チル76
1巻の中に10章以上収録されているにも関わらず、どの章も余韻を残してくれて、1つひとつが愛おしくどこか哀しかったり切なかったりする物語で、世界の雰囲気も異なっていて、ARUKU先生の無尽蔵の頭の中を覗いてみたいなぁと思わずにはいられません。絵本のようであり、大人向けの映画のようであり、どこまでも愛の物語であり。
今回はピアニストとバイオリニスト、女工、秋の女王の話がお気に入りです。護堂の…
いきいき描かれたであろうARUKU先生の熱量は1巻から変わらず感じることができました。ずっと先の読めない展開で、章が変われば羽繕たちが訪れる世界も変わり、毎回雰囲気も変わる。頭で理解しようとするより、羽繕たちと共にひたすら心で感じるままに読み進めていくべき物語なんだと思います。この旅の行き着く先がどこなのかはさっぱりですが、1つ試練を乗り越えるたびに宝物のように羽繕の心に蓄積されていく新たな考え…