臆病ウサギと居候先の王子様

okubyou usagi to isourousaki no oujisama

臆病ウサギと居候先の王子様
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×28
  • 萌9
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
5
得点
72
評価数
24
平均
3.2 / 5
神率
8.3%
著者
櫛野ゆい 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
石田惠美 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
価格
¥621(税抜)  
ISBN
9784199009389

あらすじ

女性にモテるけれど、いつも最後は振られてしまう、お人よしの平良誠。ある雪の降る寒い夜、家の近くの公園で見つけたのは、薄着に素足で怪我をしたウサミミの少年!? まさかと思いながらも、警察も病院へも行くことを拒絶した少年を、誠は家に連れ帰りそのまま保護することに。怯えながらも一緒に暮らすうち、自分だけに見せる笑顔や、寂しがり屋なのに我慢強い姿に、誠は今まで誰にも思ったことのない特別な感情が生まれて――!?

表題作臆病ウサギと居候先の王子様

26歳,文具メーカ勤務の営業マン
18歳,ウサギの耳と尻尾を持つ訳有りっぽい少年

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数5

人脈の広さが半端ない



困っている人を見ると放っておけない体質の攻めとそのお世話体質ゆえ拾われた訳ありの受けのお話です。
ファンタジーのお話ではないのですが、遺伝子操作で兎の耳尻尾のある受けが逃げ出してきた先で行き倒れ、それを拾った攻めに大事にされ恋人になるのですが、逃げてきた組織に追われて大ピンチに・・というちょっと奇想天外なお話です。

<あらすじ>
平凡な名前にちょっと背が高いくらいで平凡な容姿、平凡な人生と絵に描いたように普通の人だと自認し、これからも平穏に平和な人生を送れるといいと考えていた文具メーカー営業の平良誠(攻め)。今日も平凡な一日が終わるのだろうと考えていたところ、雪が降りそうな寒い中シャツ一枚で倒れている男の子を見つけます。
けがをしていたので警察に連絡を取ろうとするのですが、気が付いた男の子に抵抗されます。放っておくこともできず、誠はその男の子を自分の部屋へと連れて帰ってしまうのです。
何故かその子には兎のような長い耳がついていて、初めはカチューシャではないかと思って調べてみるとそれが本物であることに気が付きます。
男の子がひどく怯えるので、なんとか落ち着かせて今日一日家に泊まることを提案します。
結局、行くところのないその子を放っておけず、心配だからしばらく一緒に暮らしてほしいと頼むのです。
雪と名付けたその子は臆病で健気で世間知らずでとてもかわいいのです。
自分のことを話したがらない雪ですが、少しでも手掛かりはないかと友人に相談すると、やばい組織が絡んでいるから手を引いたほうがいいと・・・
そんな時、雪に初めての発情期がきてしまいます。自分が雪のことを好きだと気が付いた誠は雪を取り返しに来た組織との全面対決を決めるのでした。



誠は困っている人を見ると手を貸さずにはいられない世話焼きな性格です。
何もしないでいたら後から自分が気になるから手を貸しているだけで、自分がしていることは偽善かもしれないと思っています。
ただ、それが縁で親しくなった人たちがたくさんいて仕事にも役立っています。

誠はなにもかもが普通と自分を評価していますが、とんでもない!誰にでも手を伸ばせることはなかなかできることではありません。
そのため、たくさんの知り合いに囲まれているのですが、それがまた多種多様で人脈の広さが半端ない。
医者や弁護士・代議士・ICPOの元刑事と数え上げればきりがないくらい、果ては石油王のマブダチという、どこが平凡?という人脈です。
そんな誠が怪我だらけで倒れている雪をみつけて放っておけるわけもなく、本来なら警察や病院へ届けるべきところも雪の訳ありな耳尻尾をみて自分が世話をしようと思ったのは当然だったかもしれません。


雪が純粋で箱入り過ぎて可愛すぎました。
洗剤の量を間違えて泡を吐き出し続けながら動き続ける洗濯機に向かって「お願いですから止まってください」のところではイラストの可愛らしさもあいまってくすっとなりました。
耳尻尾が生えているので、耳がぴるぴる動いたり尻尾をふりふりするシーンがあるのですが、想像するだけで可愛すぎます。誠の理性には脱帽ですね。
雪はとある組織で遺伝子操作で作られた少年で、同じような少年少女が世界中の富裕層への商品として売られていました。
雪は発情期が来るのが遅く、今まで客を取ることがなかったのですが、とうとう売られてしまい怖がって泣いてしままったため怒った客に暴力を振るわれた、抵抗して客に怪我させ逃げ出してきたのでした。そのため、いつも怯えていました。
やっと誠に大切にされて慣れてきたころ組織に見つかってしまうのです。


雪を作った組織との対決はかなりぶっ飛んでる感じでしたが、誠が今まで培った人脈をフルに活用して雪や雪と同じ目にあっている子たちを助けるのはスカッとします。
ただ、売られて行ってしまった子たちの捜索や無事保護された子たちの今後など問題は山積みです。
その辺りのことがちょっと気になったのですが、本編に直接関係ないこともあり、他の不幸なこどもたちが雪のようにパートナーや家族がみつかることを願っているというので丁度良かったかもしれません。

0

小動物萌え

先生買い。あかんあかん、これもあかん、垂れ耳にとにかく弱いんですがまじの垂れ耳でした・・萌え死にするかと思った。100%女の子やん!という見た目に感じましたが、可愛すぎて全くもってok!最高です。小動物好きな方に猛烈におススメしたい。ただお話としてはかなりぶっ飛んでる(特に最後)ので萌にしました。(最後のぶっ飛びがなかったら萌2)

めっちゃ冷え込んだ日の夜、食料品などを買い込んで帰宅を急いでいた誠。通りかかった公園の土管の中に小さな人影を見つけ、心配になってのぞき込んでみたら、なんと薄手のシャツ1枚かつ裸足で倒れているようだったため、助けおこそうとします。そしたらなぜかその少年の頭には薄汚れてはいるけど、白くて長い垂れ耳があって、その子からは「救急車は呼ばないで」と言われ訳あり臭ぷんぷん。お人よしだなあと自ら呆れながらも「泊っていけば」と勧めてしまい・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
攻めさんの取引先(文房具店の店長さん)、大熊やユキオ(攻めの友人たち、職種色々、めっちゃいい仲間!)等。

**小動物loveな部分

耳もしっぽもぴるぴるぷるぷる、事情によりおびえているとは言え、殺人的な可愛さでした。挿絵がまた強烈で。カラー口絵見た時は、間違えて美少女系ラノベを買ったのかと思いました(笑)とにかく可愛い。もう君は一生そのままでいいです、と強く思いました。中のモノクロも凄い1枚あります。泡だらけの洗濯機と格闘する図(新妻としか思えん)が、私は男子高校生だったかと思うぐらいズキュンとキました。いい子なんです、嫌味ないし。永遠にこのピュアでいてほしい。

攻めはお人よしな普通のサラリーマンで、善行行い過ぎて色々幸いが還ってきている超ラッキー人間としか思えないです。まあこんなラッキー人間だったから、最後大ピンチになってしまった受けちゃんを守ることが出来たのですが、その過程がありえなさすぎて難しかったです。(アラブの石油王や警察関係者に助けてもらう等)前半萌え萌え大行進だった分、最後のぶっとび流れって、うーん合ってるような合ってないような・・・悩ましい。

キャラが本当に好きだったのですが、お話がどうしても引っかかってしまって、神より萌2にしたいのにできないーーーと地団駄踏む気持ちだった1冊でした。でも小動物好きな方には本当におススメしたい!

1

情けは人の為ならず♪

今回は文具メーカー勤務の営業マンと
ウサギの耳と尻尾を持つ少年のお話です。

ある組織から逃げ出した受様が
攻様との出会いで幸せをつかむまで

攻様は文具メーカーに勤める会社員です。

背は高いけれど笑顔を絶やさない事からか
話しかけやすいと言ってもらえることが多く
通りすがりの人に良く道を聞かれりします。

人の役に立てることが嬉しく
困っている人に自分から声を掛ける事も多く
本来は縁の無いはずの人や仕事に繋がったりして
親切なお兄さん度がアップしていく攻様です。

学生時代にオンラインゲームで知り合った友人達は
今では医者や弁護士、SEに新聞記者等々
攻様とは違った分野で活躍しているのですが

特に仲が良く大手証券会社に就職した友人は
攻様がした道案内の縁で知り合った石油王と
何故かスカラベの話で意気投合した結果、
今では彼の秘書として世界を飛び回っていますし

今日も帰宅途中の駅の階段で老女を助けたところ
彼女は攻様の会社に役員として再就職した
元警視庁幹部の母親という縁を拾いました。

平社員では役員と関わる仕事なんてないかと
攻様は雪の降りそうな夜道を急いで歩いていると
よくジョッキングをする公園で
薄着で倒れている少年を見つけます。

近所の子供かと思って近づくと
裸足な上にところどころ薄汚れ
酷い痣や擦傷があるものの顔立ちそのものは
整っていて美しい少年でした。

この少年こそ今回の受様になります♪

傷ついた受様の部屋に連れ帰った攻様ですが
受様にはウサギの様な耳と尻尾があって
どう見ても訳ありな様子で
初対面の攻様にもひどく怯える受様を
攻様は放っておく事が出来なくなります。

受様の耳や尻尾、怪我の状態からも
攻様も厄介ごとの予感しかしませんが
受様の助けになりたいと思うのです。

そうして攻様は受様を親戚の子と偽って
同居生活を開始します。

ウサギの耳と尻尾を持つ受様とは
いったい何者なのか!?

人と違った容姿をもつものの純な受様と
人との縁繋ぎの上手い誠実な攻様の
ピュアな初恋物語です♪

受様は攻様宅で慣れない家事に一生懸命で
洗濯機をアワアワにしたり
目玉焼きを真っ黒にしたり
指を傷だらけにしつつも
攻様との暮しを楽しんでいましたが

攻様が受様を助けた当初、
相談しようとしていた友人が
調べた受様の事情は想像以上に
厄介なモノでした。

受様は違法カジノや人身売買をする
セレブ向けの高級クラブの男娼で
客に怪我をさせて逃げ出したらしく
クラブオーナーも躍起になって
受様を探していると言うのです。

その話を聞いて以来
攻様は更に慎重に受様を匿いますが
攻様の出勤中に連れ去られてしまいます。

受様を奪還するまで
石油王とその秘書の友人始め
攻様が意外な人脈を駆使しつつ
敵に立ち向かう様子も
とっても楽しかったです (^○^)/

受様との同居生活では
攻様は受様ががんばる様子を暖かく
見守っているのですが
受様が可愛くて仕方がないから
思考が甘~い♡

受様が攻様に惹かれてきて
発情してしまった時など
不慣れな受様に手解きする時には
いかに攻様といえども下心爆発寸前♡

2人がお互いの気持ちを知ってからは
更にラフラブになるのですが
ここで受様に魔の手が迫るのです。

受様を奪還するまで
今までのほんわかムードを一掃して
かなり緊迫したシリアスムードですが
ラストスパートのワクワク感を高めて
最後まで一気読みでした。

縁は奇なもの味なものというか
情けは人の為ならずいうのか
攻様の性格付けもすごく活きてますね。

組織が組織なだけに
動物耳&尻尾をもつ受様の様な子供達の
今後がかなり気になりますが
石油王の支援があれば何とかなる!?

今回はウサギ耳繋がりで松雪奈さん
『ウサギの王国』をご紹介作とします。
こちらは攻様がウサミミのラブコメです。

5

イラストも可愛い!

攻め視点のみ。
攻め視点、好きだけど受視点もちょっと欲しかったかも。

受ちゃんが本当可愛い。
そして、イラストが凄い可愛い!

小動物系受が好きな人には良いかも。

しかし、攻めの人脈が凄いw

2

超ピュアです。ピュアピュアです(* ´ ▽ ` *)

こちら、表紙やタイトルから受ける印象通りの、超可愛くてピュアピュアな作品でした! 
おまけにエロエロ。

櫛野先生と言うと、溺愛攻めがとにかくお上手なんですよ~。
今回もですね、ピュアで健気な受けをひたすら溺愛する王子様攻め!
彼が、臆病な受けを怯えさせたとオロオロし、可愛いとニヤニヤ脂下がり、無防備な様を見ては煽られて理性を総動員している。
楽しい! 楽し過ぎるよ・・・!!
と、超好みの作品で楽しく読ませていただきました。

一つ注意点ですが、攻め視点だったり、女の子にしか見えない受けが苦手な方は避けられた方が無難かもしれません。


内容ですが、文具メーカーに勤めるサラリーマン・平良×彼が保護したウサ耳を持つ少年・雪による、ほのぼの可愛い同居ものになります。

人に親切にする事をモットーとしている穏やかで紳士的なリーマン・平良。
雪の降る公園で、傷だらけの上にシャツ一枚と言う明らかに不審な少年を保護します。
ウサギの耳と尻尾があり、更に外すことの出来ない首輪をしている彼を放っておけず、「雪」と名付けて一緒に暮らし始める平良。
とても臆病な雪が徐々に心を開いてくれる事に、愛しさを覚えるものの、突然雪に発情期が来てー・・・と言うものです。

で、まずこちら、実は設定としては結構シリアスなのです。
雪ですが、富裕層の為の秘密クラブで売られている存在だったりするんですよね。
彼のウサミミですが、遺伝子操作の産物なのです。
発情期が来てない彼は、本来は客の相手をしないハズだった。
しかし、特別に雪を気に入った客に強引に買い上げられ、ひどい暴力を受けた事から無我夢中で逃げ出して来たー。

と、設定だけ見るとかなり痛くてシリアスな作品なのです。
が、この作品でメインとなるのは、逃げ出して来た雪が平良と出会ってからになるんですよね。

雪はかなり臆病なのです。
と、同時にピュアでとても健気。
終始攻め視点なのですが、とても臆病で最初こそ怯えまくっている雪がですね、ひたすら優しく世話焼きな平良に、徐々に徐々になついてゆくー。
このパートにめちゃくちゃ萌えるんですよ。

そもそもですね、私は溺愛攻めが大好きなのです。
その上、そんな攻めの内心が丸分かりとなる攻め視点!!
臆病で小動物のように怯えまくっている雪を、怖がらせないよう細心の注意をはかる平良。
彼がなついてくれば嬉しくて舞い上がり、怯えさせれば失敗したとオロオロし、何気ない仕草や言動に「可愛い」と脂下がる・・・。
いやもう、こっちもニヤニヤが止まらんがな!!

こんな感じでですね、二人の同居生活がとにかく甘々なのです。
雪が新妻のような失敗をし、それに呆れるどころか「可愛いな~」と鼻歌を歌いつつ後始末する平良、みたいな。
完全なバカップルですよ。

また、遺伝子操作されている雪。
お約束ではございますが、発情期が来ちゃうんですよね。
で、ピュアでその手の知識が皆無な雪に「俺が教えてあげる」みたいな!!(≧∀≦)
これまた、意外と雪がエロいのも楽しいのです。
「可愛い、可愛い、雪くん・・・っ!」「誠さん!!」てな感じで。
しつこいですが、完全なバカップルですよ。

この後ですね、雪の行方を突き止めた組織の魔の手が迫り・・・と緊迫の展開ではあるのですけど。

平良ですが、これまでの善行から結構な人脈を持ってたりします。
まさに情けは人の為ならずって感じで。
彼の危機にはですね、そんな仲間達が大いに手を貸してくれるのですよ。
まぁそんなワケで、「雪救出大作戦」みたいな。
緊迫の展開ではあるのですけど、どこかワクワクさせてくれるんですよね。
うん、本当にほのぼの路線の作品なのです。

欲を言えば、もうちょい雪にも自力で立ち向かって欲しかったりするんですけど。
彼はお姫様状態なので。
あと、ちょっと展開に都合が良すぎる感もあったりする。

が、個人的にはこういうほのぼの路線の作品が大好きなんですよね。
そんなワケで、とても楽しく読めました。

9

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