凪良ゆうさんのレビュー一覧

365+1 小説

凪良ゆう  湖水きよ 

遠恋のダメな見本

凪良さんの作品で面白くなかったものはあるかなあ。いや、ない。(反語)
地方の高校から専学へ一緒に進み、スタイリストとヘアメイクを目指す二人。
高校時代の淡い恋愛の始まりにはときめかされたし、遠恋になってうまくいかなくなったときはそれぞれの視点から読ませてもらえて、どちらにも感情移入することができた。
しかし綾野のお母さん。母親として違和感は拭えなかったあなあ。
もうちょっと子供のことを考え…

5

天涯行き 小説

凪良ゆう  高久尚子 

悲しみの先に光が射す様な・・・

みなさん書かれているように、確かに重く暗いイメージがある
シリアスもののように感じますが
それ以上に、人間として考えさせられるという意味で深いストーリーだと思いました。
内容が、殺人未遂、逃亡、近親相姦、家庭崩壊、浮気、、裏切り、自殺・・など
どれをとってもマイナスなイメージしかわかないワードばかりが
このお話にはてんこ盛りで、どう考えても暗いのですが
高知と遠召が二人で過ごした日々は…

2

恋愛前夜(2) 求愛前夜 小説

凪良ゆう  穂波ゆきね 

男前で純粋で

なんて男気のある方、ヤコ先生。
小説なんで声は聞こえないけど、なんだかどすの利いた声が聞こえそうな
そんな錯覚に落ちるほど、思いきりが良く男前。
だけどやっぱり乙女なところは変わらない。
落ちるときはとことん落ちて、浮上するまで時間もかかるけど
自分の中で納得すると、すいすいと浮き上がってきて
スパッと竹を割ったような・・・とはまさにこのこと。
貢藤の悩みも気持ちも、ぜんぶわかってい…

3

未完成 小説

凪良ゆう  草間さかえ 

先生から珪へ・・・

先生と生徒、そういってしまえば簡単ですが
中身はとても繊細で、同性同士の恋愛のそして立場の違うものの辛さや
それを乗り越えた時の喜びが、等身大の高校生から青年の心をそのまま覗いたような
そんなストーリーでした。

高校生の頃の瀬名は、家庭環境もあってか決して『良い子』とは呼べない生徒。
教師と言う立場で瀬名を見ていた阿南ですが
本人の言葉にもあるように、「いつの間にか」恋に堕ちてた。…

5

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

恋愛だけでなく奥が深い・・・

BLと言っても、ちょっと犯罪がらみの考えさせられる内容でした。
たしかに蓮は詐欺師で決して褒められたことではないのだけど
それまでの生い立ちを知ると、蓮ばかりを攻められないとちょっとだけ思ったり。
みなさんレビューで書かれていますが、タイトルがいいですね。
積み木という言葉でいろいろな発想が生まれる。
単純に考えればこどものおもちゃなのに、すごく意味深い。
「恋愛詐欺師」よりいいと思い…

4

散る散る、満ちる(文庫) 小説

凪良ゆう  海老原由里 

月並みだけど・・・

切ない・・・切な過ぎる・・・

ハルのもってるすべてが切なくて、涙なしでは読めません。
世間でいうところの『貧乏くじ』を自ら率先して引いちゃうタイプ。
幼い頃から、ずいぶん辛い思いしてきたのだから
そろそろ自分の幸せを、他人を蹴落としてでも手に入れてもいいころなのに
それができない、他人のことを先に優先してしまうところが
ハルのいいところなんでしょうね。
そんなハルを近くでずっと見…

5

恋愛前夜 小説

凪良ゆう  穂波ゆきね 

幼なじみって・・・

小学生の時から大人になるまでの長い期間の二人を描いた作品。
ただの恋愛ではなく、その中にいろいろなテーマが隠されていて
それは決して綺麗なものだけでなく、離婚、いじめ、虐待など
かなり突っ込んだ内容にもなっていました。

辛い時期を乗り越えてきた二人にとって
気持ちが交わるには少し時間がかかったし
その間には、いろいろな問題も山ほどあって
大好きな人が手の届きそうな場所にいても、ど…

7

全ての恋は病から 小説

凪良ゆう  車折まゆ 

アイス食べたい・・・

エイタアイス、無性に食べたい・・・
読み終わって最初の感想。

汚部屋というのはありそうだけど、モフモフ病は予想外でいいよねぇ~
人は見かけによらない・・というのを実感させてくれるお話。
一見真面目に見える普通の男夏市と、一見クールでイケメンもてもての椎名。
普段は、椎名のために尽くすだけ尽くしてホントに健気でワンコな夏市だし
椎名は椎名で、いつもは俺様的なでかい態度で夏市を見下ろし…

2

365+1 小説

凪良ゆう  湖水きよ 

リアルさが消えたような…

あらすじにも「道を違えたことですれ違い始めるふたり。」とあり、
受けの綾野がいかにも鄙びた美容院で働くシーンから始まるので
「鬱々するのかなー」となかなか読み続ける気にならず、ほうっていました。

最初のウツ進行を乗り越えたら一気に読めました。読みやすかったです。

学生時代は恋愛関係にあった二人が、
一方は東京でスタイリストとして働く自分に見栄を張り、一方(受け)は地方にいてオバサ…

5

お菓子の家~un petit nid~ 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

素直にすごく良かった

『夜明けには優しいキスを』のスピンオフ。
できれば続けて読もうと改めて読み返しました。

何度読んでも、いい。
男気のある阿木。生き方がカッコいい。
決して幸せとは言えない生い立ちや、やくざという世界にいたこと
自分の気の緩みから、大切な仲間の命が消えたこと・・・
たくさんの苦しいことや辛いことを、顔に出さず
いつも加瀬のことを心配し、優しい阿木。

前作からのあの乱暴者の加瀬…

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