俺があいつを好きな理由

なんじゃこりゃ

江上さんはどうも自キャラに萌えてその勢いだけで書いてる気がしてしょうがないんですが。
プロットちゃんと立ててるのかーー！！と叫びたくなる位のなんじゃこりゃっぷりなストーリー。

出だしはそう悪くないんですよ、頭も顔も家柄も良いエリート医大生の龍司[攻]
男殺しで数多くの男と寝てはブランド物を貢がせている性的にも性格的にも奔放で、でも本命は龍司と決めている梓[受]
龍司は梓の男遊びっぷりを知ってはいるんだけど容認していてそんな関係。
この辺まではまあ普通に読めたんですが、龍司の弟が出来た辺りから萎えがやってきました。
龍司は極度のブラコンで、その設定自体はいいんですがその弟がもうウザいの何の！
中1年生なのにこいつの頭は幼稚園児か？と思う位のバカでウザっぷり、家に一人でお腹が空くと「誰もいないよう～、ボクお腹が空いたよう～お兄ちゃん～」と半泣きで兄に電話をかけてくるアホさ。
あとがきによるとどうやらショタ路線を狙ったらしいんですが、中学生でこんな言動はむしろ萎えるわ！！
弟が幼稚園児だったらまあ許せたかもしれません。

自分より弟を優先する龍司に怒る梓……とまだここまではギリギリ読めます。
破綻っぷりはここからです。
龍司には婚約済の兄が居るんですが、梓はその兄の満ともデキていて呼び出してはセックス。
お前、本命は龍司だったんじゃないのかーとツッコミたくなる位の関係っぷり。

そして兄、満は会社役員なんですがその秘書の朝野と学生時代からデキていて恋人関係。
そうそう兄は婚約していますがその婚約者の女性は梓の存在も認め、義弟にはホモと悪態をつき、車に乗れば赤信号無視とかなりぶっとんでます。
朝野はいわば愛人的存在ですがでしゃばる事もなく満の側にいるという、唯一まともな常識人かもしれません。
満は大きな取引の餌として朝野を使うんですが、でも朝野は自分のモノだから他人には抱かせたりしないよ～とその代わりに梓を差し出します。
読んでてもう何が何だかです。
そして最後の方には龍司の存在はすっかり消えちゃてます。
おーーい、それでいいのか！！

ドタバタラブコメディって事ですがちっとも笑えないし、トンチキとして楽しむにはパンチが足りないしでホント、なんじゃこりゃな内容でした。