青井秋さんのレビュー一覧

春と知らずに俺たちは 小説

楢川えりか  青井秋 

「誰かを不幸にしても手に入れたい幸福」

【ネタバレありのあらすじ】
身内の縁に恵まれず育った風矢の幼い頃からの親友で兄貴分の大地。大地が風矢の妹と結婚するのは幸せな家族の形のはずなのに、微妙にボタンが掛け違ってしまう。果ては風矢の妹は、大地の運転する車の事故で亡くなってしまうのですが、そこで初めて明確に大地への気持ちが恋だと自覚する風矢。交通刑務所にいる大地との往復書簡の合間に回想が挟まる。

【感想】
手紙という独特の媒体を通…

5

百草の裏庭 コミック

青井秋 

曖昧さ

よくある人外物とは一線を画す始まり方で急速に惹かれました。本を貸してくれるあたりで、これ美女と野獣じゃないか?と気づく。野獣のように粗野で物騒な相手では無いけれど。むしろ知性と思いやりで溢れている。そんなわけで面白く読んでましたがここで終わっちゃうのか〜。他の収録作もそうですが、起承転ぐらいで終わって、結が無い印象。この曖昧さも作家さんの持ち味だとすればそうなのかもしれない。一貫した空気感がありま…

0

『無気力ヒーラーは逃れたい』ショートストーリーシート「リボン」 グッズ

初めての・・・

本品は『無気力ヒーラーは逃れたい』の
フェア店舗特典イラストカードになります。

表面は中扉モノクロイラストで
町に出たレオラムのお話です。

ギルドからの帰路にて
あるものに視線を奪われたレオラムは
服飾店の前で足を止めます。

護衛の1人に話しかけられ
窓から見えたそれから視線を離しても気になり
レオラムの視線の先にある物を認めた護衛に
先導されるように店に入ると・・…

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無気力ヒーラーは逃れたい 小説

Ayari  青井秋 

逃げたいのはなぜ????

今回は第二王子と勇者パーティの元治癒士のお話です。

聖女召還で勇者パーティの契約を終えた受様が
聖女召喚の立役者である攻様に囲い込まれるまで。

受様はある事情により
14歳の時からギルドに所属し治癒士として活躍しますが
報酬のよい契約を求めて渡り歩くことからあり
守銭奴ヒーラーと揶揄されます。

受様は後々不利になるとわかりつつも金が必要で
腕も良くて途切れることなくパー…

3

狼だけどいいですか? 小説

葵居ゆゆ  青井秋 

塩攻め、だよね 笑

発売から10年です。今、葵居先生にハマってるので、過去作掘ってる最中です。
で、読みました。

評価が厳しい理由…なるほど。
何故か。甘さ控えめなんです。
もう、攻めが塩。モフモフに期待するのは甘いイチャなのに、塩。純度100%の塩。

理由はある。攻めはトラウマ持ちで、孤独を抱えている。自制心の狼なので。
攻めで補給出来ないモフは、受けが飼っているワンコ7匹衆が補ってくれます。

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ステラリウム コミック

青井秋 

童話BL

青井先生作品初読みです。
透明感ある絵がきれいですね。
静謐な空気感が伝わってくるようです。

星をつくる工場が舞台。
なんてファンタジー。
童話BLと言っていいくらいの内容ですね。先生はおとぎ話と仰っているのか。わかる。
セリフ少なめで美しい絵で語られる。
悲しげなカナタに無垢なアル。
つい、かっこいいカナタとかわいいアルという見方をしてしまいますが。
カナタのぼっかりあいた…

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爪先に光路図 コミック

青井秋 

詩的な世界が素敵❤︎

教授ものをなんだか急に読みたくなって、
とても久しぶりに読みました。

菌類学者でも、変わってると言われて
人付き合いをしない博士と、
博士の助手アルバイトをすることになった
学生のおはなし。

学生もまた、マイペースな感じで
独特なんですよね。
実はモテちゃう博士は、色恋目的でくる
女子学生に辟易としていて
最初は無愛想にしていたんだけど

学びに対して真摯な姿勢をみ…

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百年結晶目録 コミック

青井秋 

青井秋先生が描く物語は本当に美しい

宝石をカリカリ食べる寂しげな男の子と、石研究者の物語。
食べた宝石によって瞳の色が変化するイーリス。
まさに瞳そのものが宝石です。
美しい種族なだけに残酷な経験をし、人も世界も諦めた心を研究者のベントが救います。

青井秋先生が描く物語は本当に美しい。
日常で荒んだ心が洗われます。
彼らが言葉を交わしたり、想いに耽る1秒1秒の時間の流れが伝わるページ構成で、読者もその世界を経験できま…

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ゴンドワナの眠り コミック

青井秋 

このたまらなさの名前を知らない

またまた素敵な表紙ですね。
青井秋さんの鉱石や魚のお話を思い出します。
簡単に言葉に出来ない、このじんわりする気持ちをどう表せばいいのでしょうか。

大切な思い出と再会と。
まさに灯台下暗しですね。

二人の気持ちが逸れたり追いついたり重なったり、それと深海魚?の目的と、素敵なお話でした。

誰も傷つけない優しくて不思議でじんわりきて美しくて。好きな作家さんと作品です。

眠…

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ステラリウム コミック

青井秋 

子供の頃に夢みた世界がここにある。

タイトルはstella(星)+arium(場所)で、星の場所……星の栽培地、という意味でしょうか。

そのタイトル通り、星の製造工場を舞台とする短編連作と、世界観のちがう読み切りが収録されています。

スト重傾向のあるCannaレーベルの作品ですが、ストーリーを楽しむというより、雰囲気や絵の美しさを楽しむ作品です。

宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』のような雰囲気があります。

きらきら…

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