お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
表題作と短編「設計士の誤算」が収録されています。
表題作は聡宏(受け)の目線で、短編は芝原(攻め)の目線で進みます。
聡宏は亡き父の残した住居兼喫茶店を失い、建築事務所でバイトを始めます。そこで出会った芝原は横暴で怖い男だったのですが、知るごとにどんどん印象が変わっていきます。惹かれていく中、芝原が自分と同じ「あきひろ(明弘)」という名前の結婚間近な男が好きだと知り、代わりに抱いてもいいと言ってしまい…。
明弘の正体にビックリしました。まったく予想してなかったです!
芝原は最初から聡宏を気に入ってはいた感じなのでそちらは良かったのですが、聡宏が芝原を挑発して結果的に誘うことになる場面が、ちょっと違和感を感じました。男を好きなわけじゃない高校卒業したての真面目な子が年上の男にそんなこと言うかなぁ?って思ってしまいました。
負けん気を残したまま、鈍くてピュアで健気100%の方がもっと切なかったかもと思ったりしています。
短編は表題作の後日談で、芝原が聡宏にちゃんと愛してると告げる話です。イラストも可愛かったですし、平均点は固い。だけどそれ以上のポイントはどうかなーという作品でした。
高岡さんの作品は何作品か読んだことがあるのですが、この作品はちょっと…萌と中立のどっちにしようかと迷ったのですが、もう少し何かが欲しかったという印象だったので中立評価にしました。
あとがきによると、この作品は「年の差」というお題から入り、職業を決めるところから入られたそうです。
お話は高校を卒業したばかりの鹿野君が、設計事務所にバイトとして入社するところから始まります。
舞台が個人の設計事務所なので、事務所の中と事務所の従業員とのやり取りが沢山描かれています。
鹿野君が抱いている将来の夢と、ラスト近くにサプライズがあるのですが、その動機がどちらも下心というのが、ちょっと私の中では引っかかる所でした。
鹿野君の家庭の厳しい経済状況も絡んでいて、割と序盤から結末が分かるお話だと思います。
もう少しピリッとした所が欲しかったと思いました。