イラスト入り
arashi no nakade kiss wo shite
こんなお話も書かれるんですね。
神レビューが上がったのを知り内容も読まずにポチッとしました。
浮き世離れした、詩の中のようなお話でした。
両親を嵐の中のクルーザーの事故で亡くし、それ以来雨や嵐を連想させるものが怖くて両親の思い出がある別荘で1年の殆どを暮らす詩人の遥。
人付き合いもなくお金にも困っておらずたまに詩を書いては孤独に過ごす日々。
そんなところへ現れた謎の青年翔司。
この翔司が出来た男でして。
自然体で生命力に溢れて距離感も抜群で強引でもなく謙虚で。
初めて心地良いと思える相手。
すごい運命ですね!
これは先のレビュータイトルでも書かれてあるようにネタバレを知らずに読むべきだと思います。
危うくも脆そうで、信じられたけどやはり…でもっ!な目が離せないお話です。
あなたは私の特別な人。この巡り合わせに神に感謝です。いや、作者さんかな?
色々読んできたつもりでしたが、電子限定というのもありこのお話の存在を知りませんでした。
短編。夢乃先生への信頼と、南月ゆう先生の格好良い2人の表紙絵に惹かれて、あらすじも読まずに購入しました。
しかし読後改めてあらすじを読むと、最大の驚きがネタバレされてた…(苦笑)
主人公と共にドキドキハラハラが楽しめるので!あらすじ読まずに読んで欲しい~~~!(あらすじ短いからちょっと覗くとすぐに目に入っちゃうけども笑)
ということで、僭越ながら簡単に作品紹介させていただこうと思います。
あるトラウマにより、一年のほとんどを1人別荘地で過ごす詩人の遙(受け)。お話は遙の一人称で進みます。
ある日カメラマンの卵だと名乗る翔司と出会い、優しい時間を共有することで徐々に惹かれ合う2人。
遙の辛い過去やトラウマ、そして翔司がカメラマンを目指すきっかけを作った人のこと、少しずつ甘さを帯びてくる2人の優しい世界にもたらされる強盗殺人犯の逃亡という不穏な情報、そして翔司が見せる不自然な行動…。
すべてがうまく絡まりあって、とても面白かったです。
また、詩人の遙の目を通して見た山や滝、雨どいの一雫の景色が美しく感性の豊かさが感じられたし、中盤の展開で何が起きているのか分からないドキドキとハラハラ、そして信じていたものが崩される不安を遙と一緒になって感じていました。
一人称の語り口が上手く作用していて良かったと思います!
先が読めるところもあれば驚きもあり、短いながらお話はしっかりまとまっていて、71ページと知って驚きました。満足度がすごい。
お互いに影響を与え合う2人で、結ばれるべくして結ばれた絆が良かったです。
南月先生の挿絵も5ページあり、キャラクターもイメージ通りで最高でした~。もっと多くの人に読んでもらいたい作品です。