稲荷家房之介さんのレビュー一覧

百日の薔薇(2) コミック

稲荷家房之介 

本当の意味での穢れとは何だろうか

 まだ終わりではないんですよね? もう10年以上も前の単行本なので望みは薄いかもしれませんが、明確に終わりと言われるまでは、続きが出るのを待っていたいなぁと思います。2巻では戦闘シーンがさらに多く、濃いものになっていましたが、それだけ殺伐とした世界だからこそ、クラウスとタキの太い絆が窺えるシーンがより美しく見えました。

 穢れたものにタキが触れられることを極端に忌む領民達。レイゼン家の人間は…

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百日の薔薇 コミック

稲荷家房之介 

戦場に咲く可憐な華

 こういう設定大好き!と興奮しながら読みました。硬質な美貌を持つ受けに献身的に仕えながらも、陰ではその身を抱いている攻め。タキが本当に繊細な美しさを持っていて、思わず見惚れてしまうシーンも多々ありました。彫りの深い西洋的な美しさもいいけれど、黒髪に黒い瞳という和の美しさもやはり捨てがたいなと心底思います。戦場では皆の士気を高めながら、屋敷に帰ればクラウスのなすがままに抱かれる日々を送るタキ。そのギ…

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眠りの森のノワール王 小説

秋山みち花  稲荷家房之介 

悪いのは呪いをかけた魔女のはずなのに…

2015年刊、リブレ小説アンソロジー『エロとじ♡悦』からの電子分冊版。
有名な童話が元になっているが、最初に読み終えた時はがっつりエロ度は低めかな?とは感じた。
主人公が美姫と見紛うばかりの王子さまで、長年眠っていた王さまも美形とあって、キラキラした登場人物好きな人の好みに当てはまるかとは思ったが…

それにしても王さまってば、100年もの眠りから目覚めて目の前に居た王子さまに一目惚れした…

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偽りの王子と黒鋼の騎士 小説

六青みつみ  稲荷家房之介 

読後感、もうひと押し欲しかった。

ボリュームを一切感じさせず、夢中になって最後まで読める一冊でした。
受けはとにかくモブレされるし、攻めは理不尽なほど受けに意地悪するし、ハラハラしっぱなしで続きが気になって一気に読みました。
途中、辛いこといっぱいあるのですが、最後は結ばれてハッピーエンドです。

ですが、攻めザマァがちょっと不足かなぁと思いました。

攻めはもうちょっと後悔して欲しかったし、もうちょっと反省して欲しか…

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玻璃の花 紅蓮の章 コミック

稲荷家房之介 

ラストまでドラマチック

下巻もよかったー
愛だよね。ちゃんとBLだった。
お互いを想い合う強い強い気持ちに感動しかありませんでした。

スイとイツの復讐に胸熱。
都を滅ぼすとか貴族を殺すとかそういう方法じゃなく、二人で普通に出会って生きていくこと……
それこそ、最高の復讐だよね。最高!
晴明の苦しさや淡い恋心?も明らかになり、それさえも昇華してしまうラストが素晴らしかった。

そして、やっと再会できたそ…

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玻璃の花 雪花の章 コミック

稲荷家房之介 

平安時代の歴史もの

めちゃくちゃ面白かった!
美しい表紙に惹かれて選びましたが、ここまでの歴史ものとは思いませんでした。
ちょっと難しいところもあります。

ただ、平安時代の藤原道長・頼通が活躍した時代の話だし、歴史の流れがわかっていれば落ち着いて読めると思います。
だって、歴史通りだとしたら道長は今後摂政となって政治の実権を握るわけだから、ここで滅ぼされるわけがない。
とすれば、主人公の道満とスイの運命…

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ザイオンの小枝 コミック

稲荷家房之介 

割礼跡

かわい先生の小説「蒼空の絆」を読んで、稲荷家先生の軍服作品を読みたくなってのこちらです笑
欲望に素直

◾︎ザイオンの小枝
ハーケンクロイツこそ描かないものの、ストレートにドイツとユダヤ人、小さなカットですが虐殺まで作品に織り込んでいる挑戦的な作品。
ショタで割礼に言及し、大人でその跡をガッツリ描写してくださるという…特殊性癖への訴えかけの強さ。

◾︎クリサリス
美しい。これぞ耽…

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蒼空の絆 小説

かわい有美子  稲荷家房之介 

損なわれない品

◾︎アルフレート×エーリヒ
かわい先生初です。
主従、年上敬語黒髪×潔癖高貴金髪美人、戦争末期と好きな要素オンパレードで、イラストは稲荷家先生…約束された大勝利しか見えない布陣に固められております。
恐れながら読むことだけは嫌だったので、2人が死なないかどうかは教えてもらいましたが。戦争モノ怖い…

戦争らしい描写は思いの外あっさりしていて、終盤のクーデターも激しくありません。軍人同士の…

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ザイオンの小枝 コミック

稲荷家房之介 

こんな愛し方もあるんだなぁ・・

人それぞれに、愛の表し方が有って、
事情があって、守る為に選んだ方法といっても、残虐な方法の愛し方の連続。
SM嗜好の人は、嬉しいかも。
でも私は、こういう描写は好きじゃない、紙面から臭気を想像できるのでキモチワルイ。

最後に、伯爵を救助隊に引き渡して、独り去る。
数年後に伯爵は、自分を助けた彼を探しに行く気持ちになる
。。という結末で、純愛ものだったんだなーと理解。
痛くないと…

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蒼空の絆 小説

かわい有美子  稲荷家房之介 

美しき主従愛

かわい先生の文章と稲荷家先生のイラストがぴったり合っていて、うっとりする一冊。優しくて寡黙な攻めが、片腕を失った受けに尽くしまくる姿にキュンとする。
受けは高貴な身分で、清廉潔白、ストイック。そのせいかなかなか恋愛モードにならなくて、前半はジリジリします。その分、はじめて体を重ねた時はやっと!という感じで、胸がいっぱいに…。受けがあることで過ちを犯そうとしたために、攻めはそのことを責めながら、と…

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