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女性ぽにょにょにょにょさん

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ピュアなふたりに目が眩む

話題の作品、ようやく読みました。

自分が弱っている時に救いをくれた存在を大切に思う気持ち、だからこそその記憶がどんどん美化されるというか自分の心の中で揺るぎない支えになっていくような心の動きはわかるような気はします。
そして、そんな風にまっすぐな気持ちを向けられる宝先輩。

向き合うことを決めてからも「好き」に対する自分の重さを自覚しているからこそ、一步踏み出すことに対して予防線をはるような宝先輩と、
大進くんの淀みなく清らかな、本当にピュアな心の在りようが眩しくて眩しすぎて、
そんなふたりを、むず痒いような、でもやっぱり応援したくなるような、甘酸っぱさで心掻きむしるような気持ちで読み進める作品でした。

描き下ろしは皆が大好きで待ち望むふたりの初めて。
色んな意味で初めてです。
向き合うことを決めた宝先輩のストレートが刺さる、贅沢な休日の過ごし方がしっかりと補完されていて良きでした。

さらに深まる関係

1巻では付き合うまでのふたり、2巻ではお付き合いを始めて少しずつステップアップしていくふたり、ということで3巻ではいよいよ……!

クラス替えで離れ離れになってしまったこと、妙に秋良への距離が近いクラスメイト、もともと秋良しか見えていない文屋が嫉妬深さ独占欲を一層高めていきます。

秋良がどれだけ言葉を尽くしても、不安でいっぱいの文屋には届かないし、
かといってふたりの始まりを思えば、いつか秋良が離れてしまうかもしれないという漠然とした怖れを深めていく文屋の気持ちもわかります。
でも、わからないからわかろうと言葉を交わして、ぶつかって、泣いて、最後には笑って。
人生の全てが目の前の相手であるかのように、ひたむきに恋をする若さが眩しいふたりが今回も描かれていたように思います。

そうして迎えた初めて。
そうと決めてしまえば恥ずかしくても苦しくても受け入れる秋良の男らしい包容力も、まっすぐに秋良だけを見て夢中に汗を流す文屋も、それぞれの必死さがふたりらしく。

2回目のきっかけの秋良も良きでした。
どちらかだけが欲しがるのではなく、お互いが好きを深めているようで、読んでいて明るい気持ちになれる1冊です。

2階から水が降ってきた。

最悪な出会い方をしたチャラい先輩 石蕗と真面目な理系男子の万木が、偶然にもお隣さんだったというところから恋が始まっていきます。

チャラい男がほとんど初恋のように、本気で好きになった相手にのめり込んでいく様子は何度見ても良いものです。

こちらの石蕗先輩も、最初は万木ちゃんの顔に、次第にその真面目さや読み切れない心に揺さぶられていって、うっすら自覚しながらもそれを恋だとなかなか認められないモダモダ感がかわいらしかったです。根は真面目なんだろうな。嫌味っぽいことも言わないし、ストレートな愛情表現もあり、溺愛彼氏ルート待ったなしですね。

万木ちゃんの方はきっと本当に恋愛初心者だからこその、それが恋だと自覚してからの素直さや積極性のスピード感が微笑ましく。あんなにまっすぐに甘えられたら石蕗先輩もたまらないですよね。

恋はできない!なタイトルですが、しっかり甘めに恋をしていて(テンポはちょっと早めではありますが)ボリューム満点でした。

描き下ろしは攻めっ攻めな先輩。
反論がタメ語になっちゃう万木ちゃんもかわいかったし、攻めっ攻めではあるけれども本当に嫌なことはしない先輩、楽しいカップルになっていきそうだなと思いました。

遠く 遠く はなれていても

今作もとても好きでした。

離れていても大丈夫そうなふたりがしっかりと寂しそうにもしていて、そういう気持ちをストレートに零す瞬間が良いですね。

隣にいられない中でぶつかるそれぞれの壁に、励ましの言葉選びがスペシャルに白崎くんらしさを爆発させていて最高でした。

麻水さんとお父さんの関わりは案外アッサリしていて、ちょっと読み切れないところがありました。
ただ、麻水さんの頑ななまでの距離の置き方は、父の気持ちをわかってしまう日が来るのが怖い、と言っているようにも思えて。
それほどまでに白崎くんが大切で仕方なくて、それほどまでに演技が楽しいんだな。大切なものを大切なまま、抱えて生きていく術を見つけてほしいなと思いました。

片や白崎くんもぶつかる壁。
大切なものが増えて、それまでみたいに振る舞えないもどかしさ。
解決の切り口はやっぱり麻水さんとの対話の中にあって。交わした言葉の中からのじんわりとした気づきを、白崎くんが自分の中で噛み砕いて成長していくような姿が清々しくて眩しいです。

隣にいられる時も、そうじゃない時も。
背中を押して押されて、本当に良い関係性だなと思います。

5巻はほとんどが遠距離恋愛なふたりなので、麻水さんの帰国からのふたりのシーンはより甘さが引き立つように感じました。麻水さんの我慢できなさが白崎くんの起爆剤になる感じがお見事。
かわいくても夜はやっぱり一枚上手な麻水さんも、普段たくましくても最終的にはとことんかわいくなっちゃう白崎くんも良きです!

まだまだ応援し続けたいふたりです。

疲れに染み渡る、安心できる甘さ

前作では決着がつかなかった偽装結婚の行方。

一緒にいると居心地がよくてかけがえのないのない相手だという自覚はある律が、じゃあそれが「恋」なんだと気付くまでの道のり。

離れると物足りなくて、触れ合いが自分にとっても心地よいものだと改めて感じさせられたとき、
誰の評価にも流されずに悠馬を大切な家族だと信じる気持ちに気付いたとき、
ひとりの帰り道に思い浮かぶ存在、
日々の積み重ねがもたらした律の恋心の芽生えがとてもかわいらしいなぁと思いました。

このふたりは自分の気持ちを伝えることに躊躇がないし、相手を大切にしたい気持ちを言葉だけじゃなく行動にも表すし、そういう素直でストレートな甘さが潔く、読み心地のよさがありました。

尽くしたがりの悠馬と、尽くしたがりではないけど悠馬のためなら案外何でもやっちゃいそうな律の甘々結婚生活で末永く幸せに過ごしてほしいです。

まりもちゃんも安定のかわいさで、登場するたびに嬉しくなりました。癒される〜

家族と恋愛とネコちゃんと

猫のまりもちゃんが終始かわいくて癒やされます。(この作品を購入する決め手のひとつでもありました!)

ただの偽装結婚ならそこまでしないでしょ!って突っ込みを入れたくなるほどにぽやぽや〜っとしてはいるもののどこか肝が据わっている律と、そのぽやぽやにつけこんで外堀を埋めてからジワジワ攻略を進めていく悠馬。
悠馬の気持ち、隠して偽装結婚に持ち込んだズルさに気付いた時にはもう律にとっては居心地の良さに変わっていて。流されてしまえば楽なのにそうはしないで、距離をとって自分の気持ちに向き合う真面目さが律らしいなと思えます。
家族愛なのか?恋愛なのか?確かにそこって突き詰めれば判断が難しいところで、でもそうやって考え始めた時点で……?って読んでいる側としては思ってもしまいますが、その関係に結論がでなくてもこのふたりならそれもアリかと納得できるようなお話でした。

心に根付く思いは深く

ふたりのつながりが一層強く深くなっていくのを感じられる1冊でした。

麻水さんの追憶。
なるべく自分を出さないように、出来るだけ周りに流されないように、静かに抑えるように生きてきた麻水さんが、
他人を演じている瞬間に感じた高揚の表情がとても印象的です。

白崎くんの演技に出会ったから、もっと芝居をしたいと思えるようになって、
白崎くんにかけられた言葉が、芝居をしたいと思う気持ちのまま進んでいいんだと麻水さんの心に風を通してくれたんだなと改めて感じられました。


夜の海のふたり。
ストレートで無責任な白崎くんの言葉や気持ちが、いつも麻水さんの迷いを拭い去っていて、でも白崎くんはそのことには気づかないままで。
それぞれに大切にするやり方は違うにしても、お互いに向けたまっすぐな思いをしっかりと受け止め合うふたりなので、この先もそうやって並んで歩いていく姿が見えたような気がします。

麻水さんがプレゼントに込めた祈りのような気持ちがとても染みました。

本編の合間を楽しく存分に味わえる特典

1巻単行本発売時の特典+キャストさんのトークが収録されている楽しいCDでした。

本編よりも少しくだけたふたりのやりとりが軽快で楽しく、犀川さんとの夜の部に信頼を置き始めたような虎谷くんの期待やドキドキがポップに表現されています。
犀川さんが真面目に心配しているのに当の虎谷くんはふわふわとしていて、そういう瞬間のほぐれる空気感がとても良かったです。

キャストさんのトークでは、プロの心意気を感じられるような収録への臨み方を知ることができたり、
お二方それぞれが作品を読んで感じられたキャラクター像(特に虎谷くんへの過剰な心配に聴いててニコニコしちゃいます!)など、
ボリュー厶満点の裏話を聞くことができて、続編への期待も一層高まりました。

作品の雰囲気そのままに

もともとは作品が大好きで、今回初めてBLCDを聴きました。1巻〜2巻の6話までが収録されている本作。思い描いていた世界観と違っていたらどうしようとドキドキもありましたが、とても良かったです!

秘密を握られ追い詰められて逃場をどんどん失くしながらも抗おうとする強気な姿勢とか、
でもベッドの上では犀川さんの手練手管にあっという間にふにゃふにゃになってしまう身体の素直さとか、
振り幅が大きくて不安定な魅力に包まれるこの頃の虎谷くんの危うい魅力がしっかりと感じられました。

一方の犀川さん。
昼間オフィスでは頼れる完璧上司風情を漂わせながらもちょっとした緩さが兼ね備えられていて、
夜の部では心の内を見せないにしても虎谷くんの身体を開いていきながらの滲み出る甘さがズルいほどに犀川さんで、
不穏なのに離れられない沼感が素晴らしく。

話が進むごとに少しずつ近づいていくふたりの距離感を耳にするのが心地よく、漫画を読んでいるときとは別の角度で作品を感じられて、とても聴きごたえがありました。

理想の上司八馬さん&迸るさわやか鳥野さんも素敵でした。


夜の部セットでは特典CDと小冊子がついておりこれまた豪華です。
本編より少しポップに時間をすごす犀川さんと虎谷くんがキュートに魅力的に表現されています。
キャストさんのトークでも、おふたりがどのように作品やキャラクターを解釈して収録に挑まれたのか等を知ることができてとても興味深かったです。

続編の制作も進められているようで、そちらもとても待ち遠しいです!

救いを知る一冊

3巻は憧れに近付きたい白崎くんの葛藤と成長の回。
順調に進んでいるように思えていた演技の仕事で躓き、麻水さんに甘えるのではなく自分の力で何とかしようともがく白崎くん。

見守る麻水さんがどこまでも大人で、なのに三原さんのバーのシーンでは恋人としての想いを露わにしていて、そのギャップがまた良い。

同じ時間を共有していても見え方はそれぞれに違っていて、だけど根っこは同じところにある。全く似ていないふたりだけど、だからこそ惹かれるものがあって救って救われて、並んで前に進んでいく未来があるんだなと感じました。

初日明けのふたり。
仕掛けておきながら麻水さんの舵取りにぐずぐずになる白崎くんが、らしくて良いですよね。だけど結局最終的には白崎くんに勝てない麻水さんの懐の深さは一生推せます。

小冊子のほのぼのなふたりも最高。
まだまだふたりの行く末をおいかけたいです。