるんですよ!
涙無くして読めないんですよ!!
実はこの後もですね、レイの出生の謎に、前管理者である祖父が遺したとある「仕掛け」と、驚きの展開で読ませてくれます。
機械人形に心はあるのか。
そして、彼らと人間との正しい関わりとはー?
と、深く考えさせられると共に、胸が熱くなるラストです。
それと、当て馬ポジションであるクラウス。
彼は悪役なんですけど、妙に憎めないんですよね。
だって、かなりかわいそうだし。
レイのした事の方が、実際にはすごく残酷だし。
最後になっちゃいましたが、影の主役・触手もしっかり出てきますよ~。
個人的には嫌いじゃ無いんですけど、今回は特にいい仕事をしてくれました。
もうエロエロですよ。
と、とても素晴らしい作品でした。
最後の一行にも、果てしなく萌えちゃいましたよ!