ARUKU さんのレビュー一覧

明日屋商い繁盛 2 コミック

ARUKU  

心の本棚に並び続ける作品

私がaruku先生を大好きになったきっかけとなる作品がこの『明日屋商い繁盛』です。
1巻も素晴らしい。しかし2巻はそこから急転直下、ガラリと展開が変わるのですが、それがまたこれまでの流れを内包してより凄まじいものとなっているのがもうただ一言、天晴れです。

ちぐはぐ感や読者を置いてけぼりにすることなく、この難しいお話を描きあげるaruku先生のストーリーテラーっぷりに酔いしれることができます…

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嫌い、大嫌い、愛してる。 コミック

ARUKU  

作者からキャラへの容赦が皆無

読み終わるとどっと疲れを感じる作品でした。とても長い物語を読んだ後みたいで、コミックス一冊分なんて信じられません。特に断章後、ページ数にしたら1/5にも満たないはずなのに、心に刺さる要素が詰まりすぎてました。
ゲス上司と不憫受け。田舎で病気の母親を養わなきゃいけない奏の閉塞感と孤独が辛いです。あばらの浮き出た体を見るのもしんどい。奏との日々は過去回想の形で見せられるんですが、ただでさえキツイ内容…

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猿喰山疑獄事件 コミック

ARUKU  

ラストのことしか考えられない

タイトルが気になって。でもこれは気軽に手に取って良かったの?と心配になる作品でした。絵のせいなのか、キャラの機微が全然分からない…ずっと不気味な雰囲気が漂ってるんですけど、出そうとして出る感じの不気味さじゃないんです。目が怖いので勝手に読み手の私がそう感じてるだけかも…。けれどもあのラストシーンを見たら、ずっと流れてた不気味さが全て昇華された感覚になってしまって、訳が分かりませんでした。
結末は…

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昨日、君が死んだ。 1 コミック

ARUKU  

凄すぎて呆然としてしまった

ARUKU先生は中毒性があると友人から何度も言い聞かされてきたので、なんだか手を出すのが怖くて避けてきてしまったのですが、ちるちるで作品を探していく中で偶然今作に当たって、なんとなく手に取って見ることにしました。

読後、ARUKUワールドに一瞬で引き込まれてしまいました。なんだこの吸引力は。

普段はあらすじやレビューを確認してから読むのですが、なんでか今作だけは何も読まずに読み始めるこ…

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明日屋商い繁盛 2 コミック

ARUKU  

伏線回収のラスト

1巻に比べてBL要素多めだった気がします。どれも切ないですが、その分読み応えがありました。特に編集者の鷲尾と新人漫画家の柿崎は普通にBLですし、むしろキッカと秋緒よりもそれっぽくて好きです。次こそはくっついてほしい!

そして、何よりラストが良かったです。キッカとは?天宮とは?というのは誰もが気になるところだったと思いますが、その問いに丁寧に答えるラストです。また、悲しい死を経験した人も来世で…

1

ほんとは好きだ コミック

ARUKU  

Kってそういう意味だったのか・・!

ARUKU先生の作品は泣けると「答えて姐さん Q&A」で書かれていたので、片っ端から購入して読んでいます。そして一番最初に読んだのがこの作品なのですが、泣けるというより驚きました。導入からラストまで流れるように進むので無駄がないのにボリュームがある。すごいですね・・。

内容としては全て持ってる北条に何も持っていない柾が見初められて、ある種シンデレラストーリー的に進むのですが、悪いやつ…

1

発熱バスルーム コミック

ARUKU  

人を愛せる強さ

 甘さとシリアスとエロがそれぞれバランス良く詰まった作品でした。ARUKU先生といえば痛々しい展開、という方程式があるかと思いますが、本作は少なくとも私が今までに読んだ先生の作品の中では甘さは多めに感じました。マナトは見晴を軟禁ではなくしっかり監禁していてレイプもしたけれど、全身全霊で見晴に尽くしたい、見晴をあらゆる危険や汚れから守りたいというスタンスは終始徹底していて、暴力や暴言などがなかったか…

3

ハスネサイコロジー コミック

ARUKU  

とっても可愛らしいお話

表紙から受ける印象通り、とても可愛いお話です。ほのぼのしていて何回も読み返しました。

受けが乙女でかわいい。敵(?)の女性二人が事件が終わった後、良い意味で豹変していて面白い(笑)
ただ可愛いだけでなく、切なくて涙が出るようなことも終盤にあり、最後まで飽きません。ラストの終わり方や余韻もすばらしかったです。ラストの藤原の弁護士っぽいセリフも効いていました。

個人的に、カウンセラーが蓮…

4

画家と音楽家 コミック

  ARUKU  

心に残る短編集

物悲しいお話がほとんどですが、コミカルな掌編も二つあります。どれも読みごたえがありました。

「地上で最も美しい生き物」が一番好きです。
ごんぎつねを思い起こさせますが、お話の内容は別物です。何度読んでもラストで涙が出ました。
主人公は耳が聞こえないのですが、読唇術の描写が秀逸だと思いました。背景や田舎の町の冷たい描写がとても良かったです。

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極東追憶博物館 コミック

ARUKU  

表題作がすばらしい

他の短編はどれも個人的にピンとこなかったのですが、表題作がとても良くて何度も読み返しました。
表題作のみに単行本一冊のお金を払っていいくらいです。

欲を言えば、この二人がこの後どうなるのか、とか、もっと長い物語で読みたかったのですが、この長さだからこそ、物語が引き締まっていて心惹かれるのかもしれません。

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