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『図書館』『司書』というキーワードに惹かれて読みました。
初読みの作家さんです。
図書館で司書として働く和穂。彼の本にかける情熱や、
本の所蔵量が少なくて悩む姿は、本好きの私には好印象でした。
そして堅物な和穂にちょっかいをかけるのは、派手な文芸評論家・進土。
図書館に通い熱心にアプローチをかけてくる進土を、
営業スマイルでかわす和穂のやりとりはテンポがよくて面白かったです。
ただ初対面から和穂に色目を使っていた進土が、
ノンケだったという設定には??でした。
ノンケの男があっさり一目惚れし、
熱烈な恋に落ちるのには少し説得力に欠けていた気がします。
それは物語が和穂目線だったので、
進土の心の動きが判りにくかったせいかもしれませんが。
そして和穂の弟。
彼がもっと二人の恋に絡んでくるかと思っていたのですが。
やや拍子抜けの感ありで、勿体無いなと思いました。
弟が和穂に寄せる思いは、肉親の情なのか、それとも恋情なのか?
私は恋情だと思ったのですが……
やや辛口が続きましたが。
弟を助けているつもりで、実は和穂が依存していた。
そんな関係が進土によって壊される様子。
徐々に進土にヨロめいていく和穂には、かなり萌えました。
お話としての体をなしてないなァ…と思いました。
お互いに支えあい依存しあっていた兄と弟。そこに入りこんできたイケメンオヤジ。
設定はいいんですが、生かしきれてないです。
意味ありげに引かれた伏線も、中途半端にしか回収されておらず、後半になると文体まで変わり…。
文章の途中で唐突に視点がかわるのも、いただけなかった。ストーリーに入り込んでたら、気にならないんですけどね。
かなりモヤモヤしつつ読了しました。
辛口コメントしかできないので、このへんで…。