月と茉莉花 -月に歩す-

tsuki to matsurika

月と茉莉花 -月に歩す-
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神10
  • 萌×26
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
74
評価数
16
平均
4.6 / 5
神率
62.5%
著者
佐倉朱里 

作家さんの新作発表
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イラスト
雪舟薫 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫L
シリーズ
月と茉莉花
発売日
価格
¥660(税抜)  
ISBN
9784344834514

あらすじ

琰国太子の大牙と盲目の公子・月心のせつなくも甘い恋の行方は…!「月と茉莉花」シリーズ文庫化第三弾完結編!!

表題作月と茉莉花 -月に歩す-

煬大牙,琰国の太子
蔡月心,亡国・湘の公子,24歳

レビュー投稿数3

静かな余韻

中華風の引き込まれる世界観の作品。
二巻目で少々中だるみというか、
面倒臭いバカップル化してきていたのだが
そこを越えて最終巻は、美しい世界観が保たれた
余韻の残る終わりだった。

新興の琰国の太子・大牙と、
琰に滅ぼされた湘の国の公子、盲目の麗人・月心の恋。

大牙はずいぶん大人になって落ち着いた雰囲気、
月心も控えめなところは変わらないながら
もともとあった芯の強さがプラスに生きるようになってきている。

この巻、前半は月心の初仕官、楽の講師としての仕事ぶりの話。
後半の大牙の探花(花嫁探し)に関しては、
評価や好き嫌いが分かれるだろう。
BLファンタジーとして男を花嫁にしたり(子を産んだり!)
あるいは王冠を譲って愛を全うする……みたいな話も多いが、
この作品で大牙は葛藤の末、花嫁を娶る。

この花嫁が、個人的には好きなキャラクター……
というか、少女漫画に出てくるヒロインのようなキャラ。
のびのびとお転婆で、でも実は賢くて……
いかにもなんだけれど、彼女が登場するくだりは楽しかった。

と、女性キャラに好感が持てることもプラスに働き
個人的にはこの結末は、最後の「史記によると‥‥」を含め
ふと実話かもしれないと、遠い日の彼らの生と愛に想いを馳せるような
そんな、物語の世界を損なわない美しい終わりだったと思う。

何かが悲しい、何かが嬉しい、というはっきり動く情緒ではなく、
静かな余韻が切なく長く続く……
そんな最終巻だった。

シリーズ全体への敬意も込めて、評価は神です。

7

ココナッツ

snowblackさま

こんにちは、snowblackさま。

最終巻、読まれたのですね。
わたし購入前はあまり皆さまのレビューをじっくり読まないのですが、これは新版が出るまで待たされたのでつい旧版の方のレビュー読んでおりました。
個人的には、今までの大牙のキャラクター設定に沿った決断だなあと感じました。
わたしはまだこの巻は購入していないのですが、けっこうレビューを拝見して満足している自分がおります(苦笑

完全に堕ちました

次、3巻目いってみよー といってやってきました3巻目。
1巻目 萌 2巻目 萌2 で3巻目 神です。
完全に堕ちました。受けに ではなく、この小説全体に。

しっとりじんわり物がお好きな方限定とは思いますが
秋の夜長、美しいお月さまなどを見ながら、ひんやりした空気の中で読むのに
ぴったりな作品だと思います!

1巻目で既にくっついていて、
2巻目でも攻めさん弟にちゃちゃ入れられたりしながら、
しっとりラブだったのが どうなるかと思いきや。
攻めさんが嫁を取りました!
ので、そういうのがダメな方は、やめておいた方がよろしいかと。

他のお姉さまと同様、この嫁ならあり!と私も思える いい奴でした。
攻めさんから「寵愛してるものがいるから」とのっけから宣言されるけど、
戸惑いつつも 大丈夫、うまくやれるよう頑張るわ 
と言ってみる、お利口さん(&じゃじゃ馬らしい)。

そして、受けさん第一の姿勢は貫き通してますので、ご安心ください。
親に紹介し、お墨付きを得、上記じゃじゃ馬から言質をとり、子孫確保手段をとり・・・
と周到に準備した攻めさん。
どんだけ、受けさんラブなんだか。。。
この準備色々している攻めさんの様子と
何があろうと信じて静かに待ってる受けさん、二人とも いじらしい。
行間に じんわり染み入る二人の愛情 といった風情です。

幸せに過ごす時間があったようで、ほんとよかった。
と思える二人でした。
ひたったー

6

ハッピーエンドにも様々な種類がある

心臓とまるかと思いました(;▽;)
と色気もくそもない言葉から書き始めるのはこの美しい物語に似合わないのは承知なのですが。


この物語を読むに至ったのは、素敵姐さまに教えて頂いたから。
その時、好みが分かれるかもと仰られていたのですが、シリーズ1冊目を読んだ時はその言葉の意味がまだ分かっておらず。
あまりにも思い当たるフシがなく、時代モノを読み慣れぬ人には耳慣れない言葉が作中チラホラ出るからとか…?など見当違いな事を考えたりしました。(私は言葉の意味を調べることもあったのですが、慣れた人にはもちろん不用かと)
なるほど〜このラストに好みが分かれるかもだったのですね。

確かに好みは別れるかもしれないです。しかし、矛盾のない、綺麗なハッピーエンドでした。
大牙は王族なんですから。果たさねばならない責任と義務があります。
月心はとても愛されていたし、大牙も変わらず愛されていました。
それなのに切ないと思ってしまった私は贅沢者ですね。
大牙も月心も幸せだったというのに、何ゆえの涙なのか上手く説明できない涙が溢れ、切なくて、でも仕方なくて、それでもやっぱり切なかった。

シリーズ2冊目(羞花閉月)は、物語の面白さ、大牙の激しい愛し方も変わらずだったのですが、月心のあまりの儚さ、健気さがはがゆく感じられ萌2評価にしました。
シリーズ3冊目の本作では、月心の儚く健気なところは何も変わっていないはずなのに、強く、とても美しく感じられました。
月心の強さに救われました。

琰国の史記として語られるラストは多くを語ってはくれませんが、きっと、2人にとって変わらぬ幸せがあったのだろうと思います。
私が今、物語を振り返り一番に思い出すシーンは、大牙の訪いを、いらせられませと笑顔で迎える月心です。

これからも私の心に強く残ってくれるであろう大切な作品になりました。

最後になりましたが、素敵な作品を教えてくださった姐さまに感謝を込めて。

3

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