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初めて好きになったのは、決して愛してはいけない人…。切ない純愛ラブ!
kouteiheika no karisome no aisai
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
こちら、作者さんの3作目の作品になります。
デビュー作から追っかけてますが、元々しっかりとしたストーリーが魅力的な作家さんだと思うのです。
そして今回、そのしっかりとしたストーリーに磨きがかかり、更にめちゃくちゃ魅力的なキャラクター達と言う事で!!
最後のどんでん返しに唸らされ、キャラクターにはすっかり感情移入して共に泣き笑いと、ホント文句なしの作品でした。
妊娠出産ものが苦手でなければ、ぜひおすすめしたいです!
内容です。
獣人と人が存在する世界-。
純血種の子供が産める幻の一族「継脈の民」であるユハは、その特殊な体質から一族のお荷物状態。
そんな折り、番を求めてやってきた獣人の皇帝・テオに偶然見初められ、男でありながら娶られる事に。
純血の子供が産まれるまでのかりそめの関係ながら、共に過ごす日々の中でテオに惹かれてゆくユハ。
しかし純血の子供を産む為には、相手に「恋愛感情」を持ってはいけなくて-・・・と言うものです。
まずこちら、ハイファンタジーで設定がちょっと複雑です。
「継脈の民」と言うのは、代々純血の子供を産む事をビジネスにして生計を立ててきた一族なんですね。自身の血は一滴も入れず、相手の遺伝子のみ引き継いだ複製を産めるのです。
この世界では純血の獣人が支配階級として尊ばれているものの、同じ種族のみで婚姻を繰り返した結果、子供が産まれにくくなってます。
そこで純血の子供を産める「継脈の民」が重宝され、てトコでしょうか。
と、いかにもビジネスライクな理由で期間限定の番となった二人。
なのですが、それぞれのキャラクターがとても良くてですね。
素直で自然体、頑張り屋で心根の真っ直ぐなユハに、包容力があり、王としての大きな器を感じさせるテオ。
この二人の夫婦生活がとても心あたたまるものなのです。
ちょい向こう見ずで世間知らずのユハが突拍子も無い言動をし、それらを笑って鷹揚と受け入れるテオ。
ユハのやらかす事は常識外れだったりするのですが、それがとても小気味よいのです。
テオからしてみれば新しい世界を見せてくれる、自由の象徴みたいに感じられるんじゃ無いでしょうか。
受け視点なのですが、そんなテオの心情が伝わってくる、とても巧みな文章なのです。
そして、自分に心を許して素顔を見せてくれるテオに惹かれてゆくユハ。
「継脈の民」が唯一、純血種の子供を産めなくなる条件ですが、相手を愛してしまった時です。種の本能として、愛した相手との子供を望んでしまうんですね。
先にテオは包容力があると書きましたが、実は結構なヤキモチ焼きでもあります。ちょっとした誤解から嫉妬で暴走するテオ。
そして純血では無い子供を妊娠してしまうユハ。
すれ違いです。
ここでの、丁寧に書かれたユハの心情が泣かせてくれます。母親としては、かなり共感してしまう。切ない・・・(´;ω;`)
この後もひと悶着ございますが、実はその部分にもかなり萌えました。
自身の妊娠を隠して里に戻って暮らすユハ。そこで夜になるとユハの里を訪れる一匹の狼と仲良くなり-・・・てトコでしょうか。
この狼の正体は、読者には明らかに分かるのですが、ユハだけは気付いて無くて。表情豊かなモフモフが可愛いすぎるー!!
ホント、鈍い相手を好きになると苦労するよね・・・。
あとこちらの作品、「差別」がテーマとして感じられます。
純血と混血の差別みたいなものが、作品のそこここで描写されてるんですね。
これの落とし所と申しますか、ラストでのどんでん返しに胸がすく心地がしました。しっかり練られたストーリーに、唸らされる!!
この強いメッセージ性も、心に響きました。
と、すごく素敵な作品だと思います。
実は前作のレビューも書かせて貰ってて、そこではちょい辛口な部分もあったのですが。
しかし今回、しっかり自分の個性を出して魅力的な作品に仕上げてきたな~と素直に感嘆してます。偉そうにスミマセン(^^ゞ
ファンタジー好きの姐さんに、ぜひおすすめです!
デビュー作から今後楽しみな作家さんでしたので、迷わず買い。
今作は今までの作品で1番好きというか、萌えポイントを見事に突かれまくり笑。
これは、糖分を欲した時にまた繰り返し読みたいな…と思える読後感です。
帯の一言がまた…気になって仕方なくなる一言で。
購入後すぐに読んだのは久しぶりです笑。
受けさんのユハは、継脈の民という純血の子を産めるという特殊な民に産まれ。
珍しい民なうえにユハの場合は更に男性体という更に珍しいもので。
それをコンプレックスに生きていたある日、屋根から落ちたその先で
攻めさんのテオが抱きとめてくれて…
という、たまらん出会い方から始まります。
しかも周りの人ほっぽってしばらく2人の世界に入り込むとか!!
その後、村を出てからのユハの成長過程と共にたくさんの事件が起こりますが
1つ1つの出来事のメッセージ性が深くて、
気づいた時にはこの物語に惹き込まれていました。
甘々+子作りものが大好き方には、
更に可能であれば番外編ペーパー込みで読まれることをオススメしたいです!
セオとユイがお兄ちゃんになった姿や実はいい人かも…な大叔父のその後
そしてやっぱりテオとユハの安定の甘々いちゃいちゃぶりが読みたいので
続編希望の大好きな作品でした(*˘︶˘*)☆★
今回は種族最後の純血種の皇帝と
種を複製できる継脈の民のお話です。
2人の出会いから種族の在り方が変わるまで。
太古の昔、
人と動物は別の生き物でしたが
いつの頃からか
その両方の姿を持つ者が生まれ
彼らはその優れた能力故に
皇帝や王位に就くようになります。
獣人の変身能力は
同じ種族同士の婚姻では引継がれますが
別の種族との交わりでは弱まるために
いつしか純血を保つことが
最上とされるようになります。
しかし、
一族同士の婚姻は獣の力を弱め
子供が生まれづらくなります。
そんな彼らが注目したのが
相手の種のみの子を産める能力を持つ
「継脈の民」という人種でした。
継脈の民は子孫を得たい者たちから
仕事を受ける事で生計をたてつつ
山奥の村で自給自足で暮らしています。
女系一族ですが稀に男性も生まれ
何十年かに1人の割合では
妊娠可能な男性体が生まれます。
今回の受様はそんな特殊な生まれなため
周りの女性達とは違って
継脈の民としての教育も受けていません。
そんな受様でしたが、
至急で後継者を得たいというバルド皇国の
皇帝が村を訪れた際に
ひょんなことから関わり合いを持ち
自分の子を産んで欲しいと依頼されます。
その皇帝こそ今回の攻様になります。
バルト皇国では皇位継承者は
純血の同種族か始まりの一族だけ
という法令がありますが
攻様の母が一族最後の純血女性だった為
継脈の民に望みを託していたのです。
受様は攻様の依頼を受ける為
長とともに皇宮へと入りますが
そこで待っていたのは
選民思想の強い攻様の叔父を筆頭に
純血である事を至上とする貴族達でした。
継脈の民として教育を受けていない受様が
無事に仕事を果たせるのか!?
獣人の皇帝と子供作りの契約をした受様の
恋物語になります。
狭い村で助け合いながら育った受様は
純血主義の貴族達の悪意や思惑には無頓着で
自分が信じるままに真っすぐに行動します。
純血種でなければ皇位を継げないため
先のない先帝を安心させたいが為に
継脈の民を求めた攻様ですが
受様と接するうちに
多くの獣人達が純血種に縛られている事に
抱いていた疑問が大きくなっていきます。
そんな中、先帝が崩御し
ある誤解から攻様は受様を酷い方法で
抱いてしまうのですが
その夜の行為で受様は身籠ってしまいます。
しかも受様が身籠ったのは
攻様のみの純血の子ではなく混血子でした。
継脈の民は抱かれる相手を愛してしまうと
腹の子に自分の血脈が混じってしまう
混血となってしまうのです。
自分一人でお腹の子を育てるべく
受様は皇宮を抜け出します。
受様のお腹の子が無事に生まれ出るまでに
攻様がめっちゃ頑張って事態を好転し
大団円を迎えるまで
細かく張られた伏線が
受様が攻様の妻となるために
障害となる壁の突破口として
とても上手く活かされいます。
皇帝になる絶対条件と
継脈の民の中でも特殊な受様の存在が
何やらありそうなことは
お約束と言えば言えます(笑)が
純血種を貴ぶ獣人と
特殊ながらも人種である受様が
結ばれても無理がない決着点に
落ち着いていて読了感も良かったです♪
攻様の種族は受様以外には
丸わかりだったのですが
タダの獣だと思われている攻様が
受様の告白に色々衝撃を受けている様子が
すごく面白かったです (^O^)/
今回は特殊能力のある受様繋がりで、
鳥谷しずさん『愛しのオオカミ、恋家族』
などいかがでしょうか。
もふもふと疑似ですが妊娠ありなので
本作が大丈夫だった方向けかな。
人と獣人が暮らす世界。
主人公は、自分の血を交えずに相手の種族の純潔の子を生むことができる特殊な一族の中でも時別な生まれのユハです。
お相手は、バルド皇国皇帝 テオバルド。
ユハは、純血しか皇帝になれない国の血族が最期の一人の種族になってしまった為、皇帝に純血の子をもたらすために子を産む胎として貸し出されることになることから物語は始まります。
他に何も力のない一族の生きるための策として課せられた一族の掟と言うのが悲しいけれど、それを当たり前に受け止め、他の仲間とは少し違う自分が役に立てない身の上に引け目を感じている健気ないい子です。
動物に愛され小動物と戯れたりモフモフする情景に癒されます。
テオの側近のフクロウの獣人とのコミカルなやりとりが微笑ましいです。
純血至上主義の中で引き裂かれた恋人たちや家族から見捨てられる者など痛ましい現実
ユハを愛しく思うテオ、テオへの想いを自覚したユハ。
けれど愛する相手との間にできた子は純血にはならず自分の血を交ぜてしまうという現実
純血種の傲慢と初代獣人の真実
と、ふんわりもふもふなストーリーだと思ったら結構辛い過去や重い背景があり、だからこそこの二人こそは愛ある幸せな家族になってほしいと思いました。
親の愛情を知らずに成長したテオの淋しさとユハの孤独感が共にいることでお互いに癒され幸せに暮らして欲しいと願います。
『狐王と花咲ける恋妻』がデビュー作とのことで、まずそちらを読みましたが
いきおいがあって、新鮮な感じがとてもよいものでした
そして本作、ほぼ同じ構造ですが
上記デビュー作でいくつかあった瑕疵をきれいにして、テーマを深めた感じ
どちらも主役は受けさんですが、子どものころから抱えていたつらさが昇華され
生まれ変わったようになって幸せに暮らしてゆくまでの
筋も挿話も、印象的で、心に響きます
塩山さんは社会問題を取り入れるのがうまく、効果的に使われています
またそこも、本作では非常に大事なラストの山場で、さらに効果を上げています
甘いモフな花嫁もの(子作りあり) と見えて、じつは…!
と言ってしまう、読後感もなかなかなファンタジーでした
このモチーフが今後の作品にどのように現れるのか、も期待しています
楽しみ!
読後、いの一番に思ったのは「ちょっと前にやたらホットだった話題ではなかろうか?」ということ。
これ、結構なネタバレになりそうなので、ブランクを取りますね。
……例の『生産性発言』を連想してしまったんです。
いや、書かれていた時はもっと前だと思いますので、わざわざそうされた訳ではないはずなんですよ。こういうのをシンクロシニティって言うんでしょうか。
今までレビューされてきた方々がお書きになった様に、テーマが重いお話です。特に女性にとって。
こういうテーマを選んでお話を書かれたことに敬意を表したいと思います。
拍手!
また『継脈の民』っていうネーミングも『血を繋げるためだけに、借り腹を提供する一族』を示すのにはセンスがあると思いますし、ユハに動物たちが懐く理由の種あかしも「なーるほど|と面白かったです。
塩山さんがあとがきで「おじいちゃんみたい」と書かれていたテオの口調も、個人的には好きでした。
でも、ちょっとだけ「なんで?」と思ったのは、ユハにまつわる謎についてなんです。まだお読みでない方もいらしゃるかもしれないので書きませんが。
それはむしろユハにとっては長所の様に思えるんですよ。
ユハとテオがそのことを知っていたら、苦労しなかったと思うんです。
長老がそのことを隠していた理由がよく解らない。それが最後まで気になって気になって……細部にこだわりすぎかもしれません(ネチっこいんです。ごめんなさい)。
そこの「?」以外は大変面白いだけではなく、色々と刺激されました。
確かに、可愛いだけのお話とは違います。