かわい有美子さんのレビュー一覧

東方美人 小説

かわい有美子  雨澄ノカ 

東西冷戦期を生きるロシア諜報員二人の葛藤や生き様を書いた物語

舞台は西ベルリン。論文でも軍事記録でもなく、小説という作品で当時の東西冷戦の時代背景を描いた表現は十分すぎるほどで、執筆に至るまでのかわい先生の事前準備は相当なものだったとお察しいたします。私とかわい先生はおそらく同年代と思いますが、一応平和な日本に住まいながらも、冷戦当時は漠然とした不安を感じており、しかし、当時想像していたよりは早くベルリンの壁が崩壊し、冷戦終結となったわけで、その激動の数年は…

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恋するクラゲ 小説

かわい有美子  草間さかえ 

残念なイケメンとギャップ美人

大人の恋&ホテルマンというお仕事を軽やかに楽しく堪能できる素敵な作品でした。草間先生のイラストもめちゃハマっていて神寄りの萌2です。

不思議なタイトルだな~と思って気になってたのですが、なるほど~そういう「クラゲ」か~と妙に納得しました。非恋愛体質の天宮、見た目がいいので恋愛面における周囲からの期待値が高すぎてw、勝手にがっかりされて、”ク~ラ~ゲ~”という不名誉なニックネームがついてしまっ…

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Dreaming<表題作 虹> 小説

かわい有美子 

名田くん大好き♡

秋のJGarden合わせの同人誌新刊。「墨と雪」「天使のささやき」「甘い水」の関連で3編入ってます。名田くん関連の短編がめっちゃ好きだったので神にしました。最高っす、峯神さんと名田くん。大好き。コミコミさんでまだ売ってる気がするので、平河寮シリーズ好きな方はぜひぜひ!

1.虹 墨と雪番外編
  本編後日談、同棲している土曜日の午後。
  黒澤はご出勤、篠口はレイディとお留守番していて・・…

2

ルーデンドルフ公と森の獣 小説

かわい有美子  周防佑未 

めちゃくちゃ好ましい攻め

ちるちるの詳細検索で「ヘタレ」攻めでヒットしたのがこちら。
人狼の攻めって尊大なキャラが多いイメージの中、この攻めはどこかシャイで繊細な雰囲気をたたえた男で、めーちゃくちゃ庇護欲そそられまくりました。

最初は遠慮がちなんだけど、次第に想い溢れてスキンシップしまくりとかかわいすぎる。

私は獣姦が苦手で出来たら避けたいシチュなので(地雷というほどではないので読めることは読める)、最初は、…

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光の雨 ―原罪― 小説

かわい有美子  麻々原絵里依 

読み応えある作品

電子書籍で購入。
挿絵なし、あとがきあり。

久しぶりに読み応えのある人間ドラマを読ませていただきました。

「神」評価です。

なんでしょう。
初出2000年ということなので20年前の作品。
古さなどは、気にならずに読み進めることができましたが、やはり、ここ数年のBLトレンドとは違いますね。
じっくりと読ませる作品です。

最近、軽く楽しめるものばかり読んでいましたが、私…

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月一滴 小説

かわい有美子  花本安嗣 

丁寧に慈しみあう恋(ゲイ×ゲイ)

いや〜、シリーズで一番地味だけど一番好きだわ!!!
じわじわ~っと心が温かくなる優しい素敵なラブストーリーでした。
不器用な二人がゆっくりとはじめる恋で、華やかさはないのですが、おだやかさが尊くていつまでも感動がじわってます。

見た目がいいのに、ちょっとおっとりしたところがあって人がいいから、どうも悪い相手に付け入られやすい橋本。エンピールでのドアマンの仕事に誇りを持っている、めちゃくち…

3

透過性恋愛装置 小説

かわい有美子  花本安嗣 

なんだかんだ後を引く(ノンケ×ノンケ)

この漢字7文字の重めなタイトルから想像できなかった、ちょっとドタバタ感すら漂うラブコメ(と思うんですよ)で、意表をつかれました。さすがかわい先生!
受けキャラと攻めのスケベが印象的でした。

①受けのキャラ!
クセ強すぎて面白かったです。愛すべき困ったちゃん。壁として傍観する分には見飽きないタイプ。30代設定?にしては、俺様愛が強すぎて社会性なさすぎじゃないのか?と思ったのですが、一番そこ…

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上海金魚 小説

かわい有美子  花本安嗣 

穏やかで優しい恋(ノンケ×ゲイ)

地味なんですけど、しみじみいい作品だな〜というわけで、
本当に読んでみるまでわからないな〜と思ったんですが、期待値が大きかった”透過性恋愛装置”より大人のしっぽり感あって好きでした。

不倫旅行(この字面がインモラル〜)で訪れた上海で、水端は滝乃に出会います。モノガミーである水端は、本当は不倫ではなくお互いのたった一人として関係性を築きたいと思うものの、妻子のある男性と恋愛しているゲイ仲間も…

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墨と雪 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

予習なし

円陣闇丸先生のイラスト目的で購入。
こちらのレビューも電子書店のあらすじも何もかも全く目を通さずに読み始めて、ようやくシリーズもののスピンオフであると気付きました…←あほ

いざ読み始めると、達観した主人公やお相手になる攻め様?のサラリとした台詞や考え方に魅力を感じ、すいすい読み進めることができました。

監禁、陵辱も描写がマイルドでそこまでの精神的負担を感じずに済みました。

読了…

1

閃光と共に跳べ 小説

かわい有美子  緒田涼歌 

おおらかな男の明るさにいだかれて

三部作最終話。
1作目の「饒舌に夜を騙れ」の続編。犬伏x橋埜のストーリー再び、です。

時系列は2作目の「鮮烈に闇を裂け」の後。
犬伏と橋埜はとりあえず順調な様子。
しかし、今回のお泊まりデートで犬伏は致命的な失態をしでかしてしまう。
つまり…「寝落ち」。
橋埜は翌日から合宿研修なのにわざわざ泊まりデートを承諾してくれたというのに、橋埜がシャワーを使っている間に犬伏は眠ってしまったの…

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