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Kyuai wa Syujin no Tokken
求愛は主人の特権レビュー。
ルビー文庫さんのイイトコは早読の人なら20分位で読めちゃう厚さだと思います。ちょっとした空き時間に読むには丁度良い。
挿絵の西村さんのファンなんですが、ジャケ買いは失敗する事が多いので人様にオススメを訊ねたら…。
これって「純愛は獣を変える」という作品とリンクしています。単品でも読めるけど、セットで読んだ方が楽しめます。漫画でもなんでも、そういう繋がりがある作品ってのは読んでいてエピソード絡みにワクワクするので２冊読んでみました。
セットで読む場合は純愛～を先に読む事をオススメします。前作ではあんなに飄々としてた満さんが……。まさかこんな切ない恋をしていたなんてってワクワク２割増になります。
お話はカフェのマスター、丹後満は、実は巨大企業グループの御曹司でデパートのオーナー。
やる気のない満の代わりに社長として経営を担うのは、満の教育係でもある完璧な男・逢沢祐介だ。
小さい頃から一緒で、満は佑介を兄の様に慕っていた。しかし、思春期の頃から、満は祐介と体の関係がある。けれどそれは祐介の仕事で、恋愛とかそういうモノなんかじゃない…。
祐介の焦がれる気持ちを必死で抑えて、今でも体だけの関係を重ねる満。
受視点で話が進むので、受がどれだけ攻を想って、抱かれているのに寂しい想いをしているかってのは伝わるのですが…。
よーく読んでいると水泳ネタとか溺れたネタとか、もしかして受の為に…？
と、攻が受にメロメロなのが感じ取れます。うざったい位の愛じゃなくて、静かにずっと愛でていたけど口に出せなくてとりあえず体だけは自分無しじゃ満足できない様にしてやろうみたいな不器用な話です。
家柄とか、立場とか、そんなので恋人は選ばないだろうけど人を納得させるには無いよりあった方が良い。ちょっとシビアかなって思うけど、頑張っているのは全部愛の為。
ちょこっと前作のバカップルが出てくるのも微笑ましい。
原作の小説家さんをあまりよく知らないのですが、時間差とかを上手に使っていて時代があっちこっち飛ぶのに混乱せず読めました。小さい頃とか、高校時代、そして現在。同じ時間を過ごしてきた２人の話が甘さ控えめなのに温かくて良かったです。
下克上LOVE・・恋愛が下手な男たちですね。
水壬 楓子／求愛は主人の特権 (角川ルビー文庫)
純愛：☆☆☆
H度：☆☆☆
オススメ：☆☆☆☆
御曹司だけどカフェのマスター（兼務で大企業の会長職）
部下だけど、会社の社長。体の関係のみで心が通わない二人（実は両思い）
恋愛が下手な二人の大人の駆け引きが面白かったです。
恋人の婚約を聞いて、婚約者に「自分に乗り換えないか」と交渉しているところはHですね。
この彼女もしたたかで、いいキャラですが・・。
なによりも幸せになってよかった。
![nez [ネ]](https://img.chil-chil.net/goods_img/L/00039438_L.jpg)
