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datenshi no kyuai
Ciel先生の麗しい天使に惹かれて購入。タイトル通り「堕天使の求愛」なお話でした。あまり笑うところはなく、せつなさ多め+ややつゆだくなお話、300Pほど+先生のあとがきで、地雷は思いつくものがないです。
ディスプレイのデザイン、施工を行う会社の営業をしている碧生は幼いころから心臓を病んでいて、最近移植手術を進められるほど症状が悪化してきています。ある夜、空から下りてきた強い光に衝撃を受けて気を失い、目が覚めたら病院。検査結果での心電図に全く問題はないと言われ、そんな訳はないはずと疑問を持ちつつ再度家に帰ろうとしたところ、今度は鍵がない。さてはと先ほど光の衝撃を受けたところに戻ると、鍵とともに三歳ぐらいの金髪碧眼のお子様を拾い、やむを得ず家に連れて帰り・・・とお話は始まります。
登場人物は攻め受け以外に、受けの同僚、近所のおばあちゃん、お約束悪魔さんで、他に天界のきらびやかな方々はおられず、舞台は現代日本のみ です。
挿絵はカラー1、モノクロ10.お話として体液交換が主軸になってるので、絵もなかなか滴っています。最初のモノクロ挿絵が個人的には大好き。濃い色の西洋の軍服のようなものに帯刀+翼姿の麗しいルシアスです。あとのイタしておられる絵もなかなか思いがこもった表情に感じられて好きでした。
*************以下はより内容に触れる感想
最初に衝撃を受けた光が、実はルシアスが神からいただいた恩寵。それがないと天に帰れないから、返してーということになり、返すための手段が受けの唾液、血液、精液をもらうということでした。なので、濃厚キスだのフェラだののシーンが登場します。
受けさんは健気という分類になると思われますが、自ら身を挺して というより、諦めているという印象の方が強く感じられてしまいました。そのためあんまりシンクロできず・・・
攻めさんは変態わんこ?と感じる時があったり冷酷?と思ったり、やや印象が定まらなかったのですが、最後にあーなるほどね、と非常に得心がいきました。ただそれが最後の最後なので、やっぱりシンクロがなかなか出来ず、萌はやや減り気味です。残念。
天使と言えど感情はあるのよね!と思ったお話でした。見捨てられないように善行に勤しもう・・・
どのエピソードもきっちり書かれる作家さんですよね。
天使と人間の共同生活。どんどん天使が人間に歩み寄り、人間もドキドキしながらこの生活を幸せに思い…。
超絶美形の天使に受け取った恩寵を返さないと、天使は天界に戻れない。返すには、唾液か血液か汗か精液が必要で。
しきりに超絶美形から「精液をくれ」って言われ続けて…。
天使がどんどん知恵をつけたり人間界に馴染んだり、また二人の気持ちが近づいたりで、とうとう毎晩搾り取られて。
週末は天使の素敵なエスコートでデート、家事もやってくれ毎日帰りを待っていてくれる。
こんな生活が続けばいいのに…、な人間で。
なんというか、長いのです。
唾液の摂取から精液までの攻防で本の半分強かかってます。
ほぼ自室でのやりとりで。
天使の求愛も恋愛未経験の人間にはなかなかわかりづらく。
あまりにも変わり映えのしないエピソードが延々と続き…。