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tamanokoshi shinchoshimashita
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
「玉の輿ご用意しました」の3作目です。
こちら完全な続編なので、単独で読む事は難しいと思われます。
気になられた方は、1巻目からぜひどうぞ!!
元々好きな作家さんですが、このシリーズは特に大好きで、今作の発売も首を長くして待っていました。
続編と言う事で、出来上がってるカップルのイチャラブが楽しいかと言うと、主人公の成長に重きが置かれた作品なのです。
もちろん、イチャラブも存分に楽しめるのですが。
その成長部分がしっかり掘り下げてあるため、続編でありながらマンネリ化はせず、更に深みを増したストーリーとして仕上がってるんですね。
甘くてちょっぴり苦しくて、読み終えた後は前向きになれる。
そんな素敵な3作目でした。
内容です。
充実した日々ながら、仕事があまりに忙しくて若干すれ違い気味の印南と青依。
そこに進路に悩む印南の甥・誉が家出して転がり込んできます。
ワガママで生意気な誉を職場で教育係として面倒を見る事になる青依。
そんなおり、海外支社の優秀な研究員・ベルが来日。
彼女から海外で学んで研究員を目指す事を誘われ-・・・と言うものです。
まずこちら、序盤はとても甘いです。
端から見れば新婚そのものの二人。
休みともなれば、朝から二人でお風呂に入っちゃって、当然エッチに突入。
未だに初々しい部分がある青依が可愛くてですね!! また、エッチ時には若干オヤジ臭い印南のセリフもいいんですね~。
既に出来上がってるカップルのイチャラブが大好きでして、二人の甘い日常が楽しくて仕方ない。
ところがここに、小型台風のような甥登場。
また、海外に来て研究者としての勉強をしないかと誘われるー。
先に主人公の成長に重きが置かれてると書きましたが、この部分が結構苦しいんですよ。
青依にはシリーズ当初から学歴コンプレックスみたいのがございまして。
もっと印南の力になりたいのにと、自分の非力さに歯がゆい思いをしていた青依。
また、恋人として自分の元に縛り付ける事で、青依の可能性を奪ってるのでは無いかと引け目を感じてる印南。
互いが互いを深く思い合うからこそ、歯車が噛み合わなくなる二人が切なくてですね。
愛してるからこそ、臆病になっちゃうし、好きな相手にがっかりされる事を怖くも思う・・・。
読者側は切なくて身悶えて感じでしょうか。
ただホント、これは二人にとって必要な試練なんですよね。
二人が共に寄り添い、これからも幸せに生きて行く為の。
曖昧にしちゃダメな所なんですよ。
新たなステージに向かう為の、必要な「痛み」なワケです。
単純に二人がイチャコラしてるだけでは、心に深く響く作品にはならない。
ホント、このへんが巧みだなぁと唸らされました。
まぁ、イチャコラしてるだけでも、それはそれで楽しいんですが。
で、また一つ壁を乗り越えた二人。
ラストではまたまた甘々っぷりを見せてくれます。
すっかりペースを取り戻した印南にも思わずニヤリと。
なんのかんの言いつつ、彼は嫉妬深いんですよね。
後、エロ多めです。
お風呂でエッチし、ソファーで情熱的に抱き合いてな具合に。
初々しいかと思えば、大胆な誘い文句も口にする青依。
「続き、しよ?」なんて言われたら、印南に歯止めが効かなくなっちゃっても仕方ない。
あと、個人的に追いピストン(?)が好きでして。
「今、イッたばかりなのに・・・っ」と受けが泣きを入れてるのにめちゃくちゃ萌えるんですね~。
今回、そんなパートが多くて、大変楽しく読めました。
と、続編としてとても魅力的な作品。
ラストがですね~、なんだか大団円ぽくて、ひょっとしてこれで最終巻かと心配なのですが。
これからもこの二人を見守り続けたいので、ぜひ続編希望です。
青依の将来を巡って、印南と青依の心が大きく揺れる本作。シリーズの中で一番好きです。人生を左右する大きな選択に印南と青依が出した答えは、二人が共に幸せになる最高の形だと思いました。
忙しさに疲弊する印南のそばで、青依は直接的な戦力になれない自分をもどかしく感じます。そんなとき、来日した研究者・ベルが、青依の優れた記憶力に研究者の資質を見いだし、フィリピンに来ないかと誘ってきます。大学に行かせてあげる、とも。心揺れる青依と印南。そんな時、印南の甥・誉が進路に悩んで家出してきて…。
中卒の自分に結果が出せるか自信がなくて、青依はベルの誘いに尻込みします。印南のそばにもいたくて、現状で充分に頑張っている、と自分の気持ちに蓋をしてしまいます。
印南のほうも、自分が青依の枷になっているのではないか、と引け目に感じながら、青依の心が自分から離れるのが怖くて、青依の背中を押すことが出来ません。
悩んだ二人が最後に出した答えは、青依の進学も二人の恋も諦めないこと。印南の「待っているから。」、青依の「自分たちはもう、家族になったのだから」に、強く胸を打たれました。青依を愛して印南はこんなにも変わり、青依にとって印南は恋人であり家族という存在にまでなったのですね。二人はいっとき離れても絶対大丈夫。そう思えました。
たとえ今一緒にいることが幸せでも、互いに引け目を感じたり、後悔が残るような関係は、いつか苦しさが勝ってしまう気がします。ベルと誉の登場が、二人の関係を大きく動かしたと言えるでしょう。新しい道を開くのは、人との出会いなのだと思わされます。
前作を読み終えて、青依の行く末は秘書なのかと予想していました。違ってよかったです。青依が自分の能力を活かして印南の隣に並ぶ未来が、より鮮明に浮かんできます。
シリーズ通して、タイトルが内容に、当たらずといえども遠からず、という感じなのが、気になっています。青依は玉の輿に甘んじてはいないので。ユーモアのあるタイトル、と解釈した方がいいのかもしれませんね。
二人のこの先がとても気になり、小説Charaでの番外編を見逃したことが悔やまれます。書き下ろしを加えて文庫化されたら嬉しいのですが…。二人のやりとりが楽しいので(特に致す前の。笑)、もう少し読みたいです。
3冊目。とても好きなのでもっと続くと良いな。
青依と印南さんだけじゃなく、脇を固めるキャラまで魅力的。
新キャラの印南さんの甥っ子、誉。
イラストがそっくり印南子供バージョンで凄い……と魅入ってしまった。
誉みたいな自己評価だけが高い子、いるよいる。周囲の「大人」からは諦められていて、ろくに注意もしてもらえない。でも青依くんは違う視点で行動してる。なんだろ……「社長の甥」「グループの御曹子」「最近の若い子」ではなくて、最初からナチュラルに誉本人を見てる感じ?甘やかさない。
一言でいうとアニキ。さすが元ヤンだねと他のスタッフにからかわれつつ面倒見が良いです。本人は自分だって大人なのにとご不満ですが、それは事なかれ主義に染まってない青依の美点だなや。
自分と対称的な生い立ちの誉の、その悩みも聞くとああそうだよなーて恋人のことを思って寄り添ってみたり。かわいい。
ベルさんの穏やかな癖に日本人にない押しの強さや、そういえば1巻での酒匂さんの迂闊さにしても、ここのキャラはどこかリアル。それぞれがそれぞれの考え方で行動してしかも成長してるので先が読めなくて楽しみ。
そして印南さんの、わかり辛い溺愛っぷりが好き。
当たり屋だった青依が印南と出会ったことで人生が変わっていくんだけど、努力だけではどうにもならないこと、現状に甘えてチャレンジすることを躊躇してはいないかという問いかけ、でも努力することで周囲の見方も変わっていくお仕事小説的にも面白かったです!特に2巻の秘書の選抜試験はドキドキだったね〜。青依のカメラアイは羨ましいし事務方にいてあれだけ心配りできてサポートできる人は大事だよね。貴重な人材。印南もいいんだけど個人的には酒匂さんがすごく好みだった。酒匂さんはヘテロだけどスピンオフください
玉の輿シリーズ3冊目!
ワクワク待機していましたヾ(*´∀`*)ノ
3冊並べると青依の成長を感じて笑みがこぼれます。
昔の印南そっくりな不遜な甥っ子登場や、
青依の特殊能力に感嘆したベルさんからの提案、
印南と青依の喧嘩ete…
周囲がドタバタしつつ『Plus Ultra』を感じる内容でした。
印南の為に何が出来るかを常に模索しつづける青依。
恋人としては対等で居られても、一会社人としては社長と末端社員。
もっともっと支えになれる人間になりたいと考えています。
しかし日々の仕事に追われ、未だ夜間学校に通えぬまま…。
中卒の肩書きでも工場内で青依の能力は非常に重宝され、周囲との関係も上々。
真面目に仕事に打ち込んで、何へも興味の持ち、積極的で勤勉。
その姿に惚れ込んだベルさんは青依をスカウトします。
スカウト内容は大学卒業まで支援・卒業後はベルさんのラボへの就職ーと破格の条件。
しかし、それを受けるということは『印南と離れて暮らす』ということ。
その一件で印南は心なしか不安定さが見え隠れし、言葉がすれ違ってしまい…。
そんなギクシャクした中に印南の甥っ子・誉が転がり込んできます。
インターンとして会社で面倒を見ることとなり、誉の世話で大忙しの青依。
青依の中ではベルからのお誘いは”なかったこと”になりつつありましたがーーーと展開します。
2人がすれ違い喧嘩をする場面は辛かったです。
個人的に青依の涙に弱いんだよ~(;ω;)
自己評価の低い青依は、自分を下げて物事を考えるからもどかしい。
違う、そうじゃないよ、
印南さんが言いたいのはそういう意味じゃ無くて!お願い泣かないで!
とズキズキしながら読んでました。
青依が泣くシーンは必ずもらい泣きしてしまう…。
今回は工場内での動きがメインだったので
印南さんが工場に出向くシーンも何度かあったんですが、
その場面での『職場恋愛』の雰囲気はニヤニヤしました(∩´///`∩)
当然、家とは全く違う接し方なんだけど、
休憩中はふと気を抜いてしまってナチュラルにイチャついてるのとか萌える!!!
それを見たときの周囲の反応~~~~www
照れる青依に対しシレッとしてる印南さん…という点も良き♪
ベルさんの強引さは個人的に苦手でした。
日本文化とは違う感覚なんだろうけど…。
そういう意味では誉の子供らしいストレートな物言いは、
強引に引っ張るのではなく背中を押す感じがして良かったです。
最初こそ傲慢不遜な誉でしたが、
『印南家以外の常識を知らない子供』だから仕方ないな、と思う点も。
印南さんや青依・会社の人間と関わって、世界が広がったのは良い経験ですね。
きっと印南さんに負けない優秀な経営者になれるだろうな。
誉に対する印南さんの悪い予感は的中するのか否か?
個人的には印南さんをヤキモキさせる茶々を期待ヾ(*´∀`*)ノ
(印南家ホイホイ青依…w)
自分たちにとって今が一番幸せな状態だと思っていても
壊れる不安を打破して更に上へ、高みへ、前へと進む青依と印南さんの強さを感じる1冊でした。
とても良かった!
青依は充分すぎるほど印南さんの支えになってるとおもうんだけどな。
それで満足しないのが青依らしさなのか。
見習わなくてはいけないな…と痛いとこ突かれた気分でもあります;
本シリーズは俺様で強気なイケメン社長と
攻様の恋人で工場勤務の社員のお話です。
受様が新たな出会いにより
新たなステージに向かう決意をするまで。
攻様の会社は
財閥を前身とする丸蔦グループの
関連会社である化学薬品メーカーです。
年度末の決算期である今は
業界的にも最大の繁忙期ですが
競合他社が不祥事を起こした事で
攻様の会社がその皺寄せを
一気に被ってしまいます。
その為、
会社は受様が入社以来一番多忙で
社長以下全社員が休む暇もないほどの
忙しさなのです。
資料室勤務の受様も
工場やラボの手助け要員として
様々な手伝いをしていますが
あくまで使いっ走り程度です。
中卒で何の資格もない受様には
決定的な役に立つことができず
もどかしくて悔しいのですが
もっと自分でできる範囲を広げて
攻様を支える存在になりたくても
日々の煩雑さに流されて
夜学に通う手続きですら
未だに出来ないままでした。
それでも同居生活は
2人にともに楽しい暮らしでしたが
高校進学を控えた攻様の長兄の長男が
押し掛けて状況が少し変わります。
攻様の甥は
何をしても七光りな人生が嫌になった
から家を出てきたと言いますが
中卒な受様には贅沢な悩みに思えます。
とりあえずは自宅に帰す攻様でしたが
新製品の開発が最終段階に入り
要であるフィリピンの女性研究者が
来日するとまた新たな問題が!!
ラボで受様と接した彼女は
受様を研究者として育てたいと
フィリピンでの大学進学から
ラボへの就職まで誘いかけてきます。
受様には中卒の自分が研究職に就く事も
攻様から離れる選択も考えたことすら
ありませんでした。
しかし、
攻様が微妙な態度に出た為に
2人の仲はかなりギクシャクしてしまいます。
更に夏休みに預かるはずだった甥っ子が
攻様の会社のインターンとなってやってきて
教育係となった受様は更なる厄介ごとに
巻き込まれることになります。
それぞれの思いが交錯する中
受様が辿り着く結論とは!?
本作は年の差、身分差など
主役2人の違いを際立たせる事で
互いが成長(変化)していくシリーズの
第三弾になります。
「玉の輿」を「新調」なタイトルな上
攻様そっくりな甥っ子登場とあったので
手に取るまでは甥っ子が受様に
「攻様より俺の方が絶対イイ男だぜ」
と迫るお話になるのかしら!?
と思っていました(笑)
ちょっとそれっぽくなくもないけど
受様の前に新しく提示されたモノは
恋ではなくて未来への選択肢でした。
受様は人にはない脅威の記憶力があり
工場内の人々も様々な面で
助けられていますが
中卒という学力認定が
自身の能力自覚の足かせにもなっていて
自己評価が高くありません。
対する攻様も地位と能力が
一般庶民の受様とは違う過ぎる上
口もうまくないのでなかなか受様に
自分の思いを伝えきれません。
お互いを大切に思えばこそ
相手を支えたい、見守りと思うもの。
今の自分ではダメなのか。
成長するためにはどうしたら良いのか。
そんな2人に会社の面々と
攻様の甥っ子や女性研究者が絡んで
受様が自身の選択肢を選ぶまで
ワクワクしながら読み進めました。
シリーズも3巻目になると
初心だった受様も大胆になって
エロ度もアップしてきている為に
攻様がよりヒートアップするという
たいへん美味しい展開となってるのも
とっても楽しかったです♡
本作では受様の選んだ未来は
まだまだ不確定過ぎて
次のステージへの階段に
一歩足をかけた位です。
受様のさらなる成長と
甥っ子の存在もとっても気になるので
4巻も読ませて欲しいな (^-^)v
今回は本作同社長と社員の恋物語で
鳩村衣杏さん『辞めるまでにしたい10のこと』は
いかがでしょうか?
仕事描写ががっつりな点も好きなお話です。
シリーズ3作目。完全にお話としては続いているので、このお話だけ読んでも登場人物の人となりがわからないと思います。ぜひ1作目からどうぞ。二人の成長に驚きです。
電子書籍で読了。表題作+電子特典SS「きみに幸せあれ」
前作の秘書選抜で不採用になった青依(受け)は再び古巣の工場の一般事務と資料管理の仕事に戻っています。他社の不祥事の影響を受け年度末も相まって非常に忙しい毎日を送っていました。
今までの仕事に加え工場の軽作業の手伝いにラボでの手伝いもこなす青依にフィリピンの研究者ベルが来日し、青依をスカウトします。
中卒の青依に対し、大学・院へ行く費用と卒業してからフィリピンのラボへの就職を約束するという提案に驚く青依。夜間の高校へ行くことを目標としていながら、仕事が忙しく実現していないながらも、印南の側にいたいということ、今の居場所がとても心地よいということもあり躊躇する青依に対してベルは印南(攻め)の役に立ちたいなら動くべきだと諭します。
青依がスカウトされたことに対して、印南は何も意見しません。自分と付き合うことによって青依の可能性をつぶしているのではと危惧する印南は自分の側を離れてほしくないと思いながらもそれを口にすることはしたくない。でも、逆にそうされないことに青依は不安を覚えてしまって、今の状況に満足している自分はよくないことなのか詰め寄ります。
学歴コンプレックスから自己評価が低く、印南の役に立ちたいと願いながらかなわない現実を突き付けられ、印南に突き放されたと思った青依は言い争いになります。
時を同じくして、印南の甥・誉が突然高校へ行きたくないと転がり込んできます。
高校を辞めるという誉に対し、なんとか辞めさせたくない大人たちは、インターンとして印南の会社に勤めることにするのです。
フットワークが軽いという理由で誉の面倒を見ることになった青依は、自身が末っ子で今まで所属していたグループでも自分より下が居なかったため、初めての後輩指導に四苦八苦します。そのうえ、反抗期の誉は全く働く気がなく、仕事を言いつけてもため息はつくわ、バックレるわ、工場の仲間とも険悪になり、青依はその間にたって謝る日々が続きます。
後々、誉の高校へ行きたくないという理由を聞くに、誉にも同情する点はたくさんあるのですが、自分だけが大変だと思っているお子様なところがそしてやはり裏で動く大人たち
の甘やかしがやはり大企業の御曹司だからと言われてしまう所以だろうと思いました。
誉が反抗期が落ち着き始めたころ、再びスカウトの話が持ち上がります。
誉の子供だからこそ言えるストレートな意見もあり、青依は卑屈にならずにフラットな気持ちで決断することができます。
青依の決断は二人にとって落としどころとしては一番しっくりくるものだと思います。が、実際仕事をしながらではかなり難しいのではないかとも思いました。
これからの青依の頑張りに期待したいです。
普通、巻を重ねるにつれて、マンネリになったり当て馬が出てくるといったありきたりな展開になってがっかりすることが多いのですが、このお話は二人がお互いを想いながら成長していく過程がとても楽しいです。
ぜひぜひ4冊目で研究室にいる青依を読んでみたいです。
今回初めて登場するのは、印南の甥っ子・誉
はじめは、本当に腹の立つ子供ですが、反抗期の男の子って話するだけでもマシレベルなので(特に母親には)ブチ切れて高校やめるといいつつも親と話をするだけましかもしれません。とはいえ、印南の兄は本当に自分勝手だと思いました。今までの印南への仕打ちをすっかり忘れたかのような、都合の良い時
だけ、相手の都合も聞かず甥っ子を押し付けるとは。この父親には大いに反省してもらいたい。
そういうエピソードも読みたいものです。
最後にはすっかり青依に懐いた誉がどんなふうに成長するのかも楽しみです。
そして、今回は印南の友人であり秘書であり青依の兄貴分でもある酒匂さんの出番が少なかったのがちょっと残念でした。彼にももっと登場してほしかったです。
きみに幸せあれ(印南視点)
本編にて言いたいことがあるようでなかなか本音が言えなかった印南の話。
印南が本編で言葉を選んだり、言い澱んだりしている背景が書かれており、再読すると、このもどかしげな印南はこんなことを考えていたのかということがわかります。
印南の役に立ちたい、印南に少しでも近づきたいと思う青依。
印南の真意がわからず呆れられたとショックを受けたり涙ながらに怒っていた青依ですが、世間的には格差がありますが、実際印南は青依が卑下する必要は全くないくらい並んで立っている認識でいるんだということがわかります。それどころか青依においていかれるのが怖くて本心がいえない臆病な面もあらわになっていて、印南の本心がわかってすごく良かったです。
2020年のGWはこのシリーズにささげています。
紙版だったのですが、電子には限定SSがあるんですね。ずるい。
読みたいじゃないですか。読みましたよ(1巻から)。結構ちゃんとボリュームも内容もあるので、買ってよかったと思いました。(でもクーポン使いましたよ。)
3巻のSSは印南さんが、冒頭ちょっとおかしな酔い方してるよ?の理由が明かされています。いや、これ結構大事な部分なんですけど!
恋人になる1巻、印南さん溺愛攻としてキャラ確立する2巻と割りと糖度高めの展開から、二人の将来設計にかかわる3巻は不安になったり悩んだりと、ちょっとハラハラしましたが、筋肉と同じで、人間関係も一回痛めて強くするみたいな感じなんだなぁとつくづく思いました。より頼もしく、たくましくなる印南と青依が、ただの恋人にとどまらないくらいの強い信頼関係を築く様子が尊いです。
みんなそもそも環境や才能にめぐまれていたりする人たちだけれども、それ以上に努力を惜しまないという姿勢が描かれていて、、私も仕事がんばろう、、とつられて思ってしまうのでした。
電子書籍で読了。挿絵、あとがきあり。
玉の輿シリーズ(って言って良いのかな?)三作目です。
三作目ともなると、もう私の気分は青依の親戚のおばさんのようです。その所為かLOVE的にはドキドキしなかったのですが、青依が着々と自分の居場所を作っていくことを手に汗握って応援いたしました。
年度末でただでさえ忙しいのに競合他社が不祥事を起こした所為で丸蔦はとんでもない忙しさ。カメラアイと英語力、そして何よりその気遣いと人当たりで重宝がられている青依もてんてこ舞いの毎日で、更に忙しい高嶺ともすれ違いに近い日々を送っています。そんな中、高嶺の甥の誉が進学した高校に通い渋り、二人の暮らすマンションに飛び込んできます。また、フィリピンの優秀な開発者であるベルさんも来日し、青依にフィリピンで進学し、自分の元で研究者にならないかと誘いかけてきます。自分に遠慮せず思う通りにして良いと言う高嶺の言葉に、かねてからの希望だった高校への入学も出来ないまま過ごしてきた青依の心は千々に乱れます。高嶺の力になりたいという希望がどうやったら実るのか?インターンシップとして工場に通う誉の教育係をしながら悩み抜いた青依が出した結論は……
このシリーズはずっと青依目線で続いているのですが、今回は直接的に描かれていない高嶺の心情に寄り添っちゃいましたよ。
ひょんな事から拾ったガラス玉が、実はとても美しいものだったと気づいて、大切に磨いたらさらに美しくなって、とてもとても大切にして来たのに、他の人に「それは硝子じゃなくてダイヤモンドだよ。あなたが持っているよりも私に預けてくれればもっと美しくなる。そもそも、あなただってそれは解っているんでしょう?」と言われちゃった、って事なんじゃないかと思うのです、このお話。
愛情というのは、なんだかんだ言っても利己的な側面があると思うのです。
でも、相手を大切に想えば思うほど「利己的であってはならん」と思っちゃうのも愛情。
身分差というか、教える側に立っている人の悲しさとでも言うか、一歩引かなければならない感が、なかなかグッと来て、仄かに寂しいような気持ちになっちゃいました(変かな?こういう感じ方は年寄りだからかもしれませんねぇ)。
第一作目と比べると高嶺の豹変ぶりが凄いです。
こんなに人を変えてしまうって、愛は怖いなぁ……
シリーズ3作目。めっちゃいい子ですが、萌という面では減ったかなと思ったので萌にしました。若者の健やかな成長を見守る心地の本編250Pほど+あとがき。シリーズ1作目から読んだ方が絶対いいと思います。
変わらず仲良く暮らしている二人。競合会社の事情によりめっちゃ忙しい日々を送っている中、より印南を支えたいと考えることが増えている青依。ある日、印南にとって恩人となる研究者のベルさんがフィリピンからやってきて・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
ベルさん(♀、きっぱりしたタイプ)、印南の甥っ子、酒匂さん(印南の秘書)、研究所の仲間、工場の仲間、諸星(2巻で出てきた秘書)ぐらいかな。甥っ子は迷える青少年といった感じで将来楽しみだ。
**良かったところ
2巻でも「どうやったら印南を支えられるか」と色々悩んでいた青依。今回はとてもはっきり考えを述べるベルさん登場により、大学に行くべきだ!と現状を変えていくことを迫られます。
私も現状変えるのを躊躇う方なので、そりゃ色々悩むよな、ベルさん厳しい・・と青依と一緒に超考えちゃって大変でした。そんな中、当巻では結論がないまま、とにかく大学に行って研究職を目指す!という結論は出て、明るい未来が垣間見えるという終わり方。万々歳の未来をしゅるしゅるっと書かれても納得いかなかっただろうと思うので、この終わり方で良かったかな・・頑張れよ青依という気持ちでいっぱいです。
もう一人今回頑張ったのは新登場の誉(甥っ子)。甘ったれのクソ坊ちゃんでしたが、色々経験して振り切れたのかな。現場を知ってこれからの事を考えて、ぜひぜひイケメンになってほしいものです。
悩める若者二人のことばかり気になって、今回もやっぱり印南はあんまり印象に残らずでした。もうちょっとイケメンっぷりを見せてほしんだけどな。社長さん、若者に負けないように頑張ってくださいね。
若者が自分の中にある壁を取り払って成長する!という印象の爽やかなお話と思いました。
お仕事話がお好きな方にも良いシリーズでは、と思います!