雪舟薫さんのレビュー一覧

月と茉莉花 ~羞花閉月~ 小説

佐倉朱里  雪舟薫 

美しい世界観を楽しむ、べし。

雪舟先生の挿絵も麗しく、名作の誉れの高い古い作品の文庫化、
その二巻目。
旧版は未読、この文庫化で初めて読んでおります。

          ※   ※   ※

風情のある中華風の世界観の中、
太陽のように強くエネルギーを持った新興の琰国の王子と
琰に滅ぼされた歴史ある湘の国の盲目の公子の恋。
前巻で互いの気持ちは確かめあって、その後の二人。

故国では亡き者のように扱わ…

3

手折られた青い百合 歓楽の都 小説

駒崎優  雪舟薫 

挿絵が麗しい

作者様はBLを断固否定しておられますが・・・BLだと思う自分がいます。
でもちるちるの分類はBLになっているんですね。
一時期「非BL」扱いになっていたような気もするのですが。

事件の方は・・・あっさりと進んでいきますねー謎解きみたいな推理っぽいのあるのかなって思ってたんですが、少し期待が外れました^^:
でも雰囲気は好きです。
友達に最新刊まで借りたので全部読もうとは思いますが・・…

0

月と茉莉花~月に歩す~ 小説

佐倉朱里  雪舟薫 

賛否評論でしょうけど私は好き

シリーズ完結編です。
前回中だるみ感のあったシリーズですが、完結編ということで、中華風王朝物としては避けられない嫁取り問題勃発。
3つの短編から成ってますが、最初は月心が初出仕してケチないじめと向き合い成長する姿、2つめが甘々ちゅっちゅないつものバカップル、そして最後が嫁取り問題です。

普通王朝ファンタジーBLの定石といえば、受を王妃にしてしまう、という展開、もしくは王位を譲って駆け落ち…

2

月と茉莉花~羞花閉月~ 小説

佐倉朱里  雪舟薫 

バカップルを俯瞰して楽しむ

3部作の2作目です。
無事に結ばれた二人がどんな展開を見せるのか、と楽しみに読み始めましたら、のっけから月心の元服問題が。
20過ぎての元服ってのもどうかと思うんですが、色々と骨を折って準備を進める大牙や周囲を余所に、月心が直前になって

『やっぱり元服いや! やらないもん!』(意訳)

と言いだし、散々周囲を振り回したあげくにただの本人の勘違い、お互いの言葉のすれ違いでしたー、とまぁ…

0

月と茉莉花 小説

佐倉朱里  雪舟薫 

読み応えたっぷりなデビュー作

長いことあたためてた積読本。
暖めすぎて孵化して独り立ちしたくらいの期間が……。
3部作の1作目ということで、中華風世界観となってます。
で、亡国の王子が自国を滅ぼした国に……って、あれ??
何だかこの設定もの凄い既視感。
と思ったら、この作品の前に読んだお話がそんな設定だったもので、またこれ系かと若干辟易しつつ読み始めたら、これがなんとまぁ、当たりで嬉しかったです。

盲目の受・月…

0

FLESH&BLOOD(1) 小説

松岡なつき  雪舟薫 

これは東郷海斗の成長物語

タイトルの通り、序盤で海斗の我が侭さや、カッとなる性格にイラッとしてしまい読まなくなってしまうのは絶対もったいないです。

商社の支社長という親を持ち、何不自由なく生活してきた甘ったれな男の子にしては、結構常識人な一面もあります。
16世紀に飛ばされ、何度も死んでもおかしくない場面に晒されながら、自分の甘さを痛感し成長していく海斗と、血縁とは関係なく愛と信頼を教えてくれた、海の兄弟たちの心に…

6

月と茉莉花 小説

佐倉朱里  雪舟薫 

美しい物語

是非続編を書いて頂きたいと思っている『緋色の海賊』の作者
佐倉朱里先生の名作と言われる作品の文庫化、
しかも挿絵が雪舟薫先生とくれば、これは読まずにはおられまい!

中華風の世界観の作品。
新興の琰国により滅ぼされた湘の国。
王族は総て根絶やしにされた中、廃嫡されひっそりと生きてきた月心は
その貴重な蔵書を伝える為に琰に引き取られる。
盲目の月心と、琰国太子大牙の触れ合いと芽生える…

5

フリージング アイ 小説

華藤えれな  雪舟薫 

こんな受けが好きです

難攻不落な感じの受けを、攻めが口説いて口説いて口説きまくってやっとのことで落とす・・こういう話は大好きです。ツンデレのクールビューティーの受けはテンプレと言われようがなんだろうがやっぱり自分の大好物だと思いました。本編のスレイヴァーズシリーズより私は面白かったです。

攻めの弁護士さんはまだ30代前半なのに本当に寒いオヤジギャグをとばしまくります。かっこいい時間が短すぎるとか・・ウルトラマンみ…

5

月と茉莉花 小説

佐倉朱里  雪舟薫 

王子の幸せとは…

皇子の存在が何とも儚く切なかったです。
自国と共闘するといった国に裏切られことにより滅ぼした国で見つけたのは
城の奥で幽閉されていた盲目の第一皇子だった。
すごく世界観をしっかり作りこまれていたのですんなり話に入っていけました。
皇子の自国での扱いの酷さだったり、それでも生きているだけで感謝している皇子が切ないのにかっこいいです。
十二国記だったり、彩雲国物語系統が好きな方はたぶん好きな…

3

ワイルド・ワイルド・ウエスト 小説

高尾理一  雪舟薫 

ワイルドかつ堅実なカントリー物

04年のノベルスの文庫版です。

妻(上司の娘)の浮気で離婚し、仕事も辞めさせられた
元エリート社員の明絋(受け)は
友人のすすめでアメリカへ一人旅。
だが、テキサスの平原で道に迷ったあげく
車ごと牧場のフェンスに突っ込んでしまう。
その牧場で働くカウボーイ・ダグラス(攻め)に
一目惚れされ、しばらく泊めてもらうことになり…。

明るく屈託のない人々に囲まれ
開放的なカントリ…

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