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kanekashi shinshi ni tenshi no kiss wo
こちら、同人誌「賢者のやさしい贈り物」を改稿・改題された作品との事です。
個人的に、不憫な受けが、攻めにより救われて幸せになると言うストーリーが大好きなのです。
不憫受けが報われる瞬間に、カタルシスを得ると申しますか。
その点で、シンデレラストーリーがお得意な作者さんの作品が好みだったりします。毎回、安心感を持って読ませていただいてます。
が、今回、どうにも受けのキャラクターが合わなかった。
ひたすら「私はこんなに不幸です」と、不幸自慢するのはやめろ!!みたいな。
これ、本人に不幸な状況を語らせちゃってんですよ。
別の視点から受けの不憫さを語ってくれたら心置きなく酔えたのに、本人が語り出すと途端にあざとくなってしまう・・・。
う~ん・・・。
ストーリーとしてはとても好みなだけに、残念なんですけど。
内容ですが、借金取り×回収される側の不憫な青年です。
父親と義母から虐げられて育った碧。
家事とアルバイトに明け暮れる毎日です。
そんな中、消費者金融業者で債務回収の為に碧の自宅を訪れた桐生。
債務回収の為に冷酷な顔を見せる反面、不意に見せた優しさに気持ちが揺れる碧。
借金返済の為に秘密クラブで働き始めますが、過労で倒れてしまいます。
すると何故か、桐生の自宅で匿われる事になり-・・・と言うものです。
先にも書いたとおり、大筋としてはとても好みなのです。
健気で頑張り屋な主人公が、攻めのハートを射止めて救い出される。
そして幸せになる。
が、チョコチョコ引っ掛かる部分があるんですよ。
序盤がものすごく不幸でシリアスなのです。
身を粉にして家事やバイトで頑張るのに、遊び暮らしている親からは虐げられ、バイト先でも冷たい態度の同僚。
そして多額の借金発覚で、親から風俗へ行かされる・・・。これでもかと不幸な状況です。
ここから行かされた風俗店で、チャイナドレスを着て働く碧。
そこで彼の、無垢で純粋過ぎるキャラがウケて、一躍売れっ子になる。
この展開も凄く好みです。
が、ちょっとエピソードが雑過ぎたりするんですよ。
初めて付いた客に、自分の不幸な境遇を滔々と語る碧。
「なんていい子だ!!」「私の家に来て、ゆくゆくは同居して欲しい」と碧にすっかり骨抜きになる富豪。この間、2P程度。
話が上手いこと行き過ぎだし、急展開過ぎるよ・・・。
なにより説得力が全然無いよ・・・。
と、碧が計算では無く、素の状態で客を次々とりこにしてくエピソードなんかがコミカルテイストで語られるんですね。
ここでもまた混乱。
これって、シリアスなの? コメディなの?みたいな。
あと、実は攻めである桐生もよく分かんないのです。
会ったばかりの碧に、業界の裏事情をベラベラ話しまくり。
そして碧に凄く肩入れ。
碧に対していつ惹かれたのか、何故好きになったのかハッキリしないので、「あなたが心配だからです」と言われても意味が良く分からない。碧じゃなくとも。
そして碧の父親。
ずっと酒を飲んで暴れ、碧に対しても大変冷たいです。義母と一緒になって碧を苛めてます。
が、終盤でいきなり父親の顔を見せて碧を庇う。
いい話なんだけど!! いい話なんだけど!!
父親の態度も急に変わり過ぎだよ・・・。
掌をいきなり返された義母が一番驚いただろうね。
そんな感じで、やたら細かい部分の雑さが目立つんですよね。
う~ん・・・。普段、こんな事無いんですけど。
でも、やっぱり不憫な受けが報われるのには萌えたので「中立」です。