3巻は憧れに近付きたい白崎くんの葛藤と成長の回。
順調に進んでいるように思えていた演技の仕事で躓き、麻水さんに甘えるのではなく自分の力で何とかしようともがく白崎くん。
見守る麻水さんがどこまでも大人で、なのに三原さんのバーのシーンでは恋人としての想いを露わにしていて、そのギャップがまた良い。
同じ時間を共有していても見え方はそれぞれに違っていて、だけど根っこは同じところにある。全く似ていないふたりだけど、だからこそ惹かれるものがあって救って救われて、並んで前に進んでいく未来があるんだなと感じました。
初日明けのふたり。
仕掛けておきながら麻水さんの舵取りにぐずぐずになる白崎くんが、らしくて良いですよね。だけど結局最終的には白崎くんに勝てない麻水さんの懐の深さは一生推せます。
小冊子のほのぼのなふたりも最高。
まだまだふたりの行く末をおいかけたいです。
心の中がかわいい!で溢れて叫び出したくなるような作品でした。もう、ふたりがそれぞれにかわいい。かわいさの方向性がそれぞれにあって、かわいいの大渋滞でした。
碧のことは読む前はスンとしているクール系の子なのかなと思っていましたが、スパダリの風情がありながらもちゃんと高校生の幼さというか、擦れすぎていない素直なかわいさがありました。特に名前を呼ばれたいシーンが都度かわいすぎました。
陽翔の方は明るくてピュア、全方位死角なしのかわいさがあります。
勘違いから始まる関係だからこそ、好きと自覚したなら尚更本当のことを言わなくちゃという葛藤が大きくなる陽翔の真面目さが苦しく、
勘違いだとわかっていながらも始めた関係だからこそ、気持ちが大きくなっていくうちに不安を募らせていく碧のやわらかさが切なく。
それぞれの心をちゃんと打ち明けた告白シーンの甘酸っぱさが良かったです。
特装版は一人暮らしの碧の部屋におじゃまする陽翔のお話。
彼氏の部屋ですることといえば……な新しいベッドでの2度目ですが、恥ずかしくて碧の顔を見られない陽翔はやっぱりかわいいし、強引すぎずにちゃんと言葉で気持ちを通わせながら進めていく碧が良きだなぁと思いました。
とにかく終始かわいいふたりを特装版なら289ページたっぷり楽しめました。
続きものだとわかっていて購入しましたが、早く続き下さい!!状態になってしまってもどかしいです、、
他人を誘惑してしまう香りに悩まされている馨が願うことは、それに惑わされず自分自身そのものを知ってほしいということ。その願いがあまりにもピュアすぎてキュンとしました。また、頑なにそう思うことで馨自身も相手のことを知ろうとしてこなかったのかなとも感じました。
そんな馨の秘密を知った翔生との距離のつめ方、色気があるのにそうしたピュアな部分も垣間見えてすごく良かったです。
他人が惑わされる匂いを、初めて安心すると言ってくれた人。その特別感、信頼して身を預けられる安心感がそのまま恋に繋がっていく心の動きもよくわかりました。
一方で、翔生のやさしさや自分に向けられる感情が自分自身そのものに向けられているのか、それともこれまでにない匂いに向けられているのか、不安に揺れる心もわかります。
ふたりでいるときの空気感がすごく良いので、きっとハッピーエンドだろうと信じていてもここで続くの??と焦らされ感がすごいです!
今はとにかく2巻を待つばかりです、、