かわい有美子さんのレビュー一覧

上海金魚 小説

かわい有美子  花本安嗣 

瑞々しい関係性

「透過性恋愛装置」にどっぷりとハマったので、北嶋の友人とそのパートナーである滝乃と水端の話であるこちらの作品も読んでみました。

まず水端ですが、物語のスタート時点では伊藤という男と不倫状態にあるので、少しだけ人を選ぶシチュエーションかもしれません。この不倫相手というのが妻子持ちかつ、妻とはいずれ別れると言いつつズルズルと関係だけを続けるという絶妙にありがちで嫌~な感じです。

案の定不倫…

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墨と雪 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

大人の甘さ

平河寮シリーズのうち「甘い水」のみ読んで、こちらを読みました。
本作だけでも分かると聞いていたので、本作だけ読むつもりでしたが
「甘い水」から読んでおいて良かったです。
読んでいたからこそ、篠口さんと黒澤さんの大人の割り切った関係の複雑さや篠口さんの黒澤さんだけに見せる砕けた対応に可愛さ感じまくり、拉致された時の切迫感にヒリヒリハラハラできたと思います。



だって、「甘い水」では…

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水曜日の嘘つき 小説

かわい有美子  街子マドカ 

もうちょい攻めザマァください。

攻めザマァの流れかな、と思われるこちら。
でも、攻めザマァ成分が足りないんですよね、私的には。

受け様は、芸能一家の御曹司で、幼少期より天才子役の名を馳せていた真尋。
今は引退しているけど、百戦錬磨との噂を持ち大学内では高嶺の花的存在。
なんだけど、実は誰ともお付き合いしたことのないまっさらさん。

攻め様は、三大ポイ捨て男の中の入っちゃううくらい適当なお付き合いをしてきている椎名…

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月の旋律、暁の風 小説

かわい有美子  えまる・じょん 

紙本を選ぶべきだった・・

オリエンタルな西の魔法使いの物語、でした。
電子版には、表紙だけ。挿絵がない電子版。
イラストありの紙本で雰囲気を楽しみながら読むべきでした。

後書きからいつものように、著者推しの部分をチェック。
バベルの塔が土台の、三人のしもべ。
いつもなら受役の金髪のルカは、薬師。浚われて奴隷にされて逃げた所が、魔法使いのシャハールが受。
シャハールは、老人。三つの願いをかなえる都度に復活して…

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蒼空の絆 小説

かわい有美子  稲荷家房之介 

かわい先生ならでは

かわい先生らしいドライな文体で綴られる男達の絆の物語で、空軍のパイロットという世界観が唯一無二。美しく気高いエーリヒが素敵!義手を媒介としたストーリーがとても好きだった。これ書けるのはかわい先生だけだと思う。後書きで飛行機操縦士への熱い愛を語ってらっしゃったのがほっこりした気持ちになった。作家さんが好きなものの話は読者として嬉しいね。かわい先生のドライな文体はけっこう読みたい気分の時あるのでオンリ…

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いとし、いとしという心(2) 小説

かわい有美子  南田チュン 

成仏できました

京都BLの名作の呼び声高い作品ということでずっと気になっていたのですが、やっと読めた達成感と余韻にしばし浸ってしまいました。京都弁って、もだもだしてる2人の関係性を伝えるための最高の言語ですね。いい歳した大人の男の同士の”ちゃん”呼びにも萌えポイントが高いです。

前作読み終えたときに、”え~、受の気持ちが決まってないやん!”と攻が不憫な気がしてならなかったんですけど、やっと成仏できました。こ…

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Calling 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

サイバー戦の戦闘中 ずっと呼ぶ声の主

子供を兵器として育てる世界。
身寄りのない子を集めて、特殊な能力を持つ子だけ選別して兵器として育てるシステムは、「ダーリン・イン・ザ・フランキス」と似ている。
哀しい世界だなー、嫌だなーと思いながら、読みました。

サイバー戦の戦闘描写は、マトリックスと似ている。
戦闘チーム昴のリーダー、怜。コードネームは「白雪姫」
怜は、何時もだれかが自分を呼ぶ声を感じていた。

優しい顔をした…

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あ・ら・かると 小説

かわい有美子 

商業本3冊の番外編

上海の番外編をどーしても読みたくて入手。うおーと思うほどの甘さを補充できて、めっちゃ幸せでしたので萌2にしました。私同様、上海読んで「うああ続きは?!」と思った方がいらっしゃいましたら、是非こちらの同人誌をご検討くださいませ。天使のささやきの番外編もナイス!でしたよ。

1.高原ミントジュレップ
  衛守と峰のお話。清泉学園シリーズは未読なのでコメント不可。

2.琥珀時間 「上海」番外…

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男子寮専科 小説

かわい有美子 

清泉学園寮と平河寮

平河寮おっかけで入手。2編が平河寮のお話でした。以下読んだもののみコメント。

1.普通の寮のお話
  嶺神×名田のお話でした。相変わらず嶺神ちゃらい。ちゃらすぎて笑う。
  嶺神が神宮寺といっしょにいる遠藤を見て、「彼女できたんじゃね?」と
  鋭く見破るお話でした。

2.ブラックな寮のお話
  まだ寮にいる時代の篠口と山下が登場。
  警察縦社会、寮の中でも縦社会。厳しい。…

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君と僕と夜の猫 小説

かわい有美子  笠井あゆみ 

京オトコ×京オトコ

笠井先生の画集から辿りつきました。初・かわい先生です。
イラストとタイトルがとーても素敵だし、京都BL(そんなジャンルがあるのか…)ときて、買わずにはいられませんでした。
これ好きです。たぶん繰り返し読んでしまいそう。
幼馴染みの静かで優しいスローラブで、ゆるやか~にゆるやか~に進展するのですが、京都ガイドブック的な魅力もあって、独特の時間の流れや風情に、こちらの日常を忘れるような心地よいひ…

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