僕はこう見えて肉食系なんだ

恋するクラゲ

koisuru kurage

恋するクラゲ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神22
  • 萌×229
  • 萌12
  • 中立1
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
8
得点
263
評価数
66
平均
4 / 5
神率
33.3%
著者
かわい有美子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
草間さかえ 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHYノベルス
発売日
価格
¥860(税抜)  
ISBN
9784813012924

あらすじ

一流ホテルの企画課に勤める天宮の仕事は、コンシェルジュの依頼を受け、宿泊客の希望を叶えること。
だが美貌のチーフ・コンシェルジュの朧谷からの注文はいつも無理難題ばかり。いつか一言もの申す! と思っていた天宮だが、完璧に見えた朧谷の素の可愛らしさを目の当たりにして、どんどん気になる存在に。けれど恋愛に熱など持ったことのない非恋愛体質の天宮は、アプローチの仕方もわからない。そんなとき遊び人の悪友が朧谷を狙っていると知って……!?

表題作恋するクラゲ

天宮征二,一流ホテルの企画課勤務,31歳
朧谷月彦,美貌のチーフコンシェルジュ,34歳

その他の収録作品

  • 雨の降り出す前に
  • あとがき

レビュー投稿数8

すんなり恋に発展しなさそうなもどかしさが良質!!

草間さんが挿絵だなんて、買わないわけにはいかない!と
今回は息まいていましたw
しかも、かわいさんの一流ホテルのコンシェルジュ話ときたら
期待値がぐ──んと上がってしまいます!!

歴史を感じさせる、格調高いホテル・タカクラの華やかさの裏方、
事業統括部に勤める31歳の天宮は
ホテル・タカクラ三大ビューティの一人とも言われる
チーフコンシェルジュの朧谷34歳の無理難題を受け、
今日も今日とて、昼頃に今晩フライトのヘリをチャーターする事と
日本に3つしか輸入されていないバカみたいに豪華な
フランスの限定ジュエリーの手配を頼まれます。

ただ、朧谷は年上とは思えない若さと美貌と
柔らかな物腰で接してくれる事、
チーフコンシェルジュとしての完璧な仕事ぶりから
いつしか天宮の特別な存在になっていきます。

大学の同期でT銀行に勤めているイケメン&たらしの阿刀田が
三大ビューティーの内の女性を二股かけつつ、
朧谷までにもアプローチしはじめ、気が気じゃなくなる天宮ですが
“クラゲ”と揶揄されるほど恋愛関係には熱を持てず
見た目も悪くはないし優しいのに押しが弱いのが難点。

でも、仕事ぶりって必ず人柄が出ますよね。
そこを朧谷はわかってくれるんです。
始めは天宮視点ですが、朧谷視点もあるので安心して読み進められます。
朧谷に、丁寧に敬語で話されて寂しく思ったけど
距離が縮められて口調が少し素になってくるとか
こういう匙加減がなんとステキ!
それだけでも嬉しくなってくるとかときめきますw

さくさくお互い好意を持ってアクションを起こしたりしないので
じれっじれしそうですが、
リアルでの恋愛もこんな感じかなーなんて思いました。
お互いの考えている事なんて口にしなきゃ、
行動しなきゃ伝わりませんから。

ただ、仕事のアクシデントを共に乗り越えたり
普段からの態度の積み重ねが信頼に繋がって
特別な感情に包まれるのは自然な事ですし
後半の『雨の降り出す前に』では朧谷の幸せだったとも言えない
意外な過去も明らかになるので
恋愛面では思いのほか積極的なところも含めて
非常に最後まで楽しませていただきました!!

天宮はヘタレでは無いのですがちょっと詰めが甘かったりして
そこがガツガツしていないくて愛おしいというか好感が持てましたw

草間さんのお描きになるイラストが
微笑ましくもセクシーだったり、きゅんときたり!!
本当にたまらなかったです…!!!

高校生ものの初々しくて甘酸っぱい恋や
衝動にかられて突っ走ってしまうお話も好きですが
やっぱり大人のすんなりいかない恋愛模様もかなり美味しいなー!!!
ビバ、メンズラブ!!w

10

落ち着いて気持ちよく読める、お仕事もの

華やかな一流ホテルの裏方、企画課社員・天宮と
美貌のコンシェルジュ・朧谷のおはなし。
タイトルのクラゲは、残念なイケメンと言われる天宮のあだ名。

かわいさんのお仕事話は、どれも面白い。
今回もホテル業界を舞台に、
仕事人としても油の乗っている30代二人の物語は
興味深く惹き付けられるエピソードが語られながら進み
(「玉井」の鯛ちらし弁当、食べたい!)
恋愛抜きにしても面白い。

浮世離れした朧谷が、私生活ではずぼらだったり、
外見よし、仕事も有能な天宮が、恋愛の機微にうとくて
結局朧谷の方が肉食で迫ったり、そういう面白さや
適度なもどかしさはあるものの、大きな意外性はなく
落ち着いて気持ちよく読める一冊だった。

ただその分、キャラクターは好きだったのにも関わらず
キュンキュンする萌えは若干不足。
後半、朧谷の過去を回想しつつの
まとまってからの二人の絡みを、もっと読みたかったかな。

草間さかえさんの描いた表紙がとてもいい。
表紙側は麗しいホテルのロビーをバックにしているが、
裏表紙まで広げると、人間は繋がって背景だけが変わる。
裏表紙の背景は、生活感溢れる朧谷の部屋。
中身とよくあった、素敵な装丁。

8

大人の恋。

皆さまのレビューと草間さんの挿絵に釣られ購入しました。内容はすでに書いてくださっているので感想を。

私は(もちろんモノによりますが)バックヤードがきっちりしてる話の方が読んでいて話に入り込めるので好きなのですが、このお話も仕事の内側の部分がきっちり書き込まれていてあっという間に話に引き込まれてしまいました。

庶民の私には全く縁のない一流ホテルのコンシェルジュのお話です。
ほうほう、お金持ちの方っていうのはお金の使い方が違うなあなんて感心しつつ、それを支えるコンシェルジュの方の奮闘にはびっくりするやら感心するやら、でした。ホテルの内装や立地のような目に見えるところだけではなくて、裏方さんの頑張りがあってこその一流ホテルなんですねえ。

受けの朧谷さんは美貌だけでなくコンシェルジュとしての能力も素晴らしく、また気配りも忘れないナイスガイです。またその気配りが「仕事の一環」っていうところがよかった。さすがプロ、って感じで。
なのに仕事を離れると家はぐちゃぐちゃ、自分の事には手をかけず自活力ゼロ、っていうのもリアリティがあってよかった。

対して攻めの天宮くんも良かった。仕事は一生懸命だし、恋愛関係では天然ちゃんなのも可愛らしかった。朧谷さんにぐいぐい攻めていかないのも、あの年齢で、かつ相手が男性ならああいう感じの方が自然だし。恋愛の方がゆっくりと進む分、読んでいる方としてはじれったいなあと感じる部分はあれど、それがまたしっくりくるお話でした。

主要CPの二人が大人な感じだけに、天宮君の友達の阿刀田君の非道ぶりというかやなヤツ感がこのお話にピリッとスパイスを与えています。
大体友達に「(残念な)クラゲ」っていうあだ名をつけるところからして外道だよなあ…(爆)。
彼がコテンパンにされるスピンオフを書いて欲しいとか思ったり。

もうすこしイチャコラな二人も見たかったけれど、ゆったりと進む、大人の恋。良かったです。

3

専門職は面白い

いやぁ、面白かったです!
専門職BL大好きですし、大人な二人というのも大好きで。
高級老舗ホテルの裏側、楽しかった~。
企画営業の天宮のお人好しっぷりがかなり良いですし。
コンシェルジュの朧谷(おぼろや)の二面性もめちゃくちゃ面白い♪

でだしの天宮と朧谷の電話での会話、ここでグッと物語に引き込まれ。
その後お客さまの無理難題に頑張る天宮の姿勢、惚れ惚れしました。
飄々と爽やかにお客さまの無理難題を伝える朧谷も、プロ意識が高くて素晴らしかったなぁ。

二人はこのお客さまの無理難題をクリアした後、お互いへの印象が変わります。
今まで他県の支店で働いていた時にも、朧谷からお客さまの無理難題を伝えられて四苦八苦してきた天宮なのですが。
朧谷も、いかにお客さまに無理を言われてきたかを思い知ります。

お互いへのイメージが変わってから、二人の距離が少しづつ近づく感じがたまりません!
そして、このお話のタイトルである「クラゲ」がなんなのかわかると。
天宮が可愛く思えてくるから不思議です。
朧谷はなかなか本性がつかめない感じなのですが。
意外な一面がわかったとき、とても親近感がわきました。

欲を言えば『雨の降り出す前に』のお話、エロ無しでもいいからもう少し続きが欲しかったかな。
え?ここで終わり?と思ってしまいちょっと残念でした。
まあでも、朧谷の人物像や人運の良さが良くわかるお話なので面白いです。

この本は去年のクリスマス頃、積み本の中から何となく手にしました。
調度クリスマス時期のお話もあり、楽しく読ませていただきました。
小説積み本消化中なのですが。
かわい先生だからという期待と、草間さかえ先生の素晴らしい表紙に吸い寄せられました。
草間先生は中の挿絵も素晴らしくて。
限りなく神に近い萌え×2♪

かわい有美子先生は、京都在住だそうで。
私も数年前まで京都におりましたので、勝手に親近感を持っています。
このお話にもお茶屋さんのお話が出てきたりして、すごく楽しかったです♪
かわい先生の本は、まだまだ未読本が沢山ありますが。
どんなお話が飛び出すのか楽しみですv

3

大人の年下攻め

読んで思ったことは、とっても面白かった。良い年下攻めでした。
若い年下がガンガン年上を攻めるお話も大好きなんですが、こういった大人のもだもだ感もいいですよね。

お話の内容などは他の姐さんが詳しく書いていらっしゃいますので感想を。
攻めの雨宮くんが思いのほかヘタレで、焦れた朧谷さん(受け)がガツガツするのにも萌えました。

少しネタバレするとクラゲって朧谷さんの事だと思っていたんですが、雨宮くんの方だったんですよね。お話を読み進めると確かに恋愛に対してフワッとしてるのは雨宮くんの方かなと。

年下攻めスキーの皆様。ガツガツ年下攻めの箸休めにこの作品をどうぞ!

2

可愛いクラゲ♡

コンシェルジュものが読みたくなって検索したら、かわい先生×草間先生なんて素敵なものが♡しっかり仕事シーンもあり、可愛い二人の甘いシーンもあり、大満足な一冊でした♡表題にクラゲとありますが、触手ものではありませんw 本編170Pほど+後日談39P+先生のあとがきです。お仕事もので、ほどよい甘さを求めておられる方にお勧めしたいです。(地雷はあんまり思いつきません)

お話は、ホテルの企画課勤務の天宮がチーフ・コンシェルジュの朧谷から電話で2つの依頼を受けるシーンから始まります。その2つというのが「ヘリ・フライト」と「フランスの高級ジュエリーの今期限定コレクションのネックレス」を今晩8:30までに準備するというもので、唯一残っていた1点をgetするべく神戸まで行く羽目になり・・・と続きます。商売とは言え、ほんと大変・・・

攻め受け以外の登場人物は
阿刀田:天宮の友人で銀行勤務。美人二人に二股かけ中で、朧谷にまでちょっかい出す。
他、ホテルの同僚数名 という感じです。

******以下はより内容に触れる感想

この朧谷が、面白い!!!特に後半の「雨の降り出す前に」では朧谷視点のお話になっていて超楽しいです。思いが盛り上がってきている時に着信がすぐ切れてしまったら、「どうして一度きりで諦めるんだ!」と逆ギレしたり、胸ぐら掴んだり、結構コワい(笑)。たおやかそうな容姿をしているそうなのに、「肉食系なんだ」と自ら宣言するし、でも「こんなこと、いつも簡単にさせると思うなっ」って照れちゃったり、もう面白くてしょうがないー。天宮がちょっと天然入っていて、メモを渡すのはいいのに自分の連絡先を書いてなかったり、せっかく来たのに「顔を見られたから帰ります」等とヌカしやがるし、読んでるこっちも「ちゃうやろっ そこは行けっ」とジダジダするまどろっこしさ(爆)だから朧谷も焦れ焦れになって怒るのかなw

クラゲは、それまでつきあいのあった子達から天宮がつけられた仇名だったのですが、本気になったクラゲはちゃんと所有権を申し立てることが出来るのよーという終わり方で、にまにま楽しく甘い一冊でした!うーん、読んでよかったー。

2

残念なイケメンとギャップ美人

大人の恋&ホテルマンというお仕事を軽やかに楽しく堪能できる素敵な作品でした。草間先生のイラストもめちゃハマっていて神寄りの萌2です。

不思議なタイトルだな~と思って気になってたのですが、なるほど~そういう「クラゲ」か~と妙に納得しました。非恋愛体質の天宮、見た目がいいので恋愛面における周囲からの期待値が高すぎてw、勝手にがっかりされて、”ク~ラ~ゲ~”という不名誉なニックネームがついてしまったという…なんだかキュートですよ、この残念なイケメン。仕事ぶりも性格もよくて恋愛スキル以外はとてもハイスペック。その彼に毎度無茶ぶりをしてくる別名”なよ竹の君”という美貌のコンシェルジュ・朧谷。こちは非恋愛というより、飽恋愛って感じなのかなと思ったのですが、本質的には似た者同士の大人の恋にみえました。同じ職場で仕事が好きで有能なふたり、互いへのリスペクトが感じられる恋愛関係が大人っぽくてよき!

恋に落ちた天宮が、やはり残念なクラゲっぷりを発揮するんですよ。”あ、これが…”と察して主導権を握る、実は肉食系な朧谷の普段とのギャップに萌え。(ちょっと、”墨雪”の篠口氏っぽい雰囲気を感じてしまったのでした。)”そこまでしてなぜ!?”となかなか仕掛けてこないクラゲ後輩に、”君、今のままじゃ、相手も脈がないのかと諦めるぞ”と、他人事みたいに言い放ち面白がってる朧谷と、それを素直に聞く天宮のバランスがよくて、CPとは割れ鍋に綴じ蓋…。毎度、エロのスイッチを押すのは、普段はスンとしてる美人先輩なのですが、スイッチ入ると貪欲なスケベをする後輩にはクラゲ感が全く感じられなくて、そのギャップがまた最高なのでした。高級ホテルの舞台裏お仕事ものとしても楽しくて、ホテルに行きたくなりました…。

0

草間さん効果

かわいさんのホテル本といえば、あのドアマンの・・・と思い出すし、実はかわいさんとホテルって相性良くないんじゃないかと読みながらずっと思いながら読んでいました。
なんだかわかんないけど、全然入り込めなくて、とにかく前置きが長い。説明がくどい。
私もうかわいさんダメなのかなと焦る頃、ようやく二人が進展し始めホッとしたぐらい。
そのあたりでもまだなお、なよ竹の君にいまいち魅力を感じなかったのですが、本人視点の話での、荒れていた思春期頃や、実は肉食系で粗野なところもあったりのギャップが実によかった。
クラゲと揶揄される、恋の機微がわかってない男には、このぐらいの獰猛さを秘めた同性がぴったりなんじゃないかなと頷けます。
あとがきにもありますが、ラグジュアリーなホテルロビーと、散らかったアパートを一緒に描き込む草間さんの技ありな表紙に唸りました。
イラスト買いされた方も多いのでは。

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