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一晩を共にしながらレヴィアタン(受)が男性であることにコンスタン(攻)が気づかない(しかも「酔っていたから」で片付いちゃう)という強引な展開の序盤にやや不安を感じましたが、最後まで楽しく読むことができました。
20世紀初頭のヨーロッパを彷彿とさせる世界観と、その中で自分に正直に、積極的に動きまわるレヴィアタンが元気で良かったと思います。
表題作も同時収録のお話も、二人の恋愛や心情というよりは二人が巻き込まれる事件を中心に進んでいくので、BL的な萌えはあっさり風味です。
その分、さらっと楽しく読むことができる作品です。
結構、面白かったです。
まず、女装にハマったレヴィがものすごくかわいい!
洋服のためにお金はたいちゃうとか、なんだかおしゃれに目覚めたばかりの女の子の様な、純粋さでもって。
なおかつ、それでいて「自分は男だ」っていうのをちゃんと忘れてないのがいいですよね!
そして、一番の魅力は酷い言葉を投げつけられても、しっかり自分の気持ちに向き合えてて、突撃していっちゃうところ!
なんだか、ちょっとかっこよかった。
かわいさとかっこよさが同居してて。
で、表題作の他にもう一つ、これには話が入ってるんですが、こっちはちょっと探偵テイストのお話。
でも、別にそういうのを引き受けるのを専門にしている訳じゃないのに、何で引き受けたかって言ったら、「看護師の服が着たかったから!」というのが、また、かわいい!
女の子より女の子らしいところもありつつ、それでいて、しっかり自分を曲げない強さも持ってるレヴィが個人的にはかなりツボでした。
設定はそこそこ面白かったのですが、キャラクター(とくにメインCPの二人)に感情移入ができずあまり楽しめませんでした。
主人公のレビィ(受)は成功を求めて故郷の田舎から首都に上京した貧しい家の三男坊。
無事、国立大学に入学できたものの学費がかさむと有名な大学のため、落ち着いて勉強をすることもできず常に頭の中は学費の金策でいっぱい。
そんな彼を見かねた友人の誘いでホステスとして学費を稼ぐことになったレビィは、ある日、王子様のようなコンスタン(攻)と出会い…
もともと好奇心旺盛で「なんでもいいから学びたい」という欲求を持て余していた少年のためか、想像以上に面白かった女装ホステスの仕事にはまり、コンスタンと出会ってからは彼を中心に世界が回っていると言っても過言ではないほどの日々を送ります。
コンスタンも複雑な家庭の事情で疲れ果ててしまっているため精神的余裕がなく、レビィに八つ当たりのような発言や態度ですれ違ってしまいますが最終的にレビィの芯の強さに惹かれて……といった感じです。
個人的にはレビィの友人フェリル(女装ホステスの仕事を紹介してくれた)と、コンスタンの友人でフェリルのパトロンのアーサーのCPのほうが気になって仕方ありませんでした。
ホステスと客の関係だからこそなかなか一歩を踏み出せない二人の関係が気になって最後まで読むことができました。