大島かもめさんのレビュー一覧

仕立て屋と坊ちゃん (2) コミック

大島かもめ 

坊ちゃん、良かったね

13年越しの思いを伝え、身体の関係は結ぶようになり、何となくテーラーの店主・片山もきっと悪くは思っていないんだろうなぁ…というのがほんのり伝わってきた一巻。
この二巻は、寺島という片山の元同僚が登場します。
彼はイギリスの名高い老舗テーラーの元で働く若手実力派で、片山の腕を知ってる彼は、町のテーラーとして埋もれている片山のことが歯痒くてイギリスに連れて帰りたいと日本にやってきて…。   
こ…

5

猫背が伸びたら コミック

大島かもめ 

読んだらちょっと前向きになれるお話

 見た目がいい故に苦い経験をして猫背になってしまった残念なイケメンが、自分とは真逆の性格の受けと出会って、ちょっとずつ猫背が伸びて(前向きになって)いく話。
 卑屈なジョージ(攻め)が、石渡(受け)に出会ってちょっとずつ変わろうとしているのが伝わって、途中からは頑張れ!と応援する気持ちで読んでました。最初は軽そうに見えた誘い受けの石渡が、ノンケとの恋愛のハードルを乗り越えてジョージを本気で好きに…

1

恋ときどき、焼きサバ定食 コミック

大島かもめ 

こういうところ自分にもあるなぁ

 テイストの違う3作品ですが、どの作品の主人公にも、普段自分では意識してないけど、こういうところ自分にもあるなぁ、と共感できるところがあって、ちょっとダメなところのある主人公に感情移入しながら読みました。
 表題作は、格好良くあろうとするあまり裏目に出ちゃう残念リーマンのお話ですが、そんな残念男が好きになったのが、父親の定食屋で働く孝行息子で、攻めの内面をちゃんと見抜いているところや、親父さんも…

2

仕立て屋と坊ちゃん コミック

大島かもめ 

高宮頑張れ~!

 大島先生はシリアスなのもコミカルなのも、ストーリーに強引さがなく、毎回すっと物語の世界に惹きこまれます。

 受けのことが大好きな攻めと、攻めより一回り以上年上の受けのお話。
 冷たくあしらわれてもめげずに頑張る高宮が可愛くて、つい、頑張れ!と応援したくなります。
 一方の片山さんは…、まあ一回り以上年上だし、攻めを子どもの頃から知ってるし、逃げたくなる気持ちもよくわかります。

 …

1

猫背が伸びたら コミック

大島かもめ 

ネガティブ思考のイケメン

ノンケ×ゲイ

日仏ハーフで高身長&イケメンだけど、容姿のことを幼い頃から言われ続けてきて卑下する癖がついている譲二と、譲二がノンケだと判っていても屈託無く、積極的に近づいてくるゲイの悠。
譲二もそんな悠と一緒にいるのが居心地良くなるのだけど、社交的で誰にでも人当たり良く接する悠を見て、自分も彼を取り巻くその他大勢に過ぎなくのか…とネガティブ思考に落ち込みます。
そしてそんなネガティブ回路…

3

恋ときどき、焼きサバ定食 コミック

大島かもめ 

食べることとやることはどっかで繋がっているような気がする

唐突ですが、
『完璧な人』に恋することが出来ますか?
あまり私の廻りにそういう人がいないもので、実人生では経験がない訳なんですけれども、もし側にいたとしても私は無理なんじゃないかと思うのです。
でも、もしその人の『ダメさ』『弱さ』を垣間見ちゃったりしたら、イチコロで参ってしまうような気がします。普段見せている完璧さがデフォルトなのではなく、その人の努力や気遣いによって成り立っていることが解か…

5

陰と日向のボーダーライン コミック

大島かもめ 

現実的にはこんなに上手くはいかないのかな…

初読みの作家さん。シリアスっぽい表紙のものをあえて選んだのですが、思った以上にシリアスでした。

デキる上司を演じながら、仕事中、純朴な部下を脳内で犯している攻めは、最初はちょっと変態チックなキャラなのかと思っていたら、その部下と付き合い始めてから、どれだけ酷い仕打ちを受け入れてもらえるかで相手の愛情の深さを推し量る、という更にその歪さが垣間見えてきます。でも、それと並行して、攻めの育った…

5

陰と日向のボーダーライン コミック

大島かもめ 

萌えをすっ飛ばして、真面目に考えちゃった

長いことBLを読んでいると「作品の良し悪しと萌えは必ずしも正比例しない」ことを何度も思い知らされます。「萌え」って、本当に個人の経験によって発動したり抑えられたりするものだなぁ……

表題作は大変興味深く読ませていただきました。面白かったです。
読み進めるうちに「あ、これって心が動く前に、頭が考え込んじゃうタイプのヤツだ」と気づきました。
以下、あらすじではなく、お話のキモをネタバレします…

8

仕立て屋と坊ちゃん コミック

大島かもめ 

表紙が素敵

表紙に惹かれて読んだ一冊です。

もう高宮くんが健気で健気で。当たっても当たっても砕ける様に「がんばれー!」という気持ちになってしまいます。
対する片山さん、ツンデレ(デレ成分ごくわずか)なのも程があるというか、わかりにくすぎるというか…。年の差、立場の差…いろいろあって素直な態度を取りにくいのは分かりますが、結果として純情な青年を弄んでいるようなことになってしまっていて、むしろ大人としてど…

3

陰と日向のボーダーライン コミック

大島かもめ 

一冊で二度美味しい

大島さんのシリアス
でも、欲望解消のためのお相手とのアオカンシーンでは攻め様の引いちゃった感じに笑ってしまいました
表情筋が死んじゃってます でも、頭の中じゃいろいろ妄想したり悲しんだりしてます
受けくんが正反対に心の中がダダ漏れです
こんな屈折した人にはわかりやすいこんな人の方が受け入れやすいのかも
まっすぐに自分を思ってくれる恋人を得て、攻めさま心の雪が溶けますように

もう一つ…

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