笠井あゆみさんのレビュー一覧

赤ずきん王子 小説

犬飼のの  笠井あゆみ 

バター、おいしそう

凶兆の赤い瞳の王子様は、女王であるおばあ様に愛されて、季節ごと、誕生日ごとに、瞳の色と同じ赤い王族の色のマントをプレゼントされてきました。
そして、16歳の誕生日にもらったのは、今までにない長い裾に、たくさんのルビーや金糸の刺しゅうを施した、フード付きの豪華なマントでした。
赤ずきんちゃんは、ちゃんと王族の自覚と誇りを持った王子様なので、恋をしたら、それがたとえ神に背くような恋だとしても、実に…

7

赤ずきん王子 小説

犬飼のの  笠井あゆみ 

恋をして、その困難を受け入れて、大人になる

このシリーズは相変わらず面白いですねぇ。
ストーリーだけではなく、童話が持っている残酷さや理不尽さを消さないまま、犬飼さんの新たな解釈を入れていくという点では『パスティーシュの名作』と言っても差し支えないのでは。
タッグを組むのが笠井画伯というのもバッチリ合っています。

今までの官能童話シリーズの中では今作が一番好きです。
私、そもそも『赤ずきん』という童話を「女の子は男に喰われないた…

12

赤ずきん王子 小説

犬飼のの  笠井あゆみ 

ほの暗い、淫猥な空気感がたまりません

犬飼さん×KADOKAWAの官能童話BLシリーズの4作目。タイトルからも推測できるように「赤ずきんちゃん」をベースに描かれた作品です。

内容はすでに書いてくださっていますので感想を。ネタバレも含んでいますのでご注意ください。







主人公のリルはヴァルセント王国の王子。
母は体調を崩し部屋に閉じこもっていて、父はすでに鬼籍に入っている。母の母親でリルの祖母にあたる女…

8

視淫に溺れる 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

色っぽい男前受け最高!

初見時はバイセクシャルかつタチもこなす灯(受け)に少し失望したのですが、再読を重ねる内にBL作品で一番好きな受けキャラになっていました

処女キャラには出せない色気や行動も好きだし、さっぱり男前で、一族を長としての品格があるところも良かったです。しかもスーツと和装が似合う黒髪美人
他のレビュアーさんも仰っていますが、性欲が強いところもエロティックでいいです
その欲求も満たしてくれるだろう西…

7

赤ずきん王子 小説

犬飼のの  笠井あゆみ 

罪深くも美しい!!

官能童話シリーズ第4弾、「赤ずきん王子」になります。
現代版にアレンジされた優しい童話と違い、怖くて残酷な本当の童話の世界。
今回、「赤ずきん」でその残酷さと恐ろしさをまざまざと見せつけていただけました。
背筋に震えが走る程恐ろしいのに、ページをめくる手を止める事が出来ない!!
背徳的でありながら純粋、無垢なのに淫ら、そして誰より罪深いのに穢れを知らない-。
そんな「赤ずきん」をぜひお楽…

21

きつねに嫁入り -眷愛隷属- 小説

夜光花  笠井あゆみ 

「キミ達は小学生か⁉」と説教したくなる恋愛模様に萌え

『白狐と貉』がスルスル読めたので、ぶっ続けでこちらも読了。
電子版には、前作今作にも『あとがき』がないのですけれども、紙の本もそうだったのかしら?

高校を無事卒業して、討魔師として働き始めた慶次クン(もう、可愛いので『クン』呼びしちゃう)の奮闘を描く今作。
いやー、笑わせていただきました。
この子、最強の受け様なのではないかしら。
単純で鈍感で、変なところが生真面目なくせに、眷属の神…

10

眷愛隷属 -白狐と狢- 小説

夜光花  笠井あゆみ 

おどろおどろしい内容のはずなのに、軽く明るい

事前知識なしに電子で読了。
こちらに来たら、なんとレビューの多いことよ!
人気作だったんですね。
なんとなく解る気がします。

まず初っ端に感想を一言で。
「夜光さんの新境地?」

描いている世界観は夜光さんなんです。『眷属を身に宿す一族の悪霊退治のお話』なので、まさしく。
でも、お話の手触りがちょっといつもと違う感じなんですよ。
『バグ』の時にすごく感じちゃった、おどろおどろ…

2

狼に捧げたい -眷愛隷属- 小説

夜光花  笠井あゆみ 

あくが強い

続編かと思っていたので違ってがっかりした口です。でも楽しみました。
柚は不人気かな。確かに今回の話、あの子に良いところは無かった。要約すると暴走して反省しただけで終わってるっていう。
だからこそ、次回は挽回したところが見たいです。試験だって一度なら落ちても良いしね。ふつうの人たちとふつうの人間関係でも築いて目から鱗がおちれば素直なので変に男ぶり上がるかもしれない。
眷属どうなるんだろう。大穴…

4

「熱砂と月のマジュヌーン」初回限定封入特典 グッズ

相変わらずの主従関係めいたやり取りに見えるけれど…

本編の最後で気持ちを確かめ合ったハッサンとファウジがロンドンに移り住み、二年たった頃のお話。
ファウジは目の手術を受け、もののありかが分かるくらいには視力が回復しましたが、外出はハッサンに手を引かれてのようです。ツンなファウジにとっては、手をつなぐ理由があって、よかったではないですか(笑)。

夕食を食べに二人で外出したものの、「寒い、寒い」と騒ぐファウジを黙らせるため、ハッサンはファウジの…

2

熱砂と月のマジュヌーン 小説

木原音瀬  笠井あゆみ 

最後に明かされるタイトルの意味

アラブもの、獣姦、輪姦に恐れをなして、木原さんの作品の中で読むのを後回しにしていました。淫靡で過激な描写がこれでもかと続きますが、最後には愛という小さな希望が用意されており、そのコントラストに圧倒されました。こんな愛の描き方もあるのかと。

アラブの大金持ちの息子・ファウジは、白人娼婦だった母親の面影を色濃く受け継ぎ、金髪碧眼の美しい容姿を持っていました。しかし、大金持ちだった父親は没落し失踪…

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