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hatsukoi kinenbi
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
こちら、しっとり読ませる超ピュアピュアな初恋もの。で、主従もの!!
さわやか過ぎる表紙にもうっとりですが、帯の煽りに悶絶なんですよ。
「ただ傍にいる・・・それ以上を、私は望んでいるのです」て!!
私は主従ものが大好物ですが、それも主×従じゃないと!!と言う妙なこだわりがありまして。
しかし、今作で従×主もいいもんだねと認識を改めました。と言うより萌えをまた一つ開拓しました。
派手ではありませんが、初恋をひたすらじっくり綴ったこちらの作品。
超キュンキュンしながら楽しく読めました。
内容ですが、主従もので切なくピュアな初恋ものでもあります。
財閥の後継者でありながら、病弱で自分に自信が無い大学生・真生。
幼い頃からずっと傍にいてくれた教育係・神原と成長に伴い距離が出来た事に寂しさを覚えー・・・と言うものです。
で、こちら主役である真生の視点で終始進みます。
清楚系ながら芯の強い美人である彼。
病弱な彼が静養の為に滞在している海辺の別邸が舞台となりますが、この情景描写がとても秀逸。
穏やかで美しいのに、少し寂しさを感じさせる海辺が、なんだか真生の儚い印象をより強調するとでも言うんですかね。
冒頭から海辺のシーンになるのですが、身体の弱い彼を心配して迎えに来た神原。
自分の上着を脱いで真生に着せるシーンに、超キュンキュンですよ。
で、こちら、ストーリー自体は真生の心情がひたすら丁寧に綴られと言った感じで、派手さは無いのです。
後継者の座を狙う身内によるイザコザなんかはあったりしますが。
また、肝心の攻めである神原。彼の出番自体もかなり少な目。
が、それで物足りないかと言うと、真生の回想と言う形で常に神原は出て来るんですね。
幼い頃からずっと傍に居てくれた神原-。
彼のくれた言葉の一つ一つが、現在の真生を形作ったのであろうと。
真生はですね、いつの間にか神原との間に出来てしまった距離に寂しさを感じています。
昔は抱き締めてくれたのに、今は手を触れることさえ避けられる-。
それどころか、会えるのすら数日置き。
そんな中、静養先で自分を特別扱いせずに気安く接してくれる大学生・ヒロと出会う。
ヒロが真生を強引に外の世界へと連れ出し、その事により真生の意識が変わってゆく・・・。
ヒロがとってもいい男なんですよ。彼の正体に関してはまぁ別の話ですが。
良い具合に二人の中を引っかき回してくれて、ヒロのおかげで二人は結ばれたようなものだったりするのです。
個人的に、受けに言い寄る魅力的な当て馬と言うのが大好きなんですよね。
普段は物静かで理知的な神原が、ヒロに対しては敵愾心を剥き出しにするのにニヤニヤしてしまう。
普段クールであればあるほど、抑えきれず嫉妬心を露わにしている攻めと言うのがツボなのです(*´▽`*)
あとエロですが、最後に一回だけと少な目。
が、無垢な受けがそのピュア過ぎる言動で攻めを煽ってしまうと言う、個人的に大好きなパターンです。
真生がですね、神原に触れられる夢をみた事を思わず言っちゃうのです。
すると、「夢の中で私はどんなふうにしたのですか? こうして・・・」と急に暴走気味になる神原。
それまでは紳士的だったのに・・・!!
ちなみに、神原がエッチの時も「私」言いで、敬語なのにも妙に萌えました。
「愛してるよ」じゃ無く「愛していますよ」なのが素敵なんですよ。
最後に神原視点の短編がありまして、そこで何故彼が真生から距離を置くようになったかが分かります。
自分に無防備になついてくる真生に、欲情を覚えてしまい・・・てな具合で。
彼はわりとヘタレですよね。
私のヘッタクソなレビューでは、いまいちピンと来ないとは思いますが、そんな終始しっとり読ませてくれる初恋が実るまでの片想いもの。
ちょっぴり切なくはあるものの、とてもキュンキュンしました。
カワイ先生の挿絵狙いで購入。夢乃先生ファンの方なら、安心してお読みになると思う直球きゅんきゅんお話、「本編260P弱+攻め視点の振り返り話18P+先生のあとがき」です。思ったよりしっかりした方かもという思いと、ちょっと共依存すぎじゃないかとひねくれ者精神が拮抗しているので萌にしました。
お話は、スケッチブック片手に、サンダル履きで波打ち際を散歩しているシーンから始まります。5月、水が温かくなってきたから・・とは言うものの、声をかけた神原は真生のことが心配。ハンカチで足をぬぐって上着を着せ掛け、別荘に戻ると準備されていた風呂に入るよう促し・・と至れり尽くせり。教育係を長年務めている神原は、真生がすぐ体調崩すことを知っているためで、発熱していないことを確認すると「私は失礼します」と下がり・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
真生のじいちゃん、別送の家政婦さん、ヒロ(別荘に忍び込んできた青年、やんちゃ)、その他親戚や財閥の関係者等。ヒロがナイスです。
**いいような悪いような悩む二人の関係
見初められ、惚れられ、めでたしめでたしになった二人の関係は羨ましいと思う一方で、いやちょっと受けさん、世界が狭すぎやしませんか・・・と心配でして。繊細な方なようなので、攻めさんというお守り札を入手した後は、きっちり二本足で立って、真贋見極めていかれるのだろうなあと思うんですけど、1回ぐらいヒロに連れられて、どっかへ旅立った方が良かったんじゃねとつい思った次第です。こうなってしまった以上、受けさんよりは色々見聞しておられるであろう攻めさんと、しっかり戦ってください。心配性なおばさんは心配すぎてちょっと萌が減ってしまいました。
初読み作家さん。
小学生からの初恋が、その想いがじっくりしっかり綴られているので、主従・年の差・両片想いにピンときたらお薦めです。
受の真生くんは、超箱入りお坊ちゃまです。
穢れなく、真綿で包んで育てられてます。
真生くんのピュアさはシビアで厳しいビジネスの世界でやっていけるのか、人を見る目があり、人を惹きつける魅力もあるけれど、老婆心ながらやっぱりまだ若いのでちょっと心配になってしまいました。
まっ、教育係の神原さんが傍にいてくれるので心配いらないのかな・・・。
本編後に、同時収録の二人の出会いを描いた「Fall in love」があるのですが、更に胸キュンでした。
この作品の萌えポイントは、「主従関係・箱入り病弱おぼっちゃま・敬語攻め」ってところだと思います。
主従関係がお好きな人なら楽しめると思うけど、残念なのは攻めの登場回数が少ないところ。
というのも、幼い頃から真生の教育係だった神原が、真生が高校に入ったと同時に「あなたの立場は、通常よりも敬語での会話を要求されるから、いつでも自然に話せるように今日から私との会話は敬語で行うようにしましょう」とか宣言しちゃって、よそよそしくなってしまうんですね。
で、神原との距離が非常に遠くなってしまったことに寂しさを覚える孤独な箱入りおぼっちゃまの真生……みたいな感じが大半を占めているので、神原の存在感が薄い。
それよりも当て馬のヒロのほうが、遥かに生き生きとした存在感があって、真生との心の交流もあったなぁ……。
ヒロとくっついてもいいんじゃないか?と思ったくらいです。
真生は財閥のトップが務まるのかしら?
というのも、やたら熱を出してぶっ倒れているイメージというか、線が極細な印象。
うなされて気付いたらどうやら三日経ってた……みたいなヤバイ熱が二回もあって、ビビりました。
最後のほうはストレスもなくなり、そこまで弱い感じでもなくなったけれど、でも普通の人よりは絶対に体力がないと思うし、虚弱体質だと思うんですね。
そして人を見る目は確かとはいえども、籠の鳥生活で見てきた世界が非常に狭いし、繊細で非常にピュアな人だと思うので、いくら神原が支えてくれるからといっても安心できません。。。。
しかもあのお祖父様と何かと比べられることになるでしょうし、財閥のトップだなんて魑魅魍魎うごめくビジネスの世界で、あの真生が大丈夫なのかなぁ??とどうにもこうにも心配です。
後半までは、無茶でしょ!と思いながら読んでました。
真生の育てられ方がこんなん絶対にいつになっても自立できるわけないよ〜!って。
しかも物心つく頃には後継者にされ重荷を背負いながら育てられ…。
二十歳にもなってないのに祖父からはプレッシャーをかけられ。いきなり無茶だってば!
社長は祖父との間に二人くらい挟めばいいのに。
しかも想い人の神原はどんどん離れていくし、真生は一人ぼっちでこんなに体が弱くてどうするの〜?と思っていたら。
ヒロが登場してからは楽しくなってきました。やたら真生の気持ちを当てたり家出しようと誘ったのは…。
養育係攻めが受けを意識し過ぎてこのままおそばにいられないって離れていくのはわかりますが。せめて二人の絶対的な心の繋がりや真生が恋する説得力を、回想ではなく読ませてほしかったな。
最後は甘々なのでやっとご褒美なんですが、ここまでが長かった。
読むときは視点主に感情移入しすぎてしまうので、神原は真生を見捨てるんだ…と本気で思って辛かったです。
なのに、船では、あれれ?どうしちゃったの?からまるで別人で。
最後の神原視点のお話でジーンときました。
なんかもうちょっと何とかかみあえば、すごく萌えたと思うんですけど。