九號さんのレビュー一覧

羊の皮を着たケモノ コミック

九號 

キャラクターが洗練されている

個人的にはとても好きでしたこの作品。
受けに感情移入できないのは確かにそうですが、その人でいいのか?とか姉は?とかそういう意見は無粋です。そもそも恋愛ってそういうものなのでは。
世の中には信じられないくらい苦手な人というのはいくらでもいて、でもその人たちだって恋人もできれば結婚もします。そこに自分の好みについてとやかく言うのは論外。
この人たちはこれでいい。それだけのことでは。

まぁそ…

5

羊の皮を着たケモノ コミック

九號 

攻めのキャラがいい

こちらの作家さまは「放蕩息子と恋の穴」を読んだことがあるだけで(そちらはあまり好みではなかった)あまり期待せずに読みました。

一気に読了。すっごい良かったです。ストーリーがドラマチックすぎる気もしますが、それに負けない画力で、説得力があります。

とにかくこの井川(辰巳)のキャラが良い。詐欺師のクズですが、クズになりきれない所が上手く描かれており、まんまとキュンとさせられました。序盤のセ…

5

羊の皮を着たケモノ コミック

九號 

人を見る目

本当の一面を少しだけ垣間見て(あるいはそう思い込んで)悪い男に引っかかる女みたいだな、と考えてしまった私はこの作品を読むに向いていない人なんでしょう…と思いきや、大地が井川を盲信する様子を冷静に見てる方がちるちるのレビューに結構多くて、ですよね〜という。姉に愛はないんか、という感想も拝見したけど、自分は1話で既に姉のこと全く好きじゃなかったので、姉より井川をとったことには特に疑問はない。

萌…

0

羊の皮を着たケモノ コミック

九號 

なんで......?

あらすじの「姉の婚約者に心惹かれて」みたいなところからどういう話運びになるんだろうとは思っていましたが、まさか結婚詐欺師とは。

序盤から攻めに裏があることは伺い知れましたし、それでも受けが攻めに救われた部分が少なからずあることも、攻めが根っからの悪人ではないことも理解できましたが、それを差し引いても、「自分の家族を騙して傷つけて金を詐取した人間のこと、こんなに好きでいられる......?」に…

10

羊の皮を着たケモノ コミック

九號 

なるほどの評価

迫真のレビューがいっぱいあるので、詳しくは書きません。
今回、初めて九號先生の作品を手に取りました。

家庭環境によってクズにならざるを得なかった攻め。
そして、攻めと出自が若干似ているものの結局は温かい家庭に迎えられたという点で決定的に違い、引っ込み思案だけれど優しい受け。

2人の交わりはまさしく激動で、うぉ〜気になる〜!とどんどん読み進めてしまうほど、吸引力が高く、ストーリーの見…

3

ACID TOWN 5 コミック

九號 

翻弄された子供達の選んだ道

 零児と緋沙子の姉弟を取り巻く運命が印象的な巻でした。青道会に翻弄され続けた2人。組同士の抗争に選択権のない子供が巻き込まれるのは本当に切ないですが、どんな子供も生まれる家は選べないし、大なり小なり運命を背負っているもの。この家に生まれたことを割り切って、自分なりに納得のいく生き方を勝ち取って欲しいと願わずにはいられません。緋沙子の考え方にも十分共感できるところがあり、BLでありながら1人の女性に…

1

ACID TOWN 4 コミック

九號 

零児に情が湧く

 零児視点で進んでいきます。正継と一体どんな関係性を築いてきたのか?と気になっていたので、今に繋がる2人の過去が徐々に明らかになってきてすっきり。零児もまた、かなり幼い頃に親を失っているんですね。今の彼は少し歪んだ性格になってしまっているのかなと思いましたが、案外中身は少年の頃のまま変わっていないのかも。

 青道会に吸収されてから出会った龍との関係も、零児の人生に深く昏い影響を与えているよう…

1

ACID TOWN 3 コミック

九號 

余裕があるばかりでもない兵藤が好き

 王の元に連れられたユキ。このまま王に飼われるのかと思いましたが、王の要求はもっと悪質でしたね。ユキには玩具として自分の息をかけつつ、兵藤に探りを入れさせる。ジュンのこともあり自分のことだけを考えて動くことができないユキは、常に選択肢が限られているのが悲しい。それでも、ユキにとってジュンは負担ではなく希望なんでしょうね。王の支配下に置かれていても、ユキは兵藤の温かさに落ち着きを感じるようです。テツ…

1

ACID TOWN 2 コミック

九號 

きな臭くなってきた

 1巻よりも殺伐とした裏社会の雰囲気は濃かったですね。どうしようもないジュンの父に、ユキがケリをつける巻でもあります。ユキの過去は想像していた通りでしたが、過去も現在もただ搾取されるだけの無力な子供に甘んじず、実際に行動を起こすところは男気があるなぁと惚れ惚れしました。あんなことをされていたら、思考も意思も奪われて、抜け殻になるのが普通。母親や弟という守りたい存在があったからこそできたことなのかも…

0

ACID TOWN 1 コミック

九號 

ばっちり引き込んでくれた1巻

 1巻では濡れ場もなくBL要素はまだ控えめですが、ストーリー構成とキャラクター設定で冒頭からがっつり心を掴んでくれました。裏社会が絡む物語なのでかなり殺伐としているんじゃ、と想像していましたが、実際は九號先生のすっきりとしたタッチ、無駄が削ぎ落とされた台詞やモノローグ、どこか愛嬌の感じられるキャラクターの表情などが相俟って、思ったよりも読みやすかった印象です。異父弟であるジュンを守ろうと奔走するユ…

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