丹地陽子さんのレビュー一覧

threesome 小説

榎田尤利  丹地陽子 

愛とは何か?

設定その他読む人を選ぶアクが強い作品ではありますが、一度読むとどうにも頭から離れない。非常に印象深い作品です。
旧版を読んだ際にも読む手が止まらず、この内容を角川文庫で?と驚きつつ読んだこちらの新装版でも手が止まらず。
榎田先生の文章力が読むのをやめさせてくれません。

タイトルの通りthreesomeなお話。
とても官能的ではあるのだけれど、それはただ快楽を満たすためではなく、読めば読…

2

とのこい 小説

朝丘戻  丹地陽子 

「俺はこうやってあなたの隣に絶対にいるから」

「あなたとふたりでごめんをしたい―。」
会社の飲み会の翌日に明らかに事後なのに記憶がない状況で目が覚めて。
隣人でご飯を作ってくれる仲の真人からは「必ず犯人を探してこい」と言われてしまい、そこから色んな人の想いが交錯していきます。
思い当たる人物を辿っていくうちに世は後輩の戸川と上司の柳瀬に行き着きそれぞれの世への想いを語るパートもよかったです。
犯人の真相もね、読んでいくと世が明らかにこ…

8

とのこい 小説

朝丘戻  丹地陽子 

城島世には「彼」しかいない

丹地陽子さんの表紙がとても魅力的で、Twitterで見かけてからずっと気になっていました。
ほぼジャケ買い状態です。
ある意味「世くんに一目惚れ」ですね!

あらすじ以上の内容はほぼ知らないまま読み出したので「ミステリーとBLって相性悪くないかな…」と思ってましたが、ほぼ謎解きはありません。
わりと早い段階で「犯人」は分かるし、そもそも君以外いないのでは?!という状況。

登場人物が…

5

とのこい 小説

朝丘戻  丹地陽子 

大人の会話のやり取りが気持ちいい1作

私の中で朝丘先生といえば、何かに葛藤をしながらトラウマや生き辛さを抱えている人々が多く登場する、甘みもあるけれど胸が詰まるような切なさが多めだったり、しっとりと泣ける作品を多く書かれている印象がある作家様だったのですが、今作はとにかく優しくて暖かみのあるお話でした。
なんでしょうね…作中になんともいえない不思議な感覚になる独特の空気が流れているんですよ。
心理描写の丁寧さが光る素敵な作品でした…

9

とのこい 小説

朝丘戻  丹地陽子 

愛され男の最初で最後の恋

うあ゛ーーー…なにこれなにこれすごく好き。
大好きな現代ものってだけで読む前からテンション上がってたんですけど、しっとりと綴られた世界が甘くて甘すぎて虜になりました。
滑らかで優しい文章、ウィットの効いた理知的なセリフ、蕩けるほどの熱くて深い愛情が心に響く大人のラブストーリーです。

城島世という1人の男を取り巻く3人の男たちの恋愛模様が1つの事件をきっかけに複雑に絡み合っていきます。それ…

14

とのこい 小説

朝丘戻  丹地陽子 

タイトルに納得。

作家買い。
丹地さんの描かれた優しい表紙が印象的。
が、タイトルの「とのこい」って何?と思いつつ手に取りました。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





主人公は28歳、リーマンの世。「せい」と読む。
生粋のゲイだが、恋をする気はなくその晩限りの相手との関係を楽しむことが多い。

が、ある朝起きた彼は明らかに自分の身体に残る性行為の跡を発見し驚いてしまう。自分を抱いた…

8

とのこい 小説

朝丘戻  丹地陽子 

穏やかな甘さに包まれた恋

真人×世


世は28歳のサラリーマン、
ゲイで性格は奔放だけど、
恋愛に自信がない。
ある日の会社の飲み会の翌日、
目が覚めると「事後」の光景が目の前に広がっていて、
一体何があったのか思い出せない状況になってしまう。

そこで登場するのが、
隣人の22歳の大学院生、真人。
真人は大人っぽくてちょっとムッツリした雰囲気の男の子で、
世の食事を担当している。

誰かが…

4

犬ほど素敵な商売はない 小説

榎田尤利  丹地陽子 

これほど素敵なギャップに虜になった作品はない

顧客の犬になる…と聞いて拒否反応発動で、SMも好きじゃないし自分の好き属性には当てはまらんだろうとスルーしてました。
榎田先生の作品は少しずつ読ませてもらっていて、高評価もあり気にはなっていた作品でしたが、もう少しBL小説の経験値を上げてからと購入はステイ。ついに読む決心がつき、恐々としながら読み始めましたが……これは完全に参った。

こんなに色んな感情にもみくちゃにされた作品は初めてかも知…

4

犬ほど素敵な商売はない 小説

榎田尤利  丹地陽子 

は〜、面白かった!

交渉人シリーズが大変面白かったので、評価の高いこちらの作品を読んでみました。旧版は未読です。

ほとんど前知識なしに読みましたが、大変面白くて一気に読了しました!これから読む方にも、ぜひあまりネタバレは無しで読まれるのをおすすめしたいです。

以下少々ネタバレあります。


始まりからしばらくは色っぽさ皆無で、空虚さを抱える受けの倖生と、何を考えてるのかわからないドライな攻めの轡田が…

4

永遠の昨日 小説

榎田尤利  丹地陽子 

間違いなく名作

とにかく泣けると聞いて、最新の文庫本を購入しました。旧バージョンを読んだことはないのですが、私のように最近知った人でも今から読めるので、古参ファンの方が発売当時からたくさん応援し続けてくださったんだなぁと感謝の気持ちでいっぱいです。そして、文庫化までしていることからも本当に名作です。今知って読んでも間違いなく感動できると思います。

いきなりネタバレになりますが、いわゆるハッピーエンドではない…

4
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