2015年、雑誌Dear+にて連載開始。梨園を舞台とした、立役である大谷屋御曹司・新井源介と、女形である玉乃屋御曹司・松川惣五郎による、華やかな恋絵巻です。
舞台に恋に…、同い年でライバル関係にある二人の、切磋琢磨しあう歌舞伎役者としての成長もの。また、とても丁寧に描写される、等身大の高校生を感じさせてくれる恋愛部分も見所です。
シリーズ開幕になる第1巻です。
大谷屋の御曹司・源介の舞台を見てから、彼の圧倒的な実力に一方的にライバル視している玉乃屋の御曹司・惣五郎。そんな惣五郎の通う高校に、源介が転校してきた事から物語は動き始めます。
歌舞伎の名門の御曹司で美形、人気もありと一見取っ付きにくそうなキャラながら、感情豊かで喜怒哀楽がハッキリしているため好感を抱きやすい惣五郎。また、飄々としていて大物を感じさせる源介。
恋愛という面ではまだまだ微々たる進展具合ですが、ライバル→気になる相手という心情の変化がこの巻での萌え所。
また、惣五郎の師匠である祖父の菊右衛門、そして従兄弟である武市。魅力的なサブキャラも見所です。
1巻が大変思わせぶりな所で終わったため、ファンが待ちわびた2巻目です。こちらでの見所は、進展を見せる恋愛部分。そして切ないすれ違い。
源介の全く無自覚な思わせぶりな態度により、自分の事を好きだと勘違いした惣五郎。しかしそれが誤解だったと分かり-。
やっと恋愛感情を自覚しはじめた惣五郎。その矢先の切ない展開。この事から惣五郎に避けられるようになった源介の、ここからの執着とも取れる言動が見所。また、天然で鈍すぎる源介の内心が、こちらで読者側に分かるようになっている所も魅力的です。
1巻に引き続き、非常にジレジレ進む恋愛と、とても丁寧なストーリー運びも魅力になっています。3巻も楽しみです。
2巻の終わりで惣五郎が源介に告ったことでややぎくしゃくする二人。
前向きに考える源介とは相反するように、ネガティブ思考にとらわれ源介を避けまくる惣五郎ですが。
自分も好きだ、と告げる源介ですが、「『松川惣五郎』のファンだから、流されているだけだろう」と惣五郎の方はけんもほろろ。
そんな惣五郎の気持ちをほどくために何をすればいいのか考えた源介の取った行動とは―。
本当に好きだから、源介には『松川惣五郎』ではなく東周吾のことを見てほしい、と願う惣五郎の恋心に激萌えしました。
そして、そんな惣五郎にきちんと向き合おうとする源介の男気にも。
源介の願いが叶い二人で再度舞台に立つことになり、その過程で少しずつ近づいていく。この時の二人が、めっちゃ、
甘酸っぱい…!