竹美家ららさんのレビュー一覧

ふったらどしゃぶり When it rains, it pours 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

BL作品に相応しくない人物さえ出てこなければ…

この作品の評価は難しいですねー。
「神」と「シュミじゃない」が混在している感じなんですよ。
迷った挙句、中間ということで「萌」。
でもなー、「萌」って評価じゃない気がするんだけどなー。

序盤~中盤は、かおり(女性)がめっちゃ重要人物すぎて、
「BL作品に女がめっちゃ関連して、性欲対象になってるなんてキモい」
とか思いました。

けど、中盤以降は…ごにょごにょ……。
詳しくは、…

10

イエスかノーか半分か 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

二重人格

丸ごと一冊がひとつのストーリーでした。

面白かったですね~。
あまりの口の悪さに、笑いが出る出る・・・。
そして、作品自体もジメジメしているところが一つもなく
さっぱりと読める。
爽快感がある作品だな~と感じました。

そして、潮の懐の広さといったら素晴らしいですね。
これだけ悪態を付く人間に対して
どうして優しくなれるんだ!?と思うけど
確かに、最初に遭遇したのがその人格…

3

雪よ林檎の香のごとく 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

萌えのスイッチは何処だ。

CDを先に聴きました。
ちなみにCDの評価は「萌」。
背景の静かなピアノ音を評価しての「萌」評価でした。

そして原作は……
読んだときはCDと同じく「萌」かな?
うーん、でも背景音がないだけちょっと劣るし…。
どしよ、どしよ、と思ってたのですが、
時間をおいて再度読み返したら、
うーん、やっぱ「中立かな」と思ってしまいました。
スンマセン。

--------------…

9

しもべと犬 小説

玄上八絹  竹美家らら 

愛情のすれ違い

すれ違いのある意味王道とも言える組み合わせ。
ご主人さまと犬と呼べるような関係ですが、設定はもっと複雑です。

「犬」と呼ばれる人工の生き物である信乃と、非公式に存在する警察部署に所属する刑事・智重。
信乃の忠誠心はまさしく犬と呼べるもので、智重のためなら死もいといません。
それ以上に読んでいて悲しいのは、信乃が自分を「替えがきく」生き物として最下層だと思っている事。

けれど感情が…

3

イエスかノーか半分か 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

サイテー野郎がふたり(後半注意!)

冒頭から痛快でした。
私小説というのは苦手なんですが、これは凄く良い!
「そのまま進撃してしまえええ!」って感じでした。

心の中で声を発している主人公である計(受け)の言葉は凄まじい!
何という上から目線。
周囲や相手をこけおろしています。
「この愚民ども」って言葉は凄いですね(笑)
それをにっこりと笑い、
「いい子ちゃん」の仮面を被ってやりすごす計…。
これは笑い転げそうに…

10

イエスかノーか半分か 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

愛すべきON/OFFアナ

一穂先生の作品は、わんわん泣ける描写やぐわわっと胸を突き刺すように萌え悶えるエピソードよりも、どこかほっとする展開と思わず付箋をつけたくなるような小さな掛け合いが光るので大好きです。

今回一番涙腺にぐっと来たのは前半のアクセント辞書のエピソードだったのですが、ここ以外でも印象的な部分が萌えたり泣けたりする重要なシーンだけではなくて、ちょっとしたやりとりや地の文の中のさりげない一節でとてもぐっ…

14

なんにもいらない 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

ほっこりとした読後感

本編『イエスかノーか半分か』も個人的に大好きな作品ですが、こちらはさらに上をいきます。すっごくすっごく良かった!

相変わらず計の心の中での毒舌は絶好調だし、潮との夫婦漫才なテンポ良い会話も面白い。もちろんエロもあります。さらに今回は計の両親も絡んできて、笑いあり切なさあり感動ありです。2段組構成でボリュームもあり。

『オールアイニード』
季節はクリスマス、テレビ局の特別イベントとして…

7

茨姫は犬の夢を見るか 小説

玄上八絹  竹美家らら 

読む人はかなり選ぶ

以前、某誌の編集さんがおっしゃってました。少年漫画なら1巻まるごと延々アクションシーンもアリだけど、少女漫画でそれは許されないと。随所にこまごまと情景や心理描写etc.を挟んでやらないと、読者に飽きられてしまうのだそう。ではBL小説ではどうなのか? やっぱ読者の大部分が女性だと、ラブ1アクション9みたいな配分では少々厳しいかな、一般受け、という点では。 

 わたし自身は結構ノリノリで読みま…

1

しもべと犬 小説

玄上八絹  竹美家らら 

愛が栄養

久々に号泣してしまいました・・・かなり恥ずかしい。それも泣きのスイッチが入ったのがかなり変則的で、おさらいのつもりで2度目に読んだ時だったので自分でもびっくりしました。多分1度目は、とにかく結末が知りたくて先へ先へと急いだので、登場人物それぞれのの微細な心の動きを掬い上げてシンクロするまでに至らなかったのでしょう。独特の文体の癖になじむまで多少もたついたというのもありますが。

 主人公は警…

4

茨姫は犬の夢を見るか 小説

玄上八絹  竹美家らら 

SM要素ありです

『犬』シリーズ、二作目になります。
ただわたしは、一→三→四巻と読み、こちらの作品は飛ばしておりました。
それはひとえに攻めキャラのSM仕様のせいで。
三作目と四作目はちょっと舞台が違うので大丈夫なのですが、こちらは前作も読まれてからの方が良いですね。
ちなみに四冊の中で、一番萌えよりも戦闘シーンが多いように思います。

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攻めは外国で傭兵…

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