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獣人×オメガバース!! αの獣の王とΩの人の子との運命の恋―――。
juou no tsugai
受は生まれてこの方、自ら人を好きにったことがない。
性的に興奮を覚えることすらなかった。
そんなある日、突然異世界に召喚されてしまう受。
オメガとアルファの性を持つものが生きる世界。
失われたオメガを異世界から読んで嫁にするっ!!
受の気持ちなんてこの際問題ではない!!
まぁ、ある意味受にとっちゃこの上ない不幸なわけで、
いらん策略にも嵌められちゃうわけで。
紆余曲折な展開ではあるのですが、
これ何がイイって、キャラクターがすごくかわいい。
獣の頭を持つ攻。
王であり、王であるからにはオメガを娶ると息巻いておられるお方。
召喚されて早々、出会いがしらにヒートを起こして
あまつさえ衆人環視でのエロスに突入するわけですが
終始優しく、受を大事にしてくれてる感じがすごく好感。
人ではない獣の顔なのですが、それでも表情が読み取れるという表現がある。
文章であるがゆえにそれは垣間見ることはできないが
なんだか可愛いなと思った。
始まりは少々強引に。
少しずつ少しずつ。
最後は甘い顛末にホッとする。
そんなお話でした。
小難しく考えずに読めるのがちょうどいい。
「αの花嫁」を先に読んだのですが世界観は同じようですが、名前が違うので同じ国では無いようです。
こちらのアラムが治めるラスカータ国は何代も前の王の時代からΩの保護に乗り出して、他の国も追随したと説明にありました。
だから悠は異世界に飛ばされたけれど、後宮で至れり尽せりと大事にされています。
初めこそはアラムと出会って直ぐに発情してしまい、アラムに抱かれてしまいます。
でも決して乱暴でも無く悠も戸惑いはしても嫌悪感は抱かないのです。
出来過ぎ感はありますが、こんな優しいオメガバもたまには良いと思ってしまいました。
途中にアラムの跡継ぎを望まない貴族の策略で悠が拐われてしまいますが、乱暴されるギリギリでアラムが助けに来てくれます。
やはり出来過ぎ感が甚だしいですが、王道はこれでいいんです!
甘々溺愛なアラムがΩだからでは無く悠だから番に選んだと告白していたところも良かったです。
更に息子が産まれてからも悠への溺愛は止まらずに、幼い息子に嫉妬する様子も可愛いのです。
痛々しいオメガバが苦手な方やオメガバ初心者の方、王道が好きな方向けのお話だと思いました。
恋人に振られたばかりの悠(受け)は橋の上で悄然と水面を覗いていいると、突然何かに引っ張られるように川に落ちてしまいます。が、気が付いたら知らない場所でたくさんの人に囲まれて座っていました。甘い匂いに身体中が熱くなって戸惑っていると、一人の獣人が進み出てアラム(攻め)と名乗り「お前に俺の子を産んでもらう、お前は俺の番だ」といい、そのままレイプされてしまいます。
悠が飛ばされたのは、人間の性が男女の他にα・β・Ωの6種類に分かれた世界ラスカータ王国でした。αは皆獣人で、αとβは子供が生まれにくく、必ず子供が産めるΩは絶滅危惧種となっており今この国には一人もいない。どうしても子供が欲しいアラムは異世界からΩの悠を呼び寄せたということでした。
悠は両親を早くになくし、祖母に愛されて育ちました。祖母が亡くなり天涯孤独となり、とても愛し合っていた祖父母のように自分もそんな家族が欲しいと思っていたのですが、人を好きになるということができなくて、恋人はできるのですがいつも振られてしまいます。振られる理由はいつも同じで、勃たなかったから。誰とも愛し合うこともなく生きていかなければならないのかと悲しい気持
ちでいたところを召喚されてしまうのです。初めはわけもわからずいきなり発情するわレイプされるわでアラムに対する怒りでいっぱいだったのですが、最初に身体を慣れさせるというために抱かれて以降は発情期が来るのが楽しみだと言いながら、手をださず自分の機嫌をとったり、傲慢だと思っていたのにしょげたりむっとしたりとかわいい反応をするアラムが嫌いになれず戸惑います。アラムを受け入れる決心がつがず、発情期がくるのが不安で仕方ありません。
アラムはラスカータの王です。ラスカータにはΩがおらず、王家直系がアラムしかいない今、どうしても世継ぎが欲しいアラムは悠を呼び寄せるのです。
身分制度の確立したこの世界ではアラムの言葉は絶対で、Ωにおもねることなく無理やり妃にできるのですがそれはせず、「この世界で幸せにする」と真摯にプロポーズし、悠の心が追いつくのを待つのです。
初めは何とも迷惑な話だと思いました。ただ、身分制度の確立されたこの世界では上位の者の考えがすべて肯定される世界なので、本人的には全く、矛盾していない行為なのがまた面倒でした。
話の展開自体は王道展開でした。すこしずつ絆されていく悠、いろいろ重なり忙しくてなかなか会いに来られなくなってしまったアラム。その寂しさを不信に変えようとする者の存在。からの発情期。
目新しいことはなかったように思いますが、安心して読める展開だと思います。
後、不安なことを言われると発言者が親しいわけでもないのにすぐにそちらに考えが傾いてしまうことが多い中、ちゃんと自分が信頼する人を決め揺るがない悠には好感を持ちました。
「番外編」
こちらの世界にきて一年ちょっと。αのライルを産んだ悠はお世話係のハルや乳母の力を借りてゆったりとした育児をしています。ただ、おっぱいをせがむライルに母乳をあげられないことがちょっと寂しく思っています。
目ざとく気が付いたアラムに悩みを言うと、男性Ωの場合は体質だけど、マッサージすれば出るかもマッサージをしてきて・・・。
結局エッチに雪崩れ込んだだけだったのはご愛敬ということで。
悠が息子のライルばかり構うのが面白くなくてもっと構えと言ってきたり、「ユウは自分の番で今は貸してるだけだから」とか「母をやすませてあげよう」とかまだ赤ちゃんのライルに語りかけているアラムが可愛く思えてにやにやしてしまいました。
それにしても、結局母乳は出るようになったんだろうか。出たらいいなと思いました。
お世話係のハルがすごく仕事熱心で、アラムを尊敬していて悠にアラムをよく思ってもらおうと一生懸命言葉を尽くすのがかわいかったです。アラムが素晴らしい王であることを力説し、訪いが少ない時には仕事に忙殺されているからと慰めた
り、ちょっとツンデレ気味の悠がアラムの話をするとすべてよいように受け取り、
アラムに注進するところ、12歳とは思えないしっかりした少年で、これからもずっと悠のそばで心許せる存在でいてほしいと思いました。
Ωが絶滅危惧種でαとβは子供ができにくいとなったら、この世界の人間は滅びの道をたどっているのではとおもうのですが、実際のところどうなんでしょうか。
ライルの乳母はβとαと二人産んでいるし、産む人はたくさん産むのかな。
基本的に登場人物は悠とラウル、ハル、ハルの代理のフラウの4人で話が進むので外のことがよくわからなかったのが残念です。
家族に恵まれなかった悠にはたくさんの子供を産んでもらってにぎやかな家族を作ってアラムに甘やかされてほしいものです。
ただ、最初がレイプっていうのがどうも嫌でした。最初にレイプする時点で攻めの印象が最悪になってしまうので読む気力を保つのがしんどいです。それさえなければ甘々だったと思うのですが。
陸裕さんのイラストは今回もとても素敵でした。
美人の悠もりりしい狼のアラムもそして最後の家族団らんのシーンではライルがとってもかわいい仔狼で見ているだけでほのぼのしました。
電子特典でp8程の漫画が読めます。はじめて発情期の後、忙しいアラムが来ないので寂しいと思っているのがハルにバレてちょっと恥ずかしい悠と、発情期のことを思い出してもだもだしている悠とその様子を微笑ましく見ているアラムがほのぼのしてました。
そして、ちょっと気になったのが、橋の上で川面を見ていた悠がいきなりいなくなって、自殺とか元の世界で事件になってないといいなと思いました。きすがに元カノが気に病むと思うんです。