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読んでみて話の感触は悪くはない気はするのだが、不思議な事に登場人物には感情移入できなかったというなんとも複雑な一冊。
新進気鋭の華道家×自身の理想とする牡丹の新品種作出に打ち込む大学院生で接点は有りながらも違う畑の、ある意味天才同士の二人。
まず攻め・凌の考え方、行動が独りよがりに思えて仕方がなかった。
それに受け・智史と取り巻く脇役の面々もこれまた駄目だったなぁ…。
父親の上下関係を全面に押し出す厳しさは時代錯誤に感じたし、姉は他BLでもよく見かけるような弟には横暴なデリカシーに欠けるタイプ。
おまけに攻めのライバル(当て馬)は受けを勝手にお嬢に見立ててのアプローチが何だか気持ち悪く感じた。
知らないところで文章の言い回しに癖を感じたのかもと思ったが、単に自分の好みじゃないだけで話自体はしっかりしていると思うんだよなぁ…。
智史と凌の会話にある花→女性に例えたやり取りはスパイスが効いていたし、もうちょっと登場人物の感情に入り込めたら、多分この話で表現したいだろう『花の美しさに秘めた毒気』を感じ取れたのかも。
純愛:☆☆☆
H度:☆
オススメ:☆☆☆
登場人物 野添智史(学生牡丹職人) 齋木凌(学生華道家)
牡丹を中心に園芸家の智史と華道家の凌の話です。
お互いに学生ということもあり、仕事に縛られる関係ではない分好きなことに対する思いいれてと、同性に対する愛情がうまくリンクしている作品です。
個人的には好きな作品です。但しYAOI度は低いかもしれません。
華道家はゲイが多いと言いますが、今回も例にもれず、学生華道家の凌もプロの華道家望月もゲイです。
ある意味牡丹職人の智史くんは格好の餌食かもしませんが・・。
作品を読んで、生の牡丹が見たくなりました。