小椋ムクさんのレビュー一覧

ナイショのシンメトリ 小説

佐々木禎子  小椋ムク 

双子ちゃんに癒されます

初読み作家さんです。1年半前に出会った、恋した相手との再会愛になります。片思いベテランくんの、切なくて可愛いお話です。

双子のお兄ちゃんの方の航は、ゲイで、好きな人と上手くいったためしがなくて、片思いのベテランです。そんな航が好きになったのは、弟の翔と同じ大学のイケメン俳優の櫂です。
翔の代わりに弟の大学に行った航は、櫂と仲良くなれるのですが、櫂は弟が好きだと気付いてしまうのです。

5

何度でもリフレイン 小説

安西リカ  小椋ムク 

なんでもない設定を読ませる力

ひねりも特になく、直球同級生再会もの。
前作「好きで、好きで」が初読みだった安西さんですが、
こういうなんでもない設定を、
丁寧な描写と文章で読ませるのはなかなかすごい。

大学一年の春に一目惚れのように出会い、
互いにどちらが自分かわらなくなるような特別で濃密な恋をして、
やがて破局、10年経って仕事を通じての再会。
かつて別れた理由は切なくてウルっとくるのだが、
その後はドラ…

9

何度でもリフレイン 小説

安西リカ  小椋ムク 

同級生もの

安西先生の作品を読むのは3作品目なのですが
安西リカ先生の萌えツボと私の萌えツボはドンピシャで
とにかく、今回も大好きな作品です。

大学の同期、辛い別れと過去、10年ぶりの再会、変わらない想い・・・
なんて素晴らしいシチュエーションなんでしょう。
もう、安西リカワールドにどっぷりはまってしまいました。

佳史とミチは大学の時付き合っていた。
お互い初めての恋で、手探りだった。

18

センチメンタルガーデンラバー コミック

小椋ムク 

ファンタジックラブ

可愛くて暖かい、短編集です。表題作はノラ猫と人間の、心温まるファンタジックラブです。

『センチメンタルガーデンラバー』
ノラ猫フジの可愛さと健気さにやられます。人間の時の、猫のような行動がおかしいです。好きな比呂を守ろうと、でも手は出さないと頑張っていた姿にキュンとなります。見知らぬ人間をフジだと気付いた比呂が、ノラ猫のフジを愛していた証のようで良かったです。

『アットホームホリデー…

2

恋する臆病者 小説

月村奎  小椋ムク 

羨ましいな

出版社に勤める地味サラリーマンが、憧れのスターから求愛されるというなんとも夢あふれるお話でした。
受けも攻めも性格が優しいのでほのぼのしています。
もどかしいじれじれもなく、すれ違いも痴話げんかにしか見えませんでした。
読み終わった感想は、幸せなバカップルを見た。という感じです。
「信頼と愛情で結ばれた相手と愛し合うのは、なんて幸福なことなのだろう」とありましたが、まさにそんな感じのお話で…

2

不謹慎で甘い残像 小説

崎谷はるひ  小椋ムク 

かっこいい……。

不機嫌シリーズ第三弾!惜しく寂しくも最終巻です…。

今回はね。ホントね。
颯生がかっこいいよぉぉ!

うん、かわいいんだけどね?
謙ちゃんの部屋から帰る寂しさ、謙ちゃんが帰って行く寂しさ。
寂しいと思うと同時に好きだな、と感じて。
あとちょっとだから、ちゃんと味わっとこう…なんて。
そうよね、謙ちゃん。かわいくて死ぬよね!

だけど今回謙ちゃん弱ってます。
そんな謙ちゃん…

3

不条理で甘い囁き 小説

崎谷はるひ  小椋ムク 

お嫁にいきなさい、謙ちゃん。

不機嫌シリーズ第二弾!

颯生の学生時代のアルバムをきっかけに颯生の昔のオトコが露呈して、そこから意地の張り合いのケンカが始まるんですが…うん、謙ちゃんって繊細だったんだねぇ。
颯生の一言から…ムスコさん、おっきしなくなってしまいましたー。
それによってケンカは深刻なものに。

そりゃあねぇ…事情知らない颯生にしたら、拒まれてホテルに一人置き去りされちゃあ傷つきますよね。颯生の性格なら…

1

不機嫌で甘い爪痕 小説

崎谷はるひ  小椋ムク 

新しい『はまりもの』

基本的にわんこ攻めはそんなに好きじゃなかったはずなのに…なによなんなの謙ちゃん!惚れちゃったじゃないのーーー!

ことの始まり。スマートではないマヌケさにいい意味で裏切られ、そこからぐぐぐっと引き込まれてしまったこのお話。

ダメだ謙ちゃんいいっ!颯生もいいっ!
基本わんこな謙ちゃんですが、暴走するのもまたオイシイです。男は結局野獣ってか。笑
颯生は颯生でツンデレ具合が半端ない。
恋…

5

雲とメレンゲの恋 小説

松前侑里  小椋ムク 

暖かで美味しそうなお話

松前さんは好きな作家さんですが、今回は凹凸がそこまでない割と平坦なお話だった気がします。

人気漫画家とそのアシスタント(といっても家事全般の)のお話。
主人公は大人しめの癒し系で、「ご飯をつくる」事が主なお仕事のため、最初から最後まで家庭的でほのぼのした雰囲気のお話でした。

主人公はゲイでのため「誰かを好きになる」という事に意識して歯止めをかけています。けれどそれがそこまで重い制約に…

0

愛はね、 小説

樋口美沙緒  小椋ムク 

望の成長に感無量

途中までは正直、望の余りのダメんずっぷりにイライラしました。これって所謂DV被害者の共依存よね、なんて思いながら読んでいましたが、後半の望の感情の変化にぐいぐい引き込まれました。
心の内にある寂しさの穴、求めるばかりで周囲から既に与えられていた愛情に気づいていなかったこと、家族との関係の修復。様々な過程を経て成長してゆく望が後半になるにつれどんどん愛おしく思えました。
王道BL的な『ずっと幼馴…

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