朝丘戻さんのレビュー一覧

あめの帰るところ 小説

朝丘戻  テクノサマタ 

あめの帰りを待つ男のお話。

もっと自分がぴゅあ〜だった頃に読みたかったなぁと思いました。こんなに相手が好きで好きで、その人だけがこの世の全てみたくなっちゃうような恋って本当にあるのかな〜、とか、そんな人に出会ってみたいわぁ、なんてまだ夢を見ていられた頃にでも。

…といいつつ、それから随分年月が経ってしまったけれど、このお話にいつのまにか入り込んで最後まで楽しめてしまった自分に、まだそんなオトメな部分があったのかと少し引…

3

ドラマ 小説

朝丘戻  麻生ミツ晃 

二人のラブストーリーの前編

やっぱりBLはハッピーエンドじゃなくちゃイヤだなーと改めて思った作品でした。
いろいろあっても最後は結ばれて幸せに暮らしましたとさ…の『いろいろ』の部分が痛かったり辛かったり傷ついたりしても、障害を乗り越えてあるいは成長して二人で生きていく道を模索しこれから何かあっても二人なら解決していけると思わせるような話に惹かれます。

拓人にとってモデルはバイト感覚の軽い気持ちのようでいたけれど、ドラ…

0

星を泳ぐサカナ 小説

朝丘戻  葛西リカコ 

愛を知らない孤独な王子様が愛を知る

いつもの朝丘戻作品。
個人的な印象として朝丘さんといえば、ふんわりとして捉え所のない不思議な人とそれを理解できなくてジレたりうろうろぐるぐるする相手との掛け合いや彼らの変化していく過程が面白いと思います。

多数のセフレと刹那的な付き合いを続けている本田。
性欲はあるけど恋愛欲はないという恋愛相手には向かない大人です。
一方真面目で優等生な優太郎。
初心で世間ずれしていないかわいい普通…

0

あめの帰るところ 小説

朝丘戻  テクノサマタ 

好きで好きであふれだす涙

ふわふわした独特の空気感があるお話でした。

あめちゃんのことが大好きで大好きで仕方がない先生。
その執着は普通で考えたらちょっと怖いのですが、天然な能登先生だからかまったく嫌な感じがしません。

あめちゃんも素直で優しくて、照れてすぐ赤くなっちゃうところなんか本当に可愛らしいです。
この二人はずーっとこんな感じにお互いを思いあっていくんだろうなと思っていました。

それなのに、あ…

5

ふたりのはなし。 小説

朝丘戻  井上ナヲ 

2冊並べてどうぞ

【きみのはなし、】からの続きになってます。
恋人になってからの飛馬と海東の話で、高校時代のエピソードとか同棲するようになったエピソードだとか、盛りだくさんな内容。
前回は海東が飛馬を好きで好きで好きで好きで好きで……みたいな報われないひたすら一方通行のような話でしたが、今回は恋愛感情に気づいた飛馬が、海東を好きで好きで好きで好きで好きで、な話。

となれば相思相愛でめでたしめでたしになりそ…

2

きみのはなし、 小説

朝丘戻  井上ナヲ 

純度の高い話

話は地味だし、日常がただひたすら描かれていくだけで、山も谷もナシ。
淡々と高校の同級生だったふたりが社会人になって、仕事相手になって、なんとなく繋がり続けてる日常です。
それなのに読後感はなんともいえない。
せつない。胸がきゅーっと苦しくなる。

海東が飛馬を想う気持ちが、痛いほどせつなくてやるせない。
キレイな涙、キレイな言葉、キレイな景色、キレイな人間関係、キレイ
な主人公に、キ…

1

青に沈む庭 小説

朝丘戻  山田シロ 

え?そっちだったの!?

全体を通して、恋愛というよりは家族愛がテーマ。
家庭に恵まれなかった逸人と、家庭に恵まれてる一。
対照的なふたりですが、この家族愛がたまらなく切ないです。
なんといっても、脇キャラの女性陣が素敵。
桃色部分はきわめて少ないですが、逸人のセリフに激しく萌えました。

優しくするけど、手加減はしないよ

ヘタレだと思ってたら、とんでもない猛獣だった、みたいな。
個人的には絶対に逸人が…

1

カラスとの過ごし方 小説

朝丘戻  麻生ミツ晃 

前半と後半で評価が真逆になる

※辛口注意※
リンク作の【晴れの雨。】を読んでない方は盛大にネタバレしてますのでご注意下さい。

自分の中で評価をどうするかグラグラと揺れました。
結果的に神にしましたが、これは同時収録されている後半の【ヒカル】に対してであり、表題作への個人的評価はしゅみじゃないどころかゼロでも良いと思ったくらい。
実際とても評価の分かれる作品ではありますが【ヒカル】に登場する光久が主役である【晴れの雨…

3

晴れの雨。 小説

朝丘戻  せのおあき 

ラストが泣けて泣けて

爽やかな絵柄と爽やかなタイトル、そして爽やかなコバルトからですが、意外とドロドロなネタ。
なのに読み口は爽やかな不思議テイストな作品。

でもね、あらすじでネタバレ大盤振る舞いしすぎです。
序盤からすでにラストが予想出来てしまうような話なんですが、予想出来てしまうが故に、救いやどんでん返しを期待して読んでしまう。
けれども救いもどんでん返しもなく、どうしようもない時の流れが、まだまだ若く…

1

猫のためいき。 小説

朝丘戻  井上ナヲ 

宇宙人の恋愛を読んでいる気分

朝丘さん大好きなんですが、作品によって極端に評価が分かれます。
今回は全然萌えない方でした。
いやいや、読み進めたら凄く萌える展開が待ってるかもしれない!
と言い聞かせるものの、結構読み進めるのが苦痛で、文字を追うのがしんどかったです。4日間で何とか250ページを読破。

一番の原因は攻の志郎。この人の性格にイラっとして感情移入が出来ません。
この辺を受け入れられるかどうかで、評価が決…

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