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と、まず反応するのそこ!?と自分でも思うんですが。でも、シリーズを順に読んで来て、何に驚いたかってやっぱり真城(受)です。
そっち(受)だったのね、というのと女王様でしたか!というのと、どっちにしても驚きでした。これ、予想できた人いるんだろうか、と思うくらい。
5年前、真城がSPを辞めると同時に手酷い捨て方をした清家(攻)と、仕事で再会します。そして・・・
当時、付き合っていた上司に『結婚するから』と振られて、当てつけに部下の清家に手を出してしまう。でも、あまりにもまっすぐに慕って来る清家に、卑劣な自分がやりきれなくなって、清家を『捨てて』SPを辞めてしまうんです。
そして、清家が、初めはあらすじのイメージからも真城を憎む冷徹な男かと思ったら、実はワンコが隠れていたんですね。絵に描いたような『年下大型ヘタレワンコ』だったと。私は年下攻は苦手な方なんですが、例外のひとつのパターンが『女王様とワンコ』なんですね。いや、これがその理想形かもしれない。
続編『セルフィッシュ』では、清家の幼馴染みで、清家を思う女性が出て来ます。外資系のセキュリティ企業に勤める彼女は、清家をボディガードとして引き抜いて、アメリカへ連れて行こうとするんです。
真城はなぜか、清家がSPを辞めて『エスコート』へ来るのを拒否していたんですが・・・
真城の本心がわかります。素敵です、女王様。ただ我儘でワンコを振り回すだけじゃないんです。表に出さないだけで(女王様ですから悟らせませんよ)、ちゃんとワンコを思っている。それがよくわかりました。
しかし、この作品でのいちばんのインパクトは、『真城に泣いて縋る清家』だったんじゃないかと思った私。
「エスコート」のトップガードの真城の過去が明らかになります。
SP時代に好きだった上司と付き合うも振られてしまう真城。
その腹いせに自分に懐いていた後輩の清家を落とし、見せつけるようにして付き合うも、段々に良心の呵責に苛まれ清家の傷が深くないうちに別れようと、「ボロ雑巾のように」捨てます。
しかし清家の傷は深かったのですね。
あの真っ直ぐに素直で明るい彼が、数年後仕事で会うと暗い目をしたやさぐれた男になっていたのでした。
そこから真城と清家の物語が展開していきます。
色々あり、最後は収まるところに収まりますが、その辺りもいいのです。
言ってしまえば清家の泣き落としなのですが、本当に女王様とワンコ物語がここに極まるのようで、年下攻めはあまり好きではないのですがこの話は好きです。
また、水壬さんの話の作り方がうまいですよね。
そんな重くないのに話にグッと引き込んでいきます。
書き下ろし作品も良かったと思います。
清家の幼馴染の女性が出てきて清家を引き抜こうかという話です。
ここでは真城さんが折れます。
女王様が折れるのです。
その姿がまたいいのです。
しかし、水壬さんの書く女性はさっぱり・はっきりした性格が男前の人が多いですよね。
男ども見習えと言わんばかりです。
SP・清家薫×「エスコート」トップガード・真城秀顕
「ミステイク」
5年前、当時SPをしていた真城は付き合っていた男が結婚すると言われ、当て付けのように後輩の清家に手を出した。
清家のまっすぐな愛情に自分の行いの卑劣さにやりきれなくなった真城は、SPを辞め清家とも別れた。
そんな清家と仕事現場で再会した真城は…。
シリーズ第3弾は真城登場。
5年前、自分を慕う後輩に捨てられた自分を差し出した真城。
真城がそんなふうに接した理由も知らずに、まっすぐにひたむきに清家は真城を愛す。
けれど、それが真城の犯した罪の大きさを思い知る形で真城を苦しめる。
その愛情から逃げるように一方的に別れを切り出した真城だったが、その心にはずっと清家のことが引っ掛かっていて。
再会した清家が自分の知ってる清家ではなくなってしまっていることにも、自分がそんなふうにしてしまったのかと心を痛めて。
どんな言葉を投げつけられても、それほどのことを自分がしでかしているのだからと受け止めて。
本当は5年前のあの時。
当て付けならもっと適当な相手がいたはずなのに清家を選んでいたのには理由があって。
そのことに真城自身なかなか気付けずにいて。
それをようやく認めることができ、本当に欲していたものが何かも見つめ直すことができた。
清家が根が素直な男だから、最後の最後にはそれでもちゃんと自分の気持ちを伝えてきたし。
真城が過去のこともあるから素直に言えない部分も出してくれるからバランスが取れるのかな。
攻が泣いて縋るのって初めて読んだかも(笑)
「セルフィッシュ」
真城と清家の主導権はいつも真城。
それはベッドの中でも変わらない。
そして、真城は縋るような真似をしたこともない。
自分から呼び出すこともない。
いつも行動を起こすのは清家の方。
そんな2人の前に清家の幼馴染みが現れる。
彼女は真城に清家が好きだと言い、自分の仕事にアメリカへ連れて行くとも言う。
更に、エスコートで一緒に仕事したいと言った清家にそんなことをしたら別れるとまで言い…。
真城の本心がようやく聞けた感じでした。
というか、思ったよりもアツイというか独占欲いっぱいというか…。
仕事を一緒にできない理由がとにかくそれまでのイメージからかけ離れているというか。
そんなにも清家のこと好きだったんだと思わずにはいられませんでした。
今までのシリーズを読んでいると真城のイメージががらりと変わる一冊。
元SPだったのも驚きだったけどそれ以上に意外な過去が。
すごく大人な印象の真城がかつておかした過ちの犠牲者が清家。
クールビューティだと思っていた真城さんはまさかのツンデレ女王様で、清家はまごう事なきワンコだった。
飼い主が大好きすぎる忠犬。
一見女王様と犬だけど、清家のためには冷静じゃいられなくなる真城はかわいいです。
『エスコートシリーズ』三作目です。
今回の主人公は一作目からちょろちょろ登場していた、トップガードの真城となります。
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受けの真城は人材派遣会社『エスコート』ボディガード部門のトップガードで、32歳。
もとSP(警視庁のセキュリティポリス)出身。
攻めの清家は元・真城の部下で現役SP、28歳。
以前は体は大きいけれど子犬のような印象でしたが、現在は冷たい眼差しをたたえています。
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わたしが読んだ順番は二作目→一作目→三作目(今作)なのですが、二作目を読んでいた時は真城が受けでこんなベッピンさんだとは思っていませんでした。
ただ、一作目にはかなり真城が登場し描写されていましたので、一作目を読み終えた頃には真城受けも納得できました。
そう考えると順番て大事なのね。
今回は真城が五年前、SPを辞める際にこっぴどく捨てた男・清家との再会からスタート。
動揺する真城とは反対に、暗い心情をぶつける清家は対照的です。
真城が清家を捨てたのは、真城の弱さが原因ではありましたが、この辺りは第三者の介入もあり比較的早々に解決しましたね。
清家も根本はヘタレワンコ気質ですから、意地を張り続けることはできなかったようです。
泣くしね(笑
やー、ビックリしましたよ。
ヘタレワンコの鏡ですね。
ちょっとばかり残念だと感じたのは、ノベルズなのに一行に文字が少ないことですね。
すぐ段落を変えられてしまっていて、ページの下の方がスカスカです。
これは詰めればもっと内容が濃くなったと思うのですが。
せっかくのノベルズ、読み応えを期待して購入する部分が大きいのでこの書き方は残念ですね。
次作はエスコートオーナーの榎本編ということですが、こちらもわたしの思っていた攻め受けではないようで、読めるか微妙ラインかなあ。