竹美家ららさんのレビュー一覧

雪よ林檎の香のごとく 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

この白々しさはどこからくるのか…

小説はいつも決まった作家さんのものしか読まないので、久々に新規開拓!と思って手にした作品。
ということで、この作品を読んだ当時、この作家さんとは初対面でした。
評価の高い作家さんだし、表紙も切なさを醸した雰囲気のものだったので、期待とともにわくわくしながら読みました。

が、しかし結論からいうと相性がとっても悪かったようで、かなり苦手でした…。
会話、シナリオ、キャラ設定、すべてにおいて…

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ア・プレイス・イン・ザ・サン コミック

竹美家らら 

ふわふわしている

 「トッピング・ボーイズ」

 いつも女の子と長く続かないヒロスエと、その友達のゆーすけのお話です。二人は幼なじみで同じ、調理の専門学校に通っていますが、ゆーすけはヒロスエが誰とでも相性がいい、まるでパスタのような人間、「誰もが食欲をそそられる」と気づいているのです。昔からヒロスエのことが好きなゆーすけは、彼の「いつものやつ」のポジションを狙います。

 ゆーすけのひとつにできなくても、定…

1

ちょうちょ結び 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

今も、昔も、変わらず夢中

『雪よ林檎の香のごとく』同人誌11冊目。
クラフト紙のナチュラルな柔らかさと、少しはだけて胸が見えそうな着方をしている桂の着物姿のミスマッチ感に、思わず頬を覆ってしまいました。
どきどきする! 桂の流し目にどきどきします!


育てて育った、穏やかな愛情。
熱量が半端じゃなく、何もかもが必死できらめいて息苦しくて目がチカチカしたような愛情とは違う、今の志緒の心。
好きの度合いが減った…

4

Summer Tune 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

守るべきもの、守りたいもの

『雪よ林檎の香のごとく』同人誌10冊目。
このシリーズの同人誌も、いよいよ2桁の大台。続いてくれている事が嬉しいな、と、じわりじわり感じます。

もし。
もし大事な人が、盗撮されたかもしれない状況だったら――?
決して穏やかではない出来事が、志緒の大切な妹と幼馴染に降りかかります。
何も考えずに無鉄砲に挑む姿は、一見男らしく見えもしますが、実際はとても危険で怖くて真似できない。
そし…

3

my name is Red 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

赤にまつわるエトセトラ

『雪よ林檎の香のごとく』同人誌9冊目。

今回は、「赤」という色の縛りでのショートストーリーが4作。
・誕生日プレゼントは大人の「証明」。内容は高校の校外学習の回想がメインの『ヴァーミリオン』
・気が退けるほど赤く染まったアレ。食べられない人と食べてしまう人、人それぞれの『カーマイン、クリムゾン』
・ナナカマドのえぐみと渋味はなくてはならないものだった『スカーレット』
・赤いというより…

2

春情終夜 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

いつの間にか学ぶ生と別れ

『雪よ林檎の香のごとく』同人誌8冊目。
前回の「Sturday night Paralysis」の続きになります(こちら単独で読まれても大丈夫です)。

幼稚園児の、志緒の妹・美夏。
彼女の成長をとてつもなく感じられるストーリー。
それと同時に、志緒本人が自分の(良し悪しは抜きとして)成長も痛感する瞬間もそこに埋め込まれていました。

しかし。
駄々をこねて猫を飼いたいと言い張る美…

2

Saturday night paralysis 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

甘い麻痺

『雪よ林檎の香のごとく』同人誌7冊目。

志緒が、成人式を迎えました。
ただこれだけの事なんだけれどなー…何だか目頭が熱くなる自分が居る。

桂の腕が麻痺。
ずっと腕枕していたから?それしか考えられない。
煙草の火をつけるにしても、財布から小銭を出すにしても、不便極まりないじゃないか。
俺のせいで。
そんな志緒の考えを、桂は嫌がります。

遠ざけたいくらいって言葉に他意はなか…

3

感情教育 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

たまらなく高ぶる


『雪よ林檎の香のごとく』同人誌6冊目。
志緒が高校生のときのお話。


夕方の電車で、男子が女子に、痴漢に遭う。
そんな話を志緒が桂に話した数日後、志緒本人が当事者となります。

その女子が通う高校に乗り込む志緒。
駆けつける桂。
そして、保護者として訪れる志緒の父。

一生徒というより、誰よりも特別な志緒を守る為に、良くはない私情を思い切り挟んだ桂の姿は志緒の目…

2

ランデブー 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

同じ目線で見ていても

『雪よ林檎の香のごとく』同人誌5冊目。
沖縄で落ち合う二人のお話。

家族旅行の志緒と、職場の慰安旅行の桂。
偶然にもお互いの日程と場所が丸被りで、1日だけ、一緒に過ごします。
ただそれだけの設定でもキュンと来ちゃう。
静かにコッソリと、人目を盗んで二人で蜜な時間を……と考えると、正にタイトル通り。「ランデブー」以外の言葉が思いつきません。

沖縄に行った事のない私にも、一穂さんの…

2

雪よ林檎の香のごとく 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

一穂さんらしさがつまった作品

これは良かったです。
さわやかさが詰まっていた。

ノンケ同士なのに簡単にその境界線を越えている所が気になるといえばなりますが、
処女作でこれだけ「らしさ」を詰め込んでいることが良いと思います。

文章も読みやすいところが良かったです。
私はこの作品が一穂さんの作品初読みで、
そしてこの作品から一穂さんに注目するようになりました。

で、
いろいろな作品が出ているんですが、

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