藻とカレー
零児と緋沙子の姉弟を取り巻く運命が印象的な巻でした。青道会に翻弄され続けた2人。組同士の抗争に選択権のない子供が巻き込まれるのは本当に切ないですが、どんな子供も生まれる家は選べないし、大なり小なり運命を背負っているもの。この家に生まれたことを割り切って、自分なりに納得のいく生き方を勝ち取って欲しいと願わずにはいられません。緋沙子の考え方にも十分共感できるところがあり、BLでありながら1人の女性に…
零児視点で進んでいきます。正継と一体どんな関係性を築いてきたのか?と気になっていたので、今に繋がる2人の過去が徐々に明らかになってきてすっきり。零児もまた、かなり幼い頃に親を失っているんですね。今の彼は少し歪んだ性格になってしまっているのかなと思いましたが、案外中身は少年の頃のまま変わっていないのかも。
青道会に吸収されてから出会った龍との関係も、零児の人生に深く昏い影響を与えているよう…